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⚾️メットライフドーム「グリーンフォレスト デリ&カフェ」先行体験会レポ

2020年のプロ野球が始まった。
ただし、当たり前のはずの日常が、まったく違う形でそこにいる。

無観客試合、交流戦とオールスターの中止、同一会場での6連戦、CSのルール変更等々。

「仕方ない」と言い聞かせ、再開できたことを喜ばなければならないことはわかっているのだけれども、やっぱりどうしても、球場に行きたい。
幼いころから通い詰めた、私にとっては庭のようなあの場所に、どうしても行きたい。

そんなことを思っていたところ、気になるニュースが飛び込んできた。

2020FC会員限定!「グリーンフォレスト デリ&カフェ」先行体験会を開催!

改修していたメットライフドーム隣接の獅子ビル2Fに大型フードエリアが開設され、FC会員限定で、先行体験会が開催されるというのだ。
※詳細は上部リンク参照

考案中の8品を味わいながら、店内モニターで試合を見ることができるらしい。
魅力しかないじゃないか!

チケットは5,000円。
メラドの食事つきのシートでいうと、「ふらっとリビング」や「パーティーテラス」などの席種でもだいたい1人そのくらいするし、なにより「現地に行けない」という禁断症状から「早く貢がせてください」という気分MAXだったので、金額について高いか安いかの感覚がまったくわからない。

ソフトドリンクは飲み放題のようだが、アルコールは別料金とのこと。
ビールをしこたま飲めてしまうとそれはそれでたいへんなので、とてもよいシステムだと思った。

そして、6月24日、先行体験会に参加してきたので、メラドの様子とともに、ここに報告する。

(張り切ってカメラを持って行ったものの、カメラを使うこと自体も久々すぎて、ちゃんと設定ができておらず、帰宅して確認したらだいぶ悲惨な写真だったため、必要そうなアングルの写真がないことをお知らせいたします……。悲しい……)

「ただいま!」

平日の16時。
試合がある日なら平日でもわりと混雑する時間だが、駅も電車内もひとはまばらだ。
私たちの日常がまだ遠いところにあることを痛感した。

プレイボールは18:00、開場は17:00だったが、少し散策したいと思い、16:00前には球場に着いていた。

試合がある日なのにこんなに閑散としたメットライフドームを見るのは初めてだった。
きゅうっと胸を締めつけられる、なんともいえない思いがした。


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▲西武球場前駅の改札を出てすぐ右、選手一覧の大きな掲示。これだけで泣きそうになるくらい、私は野球に飢えていた


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▲お客さんがいなくても、きちんと場外のフォトスポットの日付と対戦相手が設定されていた。スタッフさんありがとうの気持ち😌


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▲新しくなったエリア。格好良い白いライオンは、さっそくポケストップになっていた


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▲試合があるのに人がいない。こんな姿を見るのは初めてだ。ドーム内からは、練習の音が聞こえる


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▲止まれの標識の上あたりにある黒い幕は西日よけだろうか。初めて見た気がするけど、前からあったかしら……


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▲お弁当屋さんの上には、背番号85の大きなユニフォームが


いざ獅子ビルへ

(ビルの写真がなくてすみません……。事務所のビルです……)

球場に着いてすぐビルのほうへ行ったが、まだなにか始まるような気配は感じられなかったため、駅近くの自販機コーナー付近にあるベンチで開場を待つことにした。

16:50ごろにビル前に着くと、すでに14、5人が列を作っていた。
列は、チェーンで仕切られていた。
ちょっとのんびりしすぎたか。

列の手前で、スタッフさんに「こんにちは!」と声をかけられた。
たったそれだけのことなのに、とっても嬉しくて、「こんにちは!」と大きな声で返した。
きっと思いは同じだ。

17時になり、私たちの後ろの列が長くなってきた。
スタッフさんが出てきて、説明を開始した。
唐揚げのいいにおいがしてきた。

連絡先等の用紙への記入と、検温、手指の消毒のお願いのようだったが、マスクをしているせいもあって、あまりよく聞こえなかった。
マスクをして大声を出すより、いっそトラメガを使ってくれればいいのにな、と思った。
大都会の真ん中なら迷惑かもしれないが、幸いここは森の中だ。

用紙へ連絡先等を記入し、おでこでの検温結果を自分で書き加え、提出した。
ボールペンは用意されていたが、私物を使用した。
アルコールで手指をしっかり消毒し、階段で2階へ上がった。


