カリフォルニアの不思議な環境意識 #23
こんにちは。ぴおりです。
11月5日現在、私の住むオレンジカウンティ郡を走る、OCTAという会社のバスが全てストライキで動いていません。全てです!
今日で3日目です。
昨日と一昨日は、一時間かけて学校まで歩いていきました。
ストライキがいつ終わるのかもわからないし、自動車を持たぬ私のような者にとって、バスがないのは死活問題です。ただでさえ本数が少なく、イライラさせられていたOCTAバスですが、私の我慢は限界に達しようとしています。
今日こそはUberを使おうかとも思いますが、バスのストのせいでお金をかけて移動するのはアホらしくて仕方がありません。
はよ動かしてくれ。
今回は、そんな街の話です。
私の住んでいるカリフォルニア州アーバインは、環境への意識がとても高いように思います。
他の地域と比べると緑がとっても多いし、公園も多いです。
動物保護を促す看板を見かけることも多いし、公私問わず草整備をしている人も頻繁に見かけます。
緑の少ない都会で暮らしてきた私からすると、こんな環境はすごく心地がいいし、朝の新鮮な草木の匂いも大好きです。
そんなアーバイン、環境に対する取り組みも盛んで、日本もぜひ見習ってほしい!と感じる取り組みが三つあります。順に紹介していきます。
一つ目は、町中にゴミ箱がたくさんあることです。
アーバインには、どこにでもゴミ箱があります。全てのバス停に一つはゴミ箱があるし、道を歩いていると、歩行者よりもゴミ箱の数の方が多いくらいです。
ゴミ箱がたくさんあることによって、道にポイ捨てする人はいなくなります。だからアーバインの道はどこも綺麗だし、急に出るゴミを捨てるのに困ることはありません。
日本の街中にはゴミ箱が全然ありません。
景観のためか、はたまた管理困難のためか、ただでさえ少なかったゴミ箱は、コロナ禍の衛生問題に乗じて、さらに少なくなりました。海外からの観光客は、街中にゴミ箱がほとんどないのにもかかわらず、綺麗な日本の道に驚くそうです。
しかし私から言わせてもらうと、新宿や渋谷なんかの大都市部は、たくさんゴミが落ちていてとても汚いです。ゴミ箱がもっとあれば、ポイ捨てをする人は減るだろうに、と思います。
アーバインのすごいところは、ゴミ箱がたくさんある上に、ゴミ箱が溢れているところをほとんど見かけないところです。市によってしっかり管理されている結果だろうと感心しています。また、ホームレスや浮浪者がほぼいないということも、街やゴミ箱を綺麗に保てる要因かもしれません。
二つ目は、リサイクルが徹底されていることです。
街中にゴミ箱が多いことは述べましたが、その中でも、リサイクルゴミ箱が設置されている割合がかなり高いです。私の通うUCIでは、半分以上のゴミ箱の横に、リサイクルゴミ箱もあります。ファストフード店などでは、もれなくあります。
何ゴミをリサイクルとするかは場所によって違うようですが、プラスチック容器や紙などは基本的にリサイクルゴミ箱に入れます。どのゴミ箱も基本的には、「これはここ!」と図とともに明記してあるので、指示されている通りに入れています。
ただし、汚れたプラスチック容器や、激しく汚れた紙はリサイクルではなく、普通ゴミに入れた方が良いようです。
日本でリサイクルというと、ペットボトルや空き缶などのイメージばかりで、あまり一般的ではなかったように感じるので、このようにリサイクルを一般的に行うのはとても良い取り組みだと思います。
ちなみにリサイクル製品を見る機会も多く、 'Recycle Product' と書いてあるお菓子の袋や洗剤のボトルなどはよく見かけます。しっかりとリサイクルされている商品を見ることができると、分別意識も高まります。
三つ目は、コンポストを活用できることです。
