タルコット・パーソンズ
パレートの経済学、マリノフスキーの人類学、心理学の小集団研究、デュルケーム、ウェーバーに影響を受ける
家族論
かつて家族はどの社会でも、生産から商品までまたがる多様な機能を担った
やがて様々な機能を市場や行政に譲り、担う機能を絞り込む
成人の感情的回復機能・子供の一時的社会化機能だけは、
家族が手放してはいけないと主張
これを保守的と否定するのは、彼がウェーバー研究から出発した事実を軽視している
「関心(コミットメント)」をもたらす「エートス」は簡単には作れない
米国の家族は、ロマンチック・ラブ・イデオロギーとピューリタン的な宗教、
二つの「関心」供給源に支えられてきた
成人の感情的回復と子供の一時的社会化だけは
誠実な「関心」に支えられねばならず、
金に縛られる市場や行政で代替できない
ホッブズ問題
「社会秩序はいかにて可能か」という問題を
「ホッブズ問題」と名付け、
この解決が社会学の根本問題と考える
宮台真司氏のパーソンズ評
システム論は3ルーツ。第一は経済学の「相互連関分析」。第二はエンジニアリングの「制御理論」。第三は神経学と免疫学からの「自己創出論」と「内部表現論」(非線形数学)。故にシステム論はどんなコントロールの視座(統治の視座)にも資する。これを市民が奪還すれば統治を見破れる=社会学的啓蒙 https://t.co/EiWxVCIhMp
— 宮台真司 (@miyadai) February 13, 2022
タルコット・パーソンズです。 https://t.co/HBQqOWBp8B
— 宮台真司 (@miyadai) February 13, 2022
補足:パーソンズは、社会学は経済学に倣った相互連関モデルを目標とすべきだが、変項の計測可能性等の問題で当面不可能だから次善の策として制御モデル(構造機能主義)に甘んじるとした。そこには制御するモノが何に制御されるかをオミットする非科学性があり、後に批判されるが、パーソンズは自覚。 https://t.co/LF05LrPyyN
— 宮台真司 (@miyadai) February 13, 2022
パーソンズ批判の多くは「言葉の自動機械」。米国のリベラル社会学者に由来する。イリッチ曰く、説明されるべきは先ず「なぜ社会は長く変わらかったのか」。次に近代以降は変わりやすくなったが「変わりやすくなった状態が変わらないのはなぜか」。彼は「変わりやすくなった社会が持続できない」と見た https://t.co/aYX53TDFI2
— 宮台真司 (@miyadai) February 13, 2022
それでいえば、パーソンズは「変わりやすくなった状態が変わらないのはなぜか」に着眼した。だからシステム理論(前述)を構想した。だがそこにはスコトーマ(前述)があった。それが自己創出論で克服された時、もう一つのスコトーマが。構築主義に象徴される、存在論への鈍感さだ。ルーマンに刻まれる https://t.co/MmW1Uc3WAZ
— 宮台真司 (@miyadai) February 13, 2022