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製作風景
ども、Pierre Ginori です。
自営業ですが、職場と住んでる所は徒歩3分で別になってます。仕事場に趣味を持ち込んではいけない派ですか?それとも趣味の物があると楽しく仕事できる派ですか?
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ほぼ毎日日替わりでギターを色々変えて見える所に掛けて眺めてます。ちょっと気分転換に弾くのもいいです。ですが…
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がっつりエフェクターを持ってきてはいけません。(アンプもある)仕事になりません。なのでこちらは撤収する事にします。ただし、ミニボードは置いておきます…(やっぱり)
さて、どんな仕事場でどんな仕事してるのか少しご紹介したいと思います。
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こんな風にまずはストラップに使う革を切り出します。
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両面革貼りのストラップなので2枚の革を貼り合わせます。使うのは「ゴム糊」といって接着剤ではありません。あくまで縫うまでの仮止め程度の接着力です。
接着剤とゴム糊の違いについて少し。
接着剤は文字通り接着力が強く一度貼り合わせるともう外れません。外れなくはないのですが革にダメージが残るほど強力に接着されます。
ゴム糊は一度貼り合わせた同士でも割と簡単に外れます。なので縫う事を前提としてます。
じゃなぜゴム糊を使うかというと、この仕事を続けると製品が必ず修理に帰って来ます。この時分解できないと修理ができないからです。強力に接着されてたらもう分解できないからです。
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ゴム糊を塗った同士貼り合わせます。ここが腕の見せどころです。革の断面がまるで一枚の革のようにぴったりズレる事なく貼り合わせるのがワザです。
ぴったり貼り合わせる事で仕上がりも格段に美しくなります。
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専用の革包丁という刃物で革を裁断します。カッターでは一回で切れない厚さでも一刀両断できます。
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専用のミシンで貼り合わせた革を縫います。
専用ミシンで縫製します。細かな部分はゆっくりと、直線は一気に縫い上げます。 pic.twitter.com/22C3axi6lQ
— ピエール ジノリ (@lovehendrix1974) October 13, 2022
こんな感じで直前は一気に、先端部分はゆっくり縫います。
というのもgreendaleさんのストラップデザインは先端が尖ったデザインでして…
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でも、等間隔の縫い目で進んできて必ず先端の頂点に針を落とすように指示されてます。ここが腕の見せどころです。
一般に売ってるストラップってだいたい先が丸いでしょ?あれ、縫いやすいんです。頂点が無いので…
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他のストラップもちゃんと先端に縫い目がきてます。もちろん細い方もです。
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縫い終わったら断面を滑らかにする「コバ処理」をします。専用の液体(天然素材)を塗って磨いてあげるとツルツルになります。これも一般に売ってるストラップではほとんどされてません。この一手間が肌触りをめちゃくちゃ良くします。2枚貼り合わせた革が一体となり1枚の革のようになります。
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オーダーストラップが完成しました。
他にも
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全体を艶のあるブラックで製作し、肩パッドの裏側のみ赤の革を使ったタイプ
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逆に赤を表にして存在感のあるストラップ。イタリアンレザーの赤はほんとシブい赤なのでそんなに派手にはなりません。いわゆるフェラーリの赤です。
こんな感じでストラップのオーダーを色々頂けるようになってきました。
お好みの幅、お好みの長さ、お好みのカラーで製作できます。そりゃ一般的に売ってるストラップに比べたらけっこうなお値段します。1000円以下で売られてるストラップもgreendaleのストラップもギターを下げるのは同じです。
せっかくお気に入りのギターですもん。お気に入りのストラップでキメませんか?
Pierre Ginori