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小野雄大『SPECTRUM』発売に寄せて #初小野

2024/12/8に、小野雄大 2nd full album『SPECTRUM』が発売された。

「アルバムのタイトルを決めたよ」
と小野さんから連絡をもらった時
「もうそれしかないじゃん、最高じゃん」
と返した。まさに、ソロ活動10周年を迎えた"今の"小野雄大が出すアルバムにふさわしいタイトルだと心から思ったから。

10年か〜と考えながら、ふと、私なりに小野雄大の10年と改めて向き合ってみたくなった。
需要あるかな、とも思って躊躇したけど、小野さんが
「めっちゃいいね!」
といってくれたので、とりあえずひとりのニーズは得られたということで書いてみることにする。

これから書くことはあくまでもいち個人の主観や解釈、そして"思い出"であって、決して「正解」ではない、ということを先に強く言わせてください。
せっかく10周年なので、私が語ることでみんなにとっての“小野雄大"を語るきっかけになったらいいなと思います。
ということで、各回、最後に簡単なトークテーマをもうけます。みんなの話もぜひ聞かせてください!

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私が初めて小野雄大を見たのはいつだったろうか、と調べてみたところ
2014年3月25日(水)
@代官山 晴れたら空に豆まいて
だった。

「うたたねっていうめちゃくちゃいいバンドが出るから、絶対に見たほうがいいよ」
と先輩にゴリ押しされて、そこまでいうならと見に行ったところ、一撃必殺。
この日は2人体制でのライブだったのだけど、静かに丁寧に紡がれることばと音が余すことなく体に染み込んできて、それはもう一晩つけたフレンチトーストよりもひったひたになった。
うたたねの1st mini album「たしかなこと」が2014年3月9日発売なので、非常に良いタイミングでうたたねというバンドに出会えたのだなと思う。
(4人体制でのライブを見られるのはだいぶ後になるのだけど)

小野雄大ソロを初めてみたのは
2014年7月5日(土) @新宿SACT!

※正確には"ボノD“名義のライブだったけど、ツッコミどころしかないので放置します。由来が聞きたい方はご本人に直接お問い合わせください。

この日、私は直感的に
「この人のライブは、見られるうちに見たいだけ見ておかなくてはならない」
と感じた。ひとりで演奏する小野雄大はとにかく命を削って音を鳴らしているようで、いつ消えてもおかしくないと思ってしまったから。この音楽が消えてしまわないように、見続けなければならないと思った。

ボノD時代のライブは特にひりひりしていたように思う。
誰に向けて歌うでもなく小野雄大自身の内側に向けて鳴らされる音が、抱え込みきれずその内にある痛みと共に溢れ出てきているようで、命そのものだった。
その生々しさに触れるたびに自分もまた生きているのだと実感することができて、気づけば自分の生活になくてはならないものになった。

私が小野雄大を追いかけるようになったのは、そんな本能的な理由からです。

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会社員時代の小野雄大のことを思い返すと、サラリーマンやりながら曲作ってかなりの数のライブやってレコーディングして遠征して、なんならソロとうたたねと2つやっていて、改めてまじですごかったんだな…と思う。スーツで会場入りしてライブして、24時くらいに「これから仕事に戻るんだよね」などと言ってることもあった。

なので、小野さんから「仕事を辞める」と聞いたときは
「時は来た」
と思った。
大きな覚悟を持った決断だったろうと思うし、その先の未来がどうなっているのか正直想像はつかなかったけど、それまでも小野さんが自分の決断を正解に"してきた"のを何度も目撃してきたから、今回も絶対に正解だと信じて疑わなかった。(強火の小野信者なので…)

ところがどっこい、コロちゃん流行である。よしやるぞ!となった瞬間に、
「ライブしちゃだめ」
「エンタメ不謹慎」
と突きつけられちゃって、今思えばつくづく"持ってる"男だなと思う。

初っ端から心折れてもおかしくない状況の中で、公開されたのが『エブリシング』のMV。

度肝を抜かれた。世の中が混乱と絶望で満ち溢れている中、最も絶望していてもおかしくないこの男が、全力で遊んでいる…そして声高らかに
「エブリシング イズ オールライト!」
と歌っている。意味がわからない。こんな救いがあるだろうか。笑いながら涙があふれた。
サラリーマンやめた小野雄大、最強だわ…
と思ったのを覚えている。

そうして2020年6月、みんな大好き『素粒子たち』が世に産声をあげる。バンドメンバーと初めて作ったこの作品がどれだけ尊いものであるかはもはや語るに及ばない。とにかく最高な、美しい作品をこの世に生み出してくれた。

◆リリース記念配信ライブ後にみんなにインタビューした記事。色々と初々しいな…

とはいえ世の謹慎ムードはピークを極めていて、直接この作品を届けることができない状況が続く。みんなの反応が見えないので、どのように受け止められているかもわからない。
こんなに!いい!アルバムなのに!!!もどかしい!!!
と思いながら、少しでも感想拾いたくてめちゃくちゃエゴサした。
私でさえそんな気持ちになっていたので、小野さんはもっと不安だったんじゃないかなと思う。
なので、ようやく公式にライブができるようになってきて、
「買いました」
「たくさん聴いてます」
などとお客さんの声を直接聴けた時、届いてた!!!と思って心から嬉しかった。

この作品をきっかけに、私は小野雄大に出会い直したように思う。

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ということで、今回のトークテーマは
「小野雄大との出会い」
ハッシュタグ、コピペしてお使いください↓

#小野雄大_SPECTRUM
#初小野

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