レヴィナス まとめ
【イリヤ】
主語を失っても存在し続ける何かのこと
仮に自分が死んだとして、それでも世界は当たり前のように続いていく
例
仕事から帰宅、ドアを開けると
部屋に見たことがないマネキン
そこには主語が存在せず、その因果関係は理解不可能
『人はどのように生きるべきなのか?』
『他者とはなんなのか?』
レヴィナス:他者論の立場では、誰も否定できない真理を作ることは不可能と断定
例
「Aである」
『「Aである」を否定する』
【『「Aである」を否定する』を否定する】
……
無限に否定が成立
→他者は【無限の存在】
他者そのものの存在へも
以前の哲学と異なる見方を展開
例
カント的な他者の見方
他者を観察→他者という観念が作られる
他者を自己の中に含み込み
自己の世界で他者を理解している
レヴィナスは他者は自分の外部とする
操ることも理解することもできない
自己の世界で他者を理解しようとする態度は
エゴイズムを引き起こす要因に
自己完結した世界に閉じこもっているから
その外部にあるイリアの恐怖から逃れられない
イリヤの恐怖を抜け出すためには
他者の【顔】が必要
顔の特性『発話できる』『無防備である』『それぞれの個性がある』を概念化したもの
顔と向き合うことにより
倫理的な抵抗力が働き、他者に対する責任が無条件に発生する
逆説的に捉えると
『他者の否定は殺人としてのみ可能である』
『私は他者を殺しうる』
ただし他者の顔が見えていないことが条件
他者の顔と向き合う(他者を尊重する)ことにより
世界はより平和に向かう
無限の存在である他者の顔に責任を負うことで
イリアの恐怖が渦巻く自己の世界から抜け出すことができる
『私とは他者に対して無限の責任を負う者である』