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▲思いのほか簡素な入り口。新築のにおいがする


入ってすぐのところにもアルコール消毒液が置いてあったが、手指の消毒はたったいま階段を登る前にすませたばかりであり、どこにも触れていないので、ここでは使用しなかった。

入ってすぐのところに、ブルーレジェンズの2人がいた。
お名前を存じ上げず申し訳ない……。
お互い、女子特有の、顔の前でめっちゃ手を振る挨拶をした。
まさか会えると思っていなかったので、すごい嬉しかった。

店内に入った順に好きな席に座っていいようだった。
まあまあ早く入れたからよかったが、せっかく球場にはいたのだから、早く並んでおけばよかった、と思った。


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▲本来想定していたものより座席間隔を広くとっていると思われる。そのせいもあってか、広々していてとてもよい。だいたいどの席からもモニタが見えるようになっている


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▲窓際には、1名がけの席も用意されていた。おひとりさまでも安心だ。1名がけ、2名がけともに、座ると正面にアクリル板が設置されている


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▲片方がソファになっている席に座ることにした。写真右奥に見えるのがドリンクコーナー。この日はソフトドリンクが飲み放題で、アルコールは別料金。左奥に見える棚が食器類の下げ台で、さらに左側には洗い場がある(これがあとでうーんという思いをさせられることになる)


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▲座るとアクリル板越しにモニタを見る感じになる。アクリル板には、背中側のモニタが映って見える。モニタを見るにあたって、アクリル板が邪魔に感じることはなかった


テーブルの上には、名前等を記入する紙と、開幕戦で配布予定だった「ライオンズ70周年開幕戦限定ピンバッジ」と「V2チャンピオンズリング(レプリカ)」が置いてあった。
用紙には、名前と、テーブルの隅に書いてある座席番号を記入する。
万が一感染者が出た場合でも、これで感染経路を追える仕組みになっている。
用紙に必要事項を記入し、料理を取りに行く。

正式オープンした際には、メットライフドームの「L's Diner」のようなシステムになるのかな、と思った。
丸亀製麺とかそんな感じ。


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▲本日のメニューが、料理カウンター上部のモニタに映し出されていた


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▲人が写らないように撮るのが難しかったため、メニューの写真のみですみません……。この記事の最後の方に全体が見える写真があります


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▲小ライスと中華スープつき。シーフードマリネにはムール貝がのっていておしゃれ。エビチリの下に敷いてあるパリパリの春雨がおいしかった


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▲アクリル板のせいもあり、トレイを置くと、結構ギリギリ


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▲チャンピオンリングとピンバッジ。両方もらえるなんてお得である


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▲もちろん生ビールを購入。球場で飲むビールは一番搾りと決めているので嬉しかった。この日は提供されなかったが、正式オープンしたらハイネケンも飲めるかもしれない(サーバーのコック部のラベルが緑色に赤い星のようだった)


プレイボール

早めの入場だったため、早めに食事を取りに行け、早めに食べ始めることができた。
そのため、試合が始まるころには食べ終わっていた。
ビールを飲むのにつまみがほしい……と思ったが仕方がない。
体験会なので、決められたメニューしか提供されない。

中継が始まった。
が、音が小さい。
実況、解説が何を言っているか聞き取れない。

まあ、見ていればわかるのだが、そういう問題ではない。
こういう場所での観戦は、実況、解説の音声も大事だ。

座った場所が悪いのかも、と思い、あまりふらふらするのもどうかと思ったが、ちょっとだけ歩きながら、音の聞こえ具合を確かめた。

スピーカーの真下に行けばまあまあ聞こえるかな、という感じだった。


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▲黄丸内の、白い円筒状のものがスピーカー(BOSE製)。この真下にいればまあまあ聞こえる


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▲ちょっと遠いところにあるスピーカーからは、聞こえている気がしない


仕方がないのでイヤホンを取り出し、スマホでDAZNを起動した。
音声だけこちらを聞こうと思ったのだ。
しかし、スマホDAZNは、レストラン内モニタより、1球分遅かった。
このわずかな1球がなかなかのストレスだったので、DAZNを終了し、radikoを立ち上げ、文化放送ライオンズナイターを聞いてみることにした。
しかし、radikoはなんと2球分も遅かったため、諦めるよりほかなかった。

ここで、もう一つの「聞こえない」に遭遇した。
目の前にアクリル板があるせいで、正面に座った人の声が聞こえず、お喋りができないのだ。

そもそも、入場にあたって、

マスク着用をお願いいたします。(食事の際は脱着可です。 ※着席時推奨)

