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セルフロックダウン1週目

3/25の教室を最後に、お店の休業を決めた(当初4/5までの予定にしたが4月末までに延長)。自主的に籠ることにした。ロックダウンが近いと3月中旬は割と積極的にお気に入りのcafeなどに行くようにしていたから心の準備はできていた。それでもまだ未練があったので3/28には東向島珈琲店のテイクアウトをしてしまった。

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しばらくの間、このケーキが最後のケーキになると思う。今はもうケーキを食べたいという欲求も無くなっている。生死の恐怖が第一で、娯楽とか欲求も二の次になってしまった。

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セルフロックダウンの間はなるべく息子と店に来て自習室をすることにした。2月3月は情勢の変化に心が追いつかず、メンタル面の不調を感じていた。休校中の息子とともに昼まで寝る生活をしてしまっていた。1ヶ月一切外に出なかった息子が「明日からいっぷくに行ってもいい」と言い出した時はホッとしたが、「ただし8:00に行きたい。そうじゃなきゃヤル気がでない」と言われびっくり。昼まで寝てたのに極端だよ…。しかしまぁ新しいことを始めるのはこういう時にいいかもと思い付き合うことにした。早起きして朝ご飯を作るとか何年ぶりなんだろう()。

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3月最終週からはテイクアウトすら辞めることにした。経済を回さない罪悪感はあるが前もってお気に入りの店には集中して足を運んでたのでやり切った感もあった。店を完全に休む事はなかなか出来ない。こんなまたとない機会を与えられたならば、仕事や経済のことを二の次にして徹底的に封じ込めすることに決めた。自分は呼吸器系に持病があり、肺炎の辛さを再び味わいたくない。また仕事が始まれば家事に割ける余裕が無くなるのはわかっている。三食作るのは今しかできないならやろう。

自分は元々かなりの心配性で、特に金銭的に不安を抱えたくなく、開店する時に1年ぐらいお客さまが1人も来なくても家賃が払える、という貯金をもって開いていた。日々悩むことが嫌だったからだ。なので少しはこの状況でも割り切ってロックダウンできる。しかしまさか、本当にお客さまが1人も来ない可能性が起こりうることになるとは思わなかった。開店当初は4年後の五輪まで続けると決めていた。どうぶつしょうぎで海外から訪れる人とコミュニケーションを取れるように、その拠点として残すのが目標だったのだ。その目標も1年後になってしまった。五輪まで持ち堪えられるか、というのが現実として危うい、ギリギリの線になってしまった。

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自習室では午前中は息子が勉強、わたしが最小限の仕事関係の雑用と連珠の勉強をしている。6日目からは合間にバックギャモンをやることにした。アンリミテッドでキューブ無し。自習室生活が終わるまでお互い何ポイントになるか楽しみだ。

連珠はめんどくさくて後回しにしてた定石の勉強に取り組むことにした。私は詰め連珠と実戦中心で、ハイサレ先生から「ぴえちゃんはアウトプット系のことばかりしている。インプットもしないと」みたいなことを常々言われていた。今は「連珠必勝法」を査読wしてる。私は互角形中心に勉強してたから、今更必勝系を勉強するのは……実はかなり効果があると思ってる。ようやく少し力がついてきたので難しい変化も自力で読んである程度ついていけるからだ。次の手を考えながら正解を見つけたり他の変化を調べたりしてく作業は今のところ新鮮で楽しい。実戦ではついつい三を躊躇いなく引きがちになってしまったが、失敗しても棋風をスクラップ&ビルドするのは悪い事ではないので影響出てもいいと思ってる。

そして最も重要なのは、連珠の次の一手を考えてる間だけはコロナのことを忘れられるのだ。コロナ関係のことは世界中から情報が来るので、動きが早い。気になって追ってるだけで1日が終わる。私もついつい追ってるので、一図やって、次の一図までの間にまた事件が起こってたりしてなかなか検討が進まない。でもそれでも、合間にやる連珠は少しの時間でも現実から離れて自分が本来手にしていた理想の世界に戻ることができるのだ。

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お昼ご飯が終わると息子は帰り、1人で連珠か、ウクレレをやっている。ウクレレもまた、家事同様放置していてなかなか取り組めなかったことだ。全然まだ弦が押さえられないけど出来ないことをやるのは楽しいからよい息抜きになっている。何かコロナと関係ないことをするのは皆んなにもおすすめしたい。

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最後に対面会話した他人、えいじくん。自習室1日目にたまたま来てくれた。将棋の対局がこれからどうなっていくのか不安そうであった。

私の仕事は元々cafe経営の占める利益率が少なく、外に教えに行ったり、あとやはり大きなのはデザインと原稿だった。しかしカフェが楽しく一番効率悪いのにそっちばかりやってたせいか、干されたせいか、ここのところ仕事があまりない。デザインなんて、今は集中してやれるから本当に困ったら探そうと思うけど、なかなか難しいのも感じている。オンラインで出来るからと言ってすぐに需要があるとは限らない。月末、セルフロックダウン中にDTPをした駒doc.が届いた。しかし、今はこれを人に届ける術がない。デザインをするにも、その作品を人に届ける上ではじめて成り立つ仕事だ。人と人が会うことができなくなる世界では、デザインの仕事の需要も低いだろう。

オンラインショップは普段は結構需要があり安定的に出荷していた。しかしこの1週間注文がない。どこかの経済が、消費が、通常と狂ったら、人の気分も落ち込み、一見関係なさそうなところまで影響が及ぶ。私は今はボードゲームが売れなくても仕方がないと思ってる。それよりも皆んなで生き残ろう。うちに使う予定のお金は困っている他の店へ。うちに来なくて済んだ分はお家にいて安全に過ごして欲しい。そうして生き残ってくれたら、再開できた時にうちの店も浮上できる。うちの店だけ生き残ってもダメだ。他の店も、業界全体も元気でなければうちも沈む。だから1人でも多く元気でいてくれることが私の店が救われることになります。


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