家庭から出る生ごみを活用して、新たな植物の肥料にするコンポストの概念には、前から興味を持っていました。生ごみは臭うし腐るし、厄介なゴミ代表とも言えますが、これを活用できるならとても魅力的だと思いませんか。私はいつか自分で、コンポストを使った野菜栽培をしたいと考えています。
話は戻りますが、アーバインには、コンポスト用のゴミ箱も多くあります。
特に飲食店に設置されているのですが、食べきれなかった食べものや、リンゴの芯やチキンの骨などの生ごみを入れます。
具体的にどういった使われ方をしているかはわからないのですが、分別しているからには、カリフォルニア州が提示している、堆肥としての利用やバイオガスの生成に役立っているのだと信じています。
日本では外でコンポストゴミ箱を見かけたことはないし、家庭内でも未だ一般的ではないので、環境に優しいコンポストという考え方が広まってほしいと思っています。
以上三点が、アーバインの素敵な環境に対する取り組みです。
どれも、日本にも見習ってほしいと思う理想的なものです。
しかしアーバインにも、環境により配慮すべき改善点があると感じています。
その一つが、トイレには基本的にペーパータオルしかないことです。
これはアーバインに限った話ではなく、アメリカ全土で言えることです。
日本ではコロナ禍で全面的に姿を消したジェットタオルですが、アメリカのトイレで見かけることはそう多くはありません。決してないわけではないのですが、ペーパータオルの方が圧倒的に優勢です。
センサーに反応して自動で出てくるペーパータオルが多いので、衛生的だとは思いますが、一度に2枚も3枚も使っている人を見ると、胸が痛みます。
ハンカチを一枚持っていれば、ジェットタオルさえあれば、そのゴミは出ないのに!と感じてしまいます。
日本でペーパータオルはあまり見かけないので、余計そう思うのだと思います。
ましてや自分で取るタイプのペーパータオルだと、前の人のせいで紙が濡れていることもあり、無駄に枚数を使う羽目になります。
私はいつもハンカチを持って出かけるようにしていますが、よくトイレに持っていくのを忘れてしまい、もったいないな~と思いながら紙を使っています。
地域がせっかくエコに気を遣っているのなら、そこも大幅に変えることができると感じています。
もう一つの改善点は、家庭ごみの分別がほとんどないことです。
これに関しては、異論があれば認めます。
しかし、私の住むアパートは、分別は一切なしです。
さんざん街中にゴミ箱が多いとか、分別がしっかりしているとか書いてきましたが、少なからずうちのアパートは、分別が全くないんです。
ビン、カン、ペット、紙、プラ、段ボール、生ごみも全部一緒。
とりあえず一つにまとめて玄関の外に出しておけば、夜に回収してくれる。
それがうちのアパートのやり方です。
周りの友達にも聞きましたが、皆分別はしていないと言っていたので、私の地域はそうなんだと思います。
アパートのゴミ捨て場には、夜に回収されたゴミたちがみんな一緒にまとめられています。せっかく、段ボールは一応、と分けて出しておいたのに、結局そこで一緒にされています。
ゴミを回収した後に収集先で分別されている、という話を聞いたこともありますが、そんなはずはないと思います。
もし仮にそれが本当でも、住民個人個人が分別すればいいんです。なぜまとめてしまうのでしょう。
街中やお店でせっかく細かく分別しているのに、家庭内でこれでは台無しです。なぜ家では分別の概念がなくなってしまうのか、と不思議でなりません。
以上二点が改善点として挙げられます。
どちらも環境にかなりの悪影響を与えていると考えられるので、今すぐに対処してほしいなと思います。
私個人としては、トイレにはハンカチを持っていくことと、ビンカンだけでも分別することを心がけています。
カリフォルニア州の環境政策は本当に尊敬することが多いですが、もっと心がけられることがあるよ!と言いたくなってしまいます。
分別などの小さなことから、より良くなっていったらいいなと思います。