というルールがあったため、それに従ってマスクを着用していたので、ただでさえ少し聞き取りにくい状況であった。
ただ、アクリル板に関しては、設置してしかるべきだと思うので、こればかりはほんとうに仕方がない。
チャットでやりとりし、アクリル板に文字が表示されるシステムがあったらかっこいいな、と思った。

実況の音量を上げればさらに会話は聞こえにくくなる。
しかし、このままでは実況が何を言っているかわからない。

モヤモヤしていたところ、音に関する3つめの困ったことが起きた。
上記写真のキャプションにも記したが、食器類の下げ台と洗い場だ。
私たちの座った真後ろに位置していたこの設備が、非常にうるさい。
プラスチック製の食器類を水で流し、食洗機にかけているだろう音がガチャガチャと響き、実況と会話は聞こえないが下げ台の奥の音は響くという、謎のハーモニーが奏でられていた。

そうこうしているうちに、実況の声が少し聞き取りやすくなっていた。
少しボリュームが上げられたようだ。
それでもまだスポーツバーなんかに比べたら小さかったが、まあなんとか言っていることはわかるくらいの音量になっていた。
臨場感的なことを言うと、もうちょっと大きくないと盛り上がらない感じがする。

試合は進み、4回表。
3回裏になんとか同点に追いついたこともあって、場内は少しほっとした雰囲気になっていた。

そしてここで、音にまつわる第4の問題点が発生した。
実況の声に混じって、何やらお姉さんの声が聞こえる。

「なんか聞こえる?」
「なに?」

そんな声がちらほら聞こえた。

耳をすませてよく聞いてみると、次の食事に関するアナウンスのようだった。
そういえば、2回目の食事は4回裏終了時という説明が書いてあったな……。
時間ではなくイニングで区切るのね、って思った記憶が……。

「テーブル番号順に呼び出すので各自取りに来てください」というようなことを言っているようだった。
このころにはほとんどの人が1回目の食事を終えて食器を下げたあとだったため、下げ台の奥からはとくに大きな音は聞こえていなかったので、単純に、アナウンスのボリュームが小さすぎただけだったと思う。
その後も何度かお姉さんの声でアナウンスがあったが、まるで聞こえなかった。
マイクテストはしているのだろうか。

そして、無事に2回目の食事を受け取ることができた。
番号順の配布だったため、スムーズだったように思う。
また、そこかしこにモニタがあるため、並んでいてもどこかしらのモニターは観れるようになっていた。


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▲2回目の食事。大好きなうずまきビーツがのっていてうれしい! 1回目同様、少ライスと中華スープがついてきたため、夕飯を2回とっている気分


気になったこと

と、ここで、17時ごろ、ビル前に並んでいた時のことを思い出した。
あのとき嗅いだからあげのにおいはこれだったのか!
3時間後に回収されるとは思っていなかったよ!

料理に関しては、考案中ということもあり、今後正式オープンになった際に販売されるかはわからないが、全体的に味は普通かな、というところ。
カルピスのゼリーが思った以上においしくてびっくりした。

また、ココで食べる特別感がもうちょっとあってもいいかな……と思った。
たとえば、いまはもう閉店してしまったが、ナゴヤドームに隣接していた「ドアラカフェ」では、ドアラっぽさ全開のメニューが数多くあり、写真映えもするし、すごく楽しかったのを覚えている。
胃が1つしかないのを恨んだ。

いまはまだ食材の調達も厳しかったりするだろうし、多くは望めないけれども、せっかくオープンするのだから今後に期待したい。


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▲荷物を置く場所がないのは、気になった点のひとつ。感染症対策のためなのか、今後も置くつもりはないのかはわからないが、床に直置きしたくない人は対策を考えていったほうがよいだろう


途中、蒸し暑さを感じたが、換気のために窓が開いていたようだった。
大丈夫、いつものあの蒸し暑い中じゃない。
窓は開いているがクーラーはかかっている。
それだけで私たちは幸せなはずだ。
と、自分に言い聞かせた。

また、先ほども公式の注意事項から引用したが、

マスク着用をお願いいたします。(食事の際は脱着可です。 ※着席時推奨)

という案内がされていたにもかかわらず、マスクをしていない人がちらほらいた。
“マスク警察”になるつもりはないが、私たちファンが最短距離で日常を取り戻すためにできることは、球団や関係各所が何日も何日もかけて話し合った新しいルールをきちんと理解し、リスペクトし、守り、協力することだと強く思っている。
たとえばこの日の体験会で感染者が出てしまった場合、どうなるだろうか。
せっかく多くの人の尽力でここまでこぎつけたのに、レストランの閉鎖だけでなく、試合に影響が出てしまったら?

