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電気ぴえこはVCFの夢を見るか?〜京都クラス別振り返り〜

紅葉の時期恒例の京都クラス別は3回目の参加。2018年に初参加したときはAクラス(低段戦)が3名しか集まらず、特別クラス(高段戦)に吸収された回だった。翌年の2019年はAクラス実施に少しでも貢献できるように参加しようと意気込み、無事開催、まぴちゃん(牧野六段)と優勝争いをした思い出深い期だ。

今回は高段者の資格を得て初めての大会。私が参加しなくても、Aクラスは8名の盛況。しかも熱気がすごかった。前回出たときはソーソロフ8の開局規定が初めてという人も多かったが、今回は日頃からガチで研鑽している人が揃って熱戦を繰り広げていた。ばかりでなく、局後も楽しそうに検討したり、練習対局をしたり、連珠漬けの仲間たちとの逢瀬を楽しんでいたようだ。関東と同じく関西でも低段者層が厚くなったことは私はすごく嬉しく、今回一番の良かったことだと思う。

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対局の方も普段と違う方と当たり色々気づきが多くやはり遠征で得るものは多い。まぴちゃんは予想通り参加しなかったが、私はまぴちゃんの分も背負うつもりで勝つつもりで臨んでいた。3勝2敗と勝ち越せて、特に初めて名人経験者の長谷川九段に勝てたのは嬉しかった。局面もまぴちゃんと練習していたことがある形で、まぴちゃんのおかげで戦えたんだと思う。2敗の分は自分らしい反省点が多い局だったが、全体的には形勢判断や読みの深さなど充分に渡り合えてた感触が得られて、珠王戦に向けて少し自信となった大会だった。

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負けた飯尾戦から。黒優勢を感じていたところ図の26と飯尾八段は勝負手を放ってきた。これは所謂牽制手で、黒が攻めると白が逆用して勝ってしまうという仕組みをとった、間接的な受けである。

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ここで私の第一感は27と左下に三を引く手。対しては28と止めた手が白の四追いになるが、これには何かあるはずとなおも掘り下げた。

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以下31まで三を引くと、前図で示した白の四追いに黒の四が当たる仕組みとなる。それを回避して三を右から止めても黒に四追いがある。勝ちっぽい。

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ただ左から止める手がいまいちはっきりしない。ここまで進めてから考えれば、冷静にE7とトビ三をしてあとはフクミ手で手番を維持するのは読めると思うのだが、頭ではE6とフクミ手で継続する手ばかり考えてしまい、E7と剣先を作られるともうかなりのっぴきらない。残り時間も切迫していた私はここで信じられない一手パスをした。その手は……RIFの更新をお待ちください(笑)。

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局後飯尾さんに27ではaやbなどとするのかと思ったと言われた。私は一秒も読まなかった。確かにこうしたら安全だけど、これは勝ちまではまだ紆余曲折あるだろう。直線的に勝つ順がありそうと直感したらそれを掘り下げてしまうのは自分のよくある負けパターンだ。私は飯尾さんの言葉を聞いて、自分はまだまだ連珠に夢を見てるんだなと思った。私のような戦い方は、リスクも大きく、派手に勝って派手に負けやすい。そもそも中山に指摘された手はこうだ。

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21では中山はaが第一感だと。これで白に何もなく、黒の21は強いが22と止められた手が逆に強く局面を限定する。踏み込む手はそれだけ局面を限定させるリスクがあるので、きちんと勝ちきらないと反動も大きいのだ。

こういう痛い負けも多いけど、やっぱり私は綺麗に勝ちきる夢を見たい。だから方針転換はせず、もっと読みの精度を上げる方向で頑張ろうと思う。それと、勝てないときに引き返せなくなることが多いので、ちゃんと読み切るまでは進まないとか、引き返す方法も視野に入れて戦うとか、そういう方向に行きたい。個性というのは功罪があり、こういう戦い方をやめたら良いところの成長も止まってしまうと思うからだ。

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