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珠王戦2021〜過去の自分をチャラにするために〜

珠王戦は3勝3敗でした。いつもなら大会中に得た気づきや良かったことが次々と浮かぶのですが、今回はまたしても上位の壁を破れなかったことが悔しくて不甲斐なくて、終わってからもうまく日常に戻れませんでした。

成長を感じられた点もあります。特に目標としてた岡部九段戦はこれまでで一番対話できてる感じがしました。でも相手の意図をすべて汲み取ることができなかった悔しさと、自分にとっては特別な一局でも相手にとっては数あるうちの忘れ去られてしまう一局に過ぎないことが虚しくてたまらなくなりました。こんな虚しくなるのなら、一体なんで連珠をやっているんだろう?

いつものように中山八段に大会の感想を聞いてもらったときに「現時点での結果や棋力なんて、1年後2年後強くなったらチャラになってお釣りがくるんだから」と言われてハッとしました。本当にその通りです。

中途半端な棋力で結果を求めていたのが間違いでした。これまで自分はすべてを連珠が強くなるためにやってきただろうか。どこかで予防線を張って一生懸命になりきれてませんでした。

年齢が高いこと。
才能がないこと。
仕事も家庭もおろそかにして連珠をやること。
楽しむ気持ちを残したいこと。
ものすごくやったところで強くなれなかったときの恥ずかしさ。
私のような人間が上を目指すことの恥ずかしさ。
勝負が苦手で人を蹴落としたくないこと。

そんなことを恥じて言い訳にしてたような気がします。今日からちゃんと連珠が強くなることに向き合おう。すべてを連珠が強くなるために注ごう。仮に強くなれなくても、恥ずかしいと思わないようにしよう。他人の目なんか気にしないようにしよう。一生懸命やって出来なかったら、今日のような虚しさは感じないんじゃなかろうか。その時が来てみないとわからないけど、これまでの人生を変えてチャラにするためにやってみよう。

QTに出たいとかWTで入賞したいとか色々目標を立ててはどこかピンと来てなかったけど、やっとこれだと思える動機が見つかった気がします。人に勝つためじゃなくて強くなるためにやりたい。気づかせてくれた中山八段、ありがとう。

今回の珠王戦はとても良いメンバーで、切磋琢磨できる先輩後輩に恵まれています。悔いはたくさん残ったけど本当に楽しかった。こんな私ですがまたよろしくお願いします。

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