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自分原稿発掘アーカイブ vol.02
過去に担当した様々な原稿依頼の仕事から、今の視点で読み返して興味深いモノをピックアップ。
イケんのか⁈ 三角塔!(2015年)
昔買ったDVDのボックスセットって改めて見返すことが少なくありませんか?
身近に所有している安心感からくる「いつでも見られる」という“ゆとり”がいつの間にか作品を遠ざけてしまうのでしょう。ボックスセットを買う位好きだったハズなのに。
「いやそういう事じゃいかん!己の血肉にするには何度も見返さなければ!」と、ある晩思い立ったオイラ。まず手始めにNHK史上初のセルアニメーション作品『未来少年コナン』のボックスセットから見返してみることにしました。
で、今すっかり見終わったところなんですが、やっぱおもしれーわコナン!オイラ的に宮崎駿作品の中でナンバー1に躍り出ました。さらに、震災やら原発やらでいろいろあった末の今見ると、当時(オイラは小学生)は気付かなかった感心する点がいくつもありました。
その中でも「これ今だったらひょっとしてイケんじゃねーの?!」とマジで思ったのがインダストリアの三角塔発電システム。
巨大な鏡(凹面鏡?)を三枚使って太陽光を反射&集約させ、その中心に集まった熱エネルギーを使って発電するシステムです。
火力や原子力発電なんかは結局発生した熱エネルギーで湯を沸かし、その湯から発生した水蒸気でタービンを回して発電する仕組みです。ということは、湯さえ沸かすことができれば手段は何でもいいハズ。さらに今だったら鏡の部分に太陽光パネルを忍ばせておけば、発電効率が上がるかもしれません。
三角塔の先見性の素晴らしさは、それが夜でも可能な点です。実際物語中でも稼働してみせるシーンは夜が舞台となっていました。
夜の場合は、三枚の鏡の角度を合わせた後、その上空(というか大気圏外)に人工衛星を移動させます。この衛星には鏡を大量に取り付けたパネルがいくつも装備されており、軌道上の動作点に来たところで、衛星の全ての鏡の角度を三角塔に向けて合わせるのです。超かっこいい!
太陽が見えている場所から光を反射させて夜の三角塔に光を送り込む。なんたるシンプルさ。そして確実&無害。
細かいテクニカルな問題はいろいろあるでしょうが、おおまかな理屈としてはできそうな気がします。あちこちに三角塔を作っとけば天候に関係なく運用できそうです。
エヴァンゲリオンのヤリを月に刺すとかいうプロジェクトに金を突っ込んでいるヒマがあるんだったら(結果は中止)、先にやってみる価値あるのこっちじゃないですかね?誰かやんないかなあ。
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