「自分だけは大丈夫」と思わないこと。
まだ全然あたりまえの日常なんかじゃないこと。
今後は新しい生活様式を受け入れ、もう二度とあんな思いをしなくてすむように、全員がしっかり考え、行動すべきだと思う。

1試合100名までのファンクラブ限定体験会に参加しているのだから、もうちょっと良識のある人が多いと思っていたのでちょっと残念だった。
くつろげる環境なのはわかるが、家じゃないんだから、ソファに足を乗っけたりしないでほしいな……とか……。

この日の試合は3時間半を超えた。
3時間半あの椅子に座り続けるのは、なかなかお尻が痛くなる。
携帯クッションなどを持って行ったほうがよいかもしれない。

また、モニタサイズだが、横幅約1m程度の大きさだったため、45インチ前後だと思われる。
広さに比べてやや小さいような気もしなくもない。
視力が悪いので、小さい文字が見にくかった。

あとこれは、レストランとはまったく関係のない個人の感想なのだけれども、2名で行った場合、アクリル板を挟んで座り、お互い視線の先のモニタを見上げる形になる。
この日は試合内容のせいもあってか、死んだ目で見つめている人が多かった。
たいへんもうしわけないのだけれども、その姿が

「勾留中の夫の面会に来た妻」

のように見えてしまって、なんとなくいたたまれない気持ちになった……。
野球のない期間に「相棒」を見返したりしてたせいだな……。

それにしても、実際に球場には入れないとはいえ、こんな機会を与えてくださった球団には感謝しかない。
久々に“日常”を感じることができて幸せだった。

そう……。
思い出したくもない「負けた日の気持ち」まで思い出させてくれてほんとうほんとうに………………。

試合終了後

試合終了後は、早めに帰路につく人が多かったため、来店時に撮れなかった写真が何枚か撮れた。


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▲右奥がフードカウンター。中央のドリンクカウンター前も含め、ディスタンスをとるのための足跡マークや整列用ロープ等がなかったため、詰めて並ぶ人や、スタッフの指示通り並ばない人もいたが、指示の方が悪かったように思えた。中央に見えるチェーンは、チェーンの間が有料のアルコール専用となっていたが、この列はさほど混雑していなかった


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▲中央奥のモニタはなかなか大きかった(サイズ不明です……すみません……)。右奥に進むと、左側に手前から喫煙所、男性用化粧室、女性用化粧室がある


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▲レストラン内最大のモニタ。この前の席をとれば見やすいかもしれない。私たちが入った時はすでに2席とも確保されていた。また、この席に人が座っていると、1つ前の写真左のカウンタ席の人は見にくいかもしれない

夜の場外

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▲夜の獅子像もかっこいい


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▲いつかまたあの活気が戻ることを信じて、一人ひとりができることをして待つよりほかない


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▲西武球場前駅1番ホームの新しいラッピング

まとめ

「せっかく体験会に参加したのだからまとめたい」という気持ちもあったが、球団にフィードバックする場所がなかったため、「中の人たちに読んでもらえたら……」という気持ちもあって、この記事を書いた。
感想を記入するアンケート用紙があると勝手に思っていたので、終了後は「もう帰っていいんだ?」と思った。

体験会ではいろいろあったけれども、関係者のみなさまには、ほんとうにほんとうに感謝しかない。

繰り返しになるが、私たちファンが最短距離で日常を取り戻すためにできることは、球団や関係各所が何日も何日もかけて話し合った新しいルールをきちんと理解し、リスペクトし、守り、協力することだと強く思っている。

まだまだ辛抱しなきゃならないことは続くけれども、必ずまたあの日々が戻ってくると信じ、三連覇、そして日本一に向けて応援しよう。

WE ARE ONE!!


〜おまけ〜

今後、どのような形態や営業時間でオープンするのかはわからないが、とくに、球場まで微妙に遠い距離から来ている人にとっては、「ここまで来て球場に入らないなんて……」と思いそうだな、と思った……。
チケット完売だけど雰囲気を味わいたいから、っていう人には良いかもしれないが。
早めの時間からオープンして、場内に持ち込めるお弁当やお惣菜を販売してくれたら嬉しいな、とも思った。

今後に期待です😋

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