ゆうぎり(二次創作①)
さくら「ねぇゆうぎりは?」
愛「外にいたわよ」
さ「ありがとう」
ゆうぎりを探していたさくらは、
バルコニーへ踏み出した
『あ!いた!』
そこには、夕焼けに照らされ、
葉巻を燻らせるゆうぎりがいた
さくらは、声をかけようとしたが声が出なかった
ゆうぎりのあまりに儚げで消えてしまいそうな姿
そこにいるのに声をかければ居なくなってしまいそうな脆さ、、、
しばらく何も言えずに立ち止まった
「あぁ、さくらはん」
視線に気付いたゆうぎりがさくらに声をかける
「どうしたの?」
さくらの問いには答えず、微笑むゆうぎり
「物思いに耽っていただけでありんす
戻りましょう」
言えない
わっちだけ思い出せない
生前の記憶、亡くなった理由
一緒にいるメンバーは、たえはんを覗いて全員、
記憶を取り戻している
死別や事故などのトラウマを乗り越え、
さらに、パフォーマンスは向上している
わっちはどうなのだろうか
目覚めたら 150年も先の未来で
色んなものが変わり、目まぐるしい
早すぎる
ダンスや歌もなんとかついていけているが
時代の違いか、
肌で ‘ はやさ‘に追い付けていない事を
ひしひしと感じる
『思い出したい、しかし、思い出せない』
そのもどかしさに、ゆうぎりは悩んでいた
「はーーい!おっはようございまぁぁーーーーす!」
今日も巽は元気だ
皆に声をかけ、ふざけ倒し、はたかれた後、
いつもの表情に戻る
「では、本日のスケジュール、ドーン!
佐賀を舞台にした大河ドラマの撮影です!!
と言ってもぉ、お前らゾンビィが画面ど真ん中に映れるわけなかろーぅ?
端役!すみっこでわさわさする町娘じゃーい!!いってこーい!!!!」
「また当日連絡かよ!」
「でもー大河ドラマの撮影って
ワクワクするよねー」
「リリィは映ったことあるもーん!」
はしゃぐ皆を他所にゆうぎりは考えていた
『江戸時代をテーマにした撮影、何か思い出せることがあるかもしれない』
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