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コロナ禍の高校留学―遅れて始まった留学生活

ホストファミリーの家に到着してまもなく、待ちにまった学校生活のスタートです。ホストファミリーの車で学校に行くと目の前に立派な西洋風の建物に受付が見えました。遠くには海や山が見え、とても素敵な学校だと思いました。初日はオリエンテーションということで昼少し前に学校へ。そして、学年代表の生徒と昼食を食べ、5,6限の授業を受けるました。新型コロナウイルスの影響で新学期開始からすでに1ヶ月が過ぎており、遅れて授業に参加するということで、内容を理解するのは難しかったです。放課後には交換留学生との交流会がありました。留学生は全部で8人のみ。少ない、という印象でした。学校の敷地はとても広く、小学校から高校までが併設されていて、ラグビーやテニス、サッカーコートがいくつもあり、施設が充実している印象でした。

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私のいる学年5th yearは日本の高校2年生にあたります。5th yearという学年を説明するために国の教育について簡単に触れたいと思います。アイルランドでは6th year の学年終わりに行われるleaving certificate という国独自の試験を大学入学の基準として採用しています。5th yearと6th year ではこの試験でいい成績を取ることを目標に、過去問などの勉強をしたりします。一方で4th year(日本でいう高校1年生)は興味やパッションを見つけたり、自立した学びに焦点を置いておりテストがなく、代わりにプレゼン発表やエッセイを書く期間というユニークな教育制度が取られています。

始めの頃は選択科目でビジネス(経営学)とDCG(製図)と家庭科、地理そして必修で英語と数学、体育を受けていました。現在は家庭科と地理を変更して歴史と化学を勉強しています。加えてアイルランド人はアイルランド語の授業を受けています。登校は一週間に5日、一日は基本的に6時間授業で、水曜は朝早く始まり5時間授業です。

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学校がある日の一日を紹介します。朝7時30起きて学校の支度をして朝食をとります。学校へはいつも車で送り迎えをホストファミリーにしてもらっていて、8時10分過ぎに家を出ます。ホストファミリーの家近くに同じ学校の日本人の留学生がいることがわかったので、いつもどちらかの親が車で学校まで連れいってくれます。そして、8時45分から2コマの授業を受ける。日本とは違い授業が終わったら準備の時間もなくすぐに次の授業なので、来たてのころは教室の場所に迷って遅れる事が多かったです。10分のブレイクタイムでいつも友達とお菓子や果物を片手に会話をします。続いて2時間授業がありランチタイム。食堂もあり週に1、2回ほどホットランチを食べます。5ユーロ(約650円)で安くて美味しいので気に入ってます。休み時間は外で食べる人も多く、パンやロールなどをベンチで友達と集まって食べたりもしていました。ちなみに、ランチタイムとブレイクタイムには中1から高3男子の半数近くの人がプレイしている流行りのスポーツがあります。それはテニスとサッカーの掛け合わせた競技で、2対2で行います。ルールは単純でボールをワンバウンドまたはノーバウンドで相手コートのフォルトの枠内に蹴り返すだけです。一見簡単そうなのですがやってみると結構難しいです。得意ではないので頻繁にはやらないのですが、時々チームに入って一緒に遊んだりしていました。最後の2クラスが終わると家にそのままホストにお迎えに来てもらい帰ることもあれば、テニスコートで遊んだりすることもあります。うちの学校は部活の数はとても少なくラグビーとホッケーくらいしかなく特に部活には入っていないです。

コロナ禍の留学というのもあり、学校では校内のマスク着用義務や登校時の体温チェック、授業終わりに机のアルコール消毒、食堂での机同士のディスタンスなどといった様々な感染の予防策が取られています。マスクや食堂での距離のとった食事は特に友達を作る上では苦労することが多かったです。感情をうまく伝えられなかったり、聞き返えしたりする必要があって大変でした。学校以外でも友達と校外で遊ぶことに制限があるので、深い友情関係が作りづらい環境です。そのため、日本に興味がある人とできるだけ仲良くなろうとしました。

学校では対策を徹底して行なっていましたが、コロナウイルスに感染した人はいました。2rd year (中学2年)では多数でたらしく、同学年の生徒は自宅待機となりました。同学年の5th year でも1人陽性がでて、濃厚接触の疑いのある生徒は隔離が行われました。特に学校封鎖にはならなかったです。全生徒で600人ほどの小さな学校から出たので、ウイルスの身近さに脅威を感じました。

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