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ぴえんおばさんの話。
気がついたら30歳になっていた。
幼い頃から大人しく控えめな性格で、人前で話したり友人を作ったりする事が苦手だった。
三姉妹の女子校育ちなので男の子には全く免疫が無く、テレビ画面の中のキラキラ輝いている男性アイドルのオタクになったが、リアルな男の子には本当に興味がなかった。
家族構成は、わりと若くして私を産んだ母と父それから妹が2人いる5人家族で、おそらくごく普通の一般家庭だろう。
現場仕事をしている父と工場のパートで働いている母に育てられたのだが、いわゆるエリートコースを辿ってきていない両親には3人の娘を大学まで出させる程の経済力はなく、学費等を工面するのは難しかったようだ。
とはいえ、子供の頃は裕福ではなかったが欲しい物や洋服、食事などは何不自由なく育った。
もともとあまり頭の良くない両親から産まれたのもあり、学力は下の中レベルだったのだが何とか奨学金を借りて私立の高校から美容系の専門学校まで出た後に新社会人として就職し、“一人の大人”として人生を歩んでいくのだが…。
ここからが“ぴえんおばさん”の始まりなのである。