進行期のパーキンソン病治療
Wearing-off現象やジスキネジアなどの運動合併症を呈するパーキンソン病の進行期。薬物での症状コントロールが難しくなってくる。
専門的な治療のひとつに「デバイス補助療法 (Device Aided Therapy:DAT)」がある。on状態のクオリティを上げることはできないし、パーキンソン病の進行も止められないが、運動合併症を緩和することでADLを高めることが目的。
「1日5回以上レボドパ製剤の内服が必要」
「off状態が1日2時間以上あって生活に支障がある」
「生活に支障のあるジスキネジアが1日1時間以上ある」
場合に専門医へのConsultationにより検討されることがある。奏功すれば、1日のほとんどの時間をonの状態で過ごせるようになる。適切なタイミングでのConsultationが重要。
日本では、
・脳深部刺激療法 (Deep Brain Stimulation:DBS)
脳の神経核に電極を挿入し、前胸部に埋め込んだパルス発生器で電気刺激を送る方法。精神症状や症状がない70歳未満の患者さんが対象。
・レボドパ・カルビドパ配合経腸用液 (Levodopa Carbidopa Intestinal Gel:LCIG) (デュオドーパ®)
レボドパ製剤を胃瘻から持続的に注入する方法。対象者の年齢に制限はないが、胃瘻のため、機器の脱着、チューブ洗浄などのメンテナンスが必要。機械操作に介護者が必要。1日に使用できる時間は限られていて、残りの時間は内服等で対処。
の2通りの方法がある。
(やっちゃえ!Genespelist(2021)『シリーズGノート 逃げない内科診療 「専門外なので…」から「全身を診る!」へ』)
(https://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000998.html)
<考察>
● 個人的に、脳・神経領域には苦手意識がある。専門的な治療、最新の治療については勉強中。もっと勉強して理解を深めたい。