037_健康というイデオロギー
私は高齢者で、血圧は高いです。降圧剤を常用しています。
この降圧剤は2カ月に1度病院に行って処方してもらいます。その度に健康のあれこれについて指導を受けますが、塩分を控える事、肥満なので食べ過ぎない事、などをよく言われます。
実は私は大食でも、味つけが濃いものが好きというわけでもありません。それでも最近は何でも減塩の食材がそろっていて、それを選ぶようにしています。薄味にも慣れてきていて、外食の味つけが濃いのに閉口する事があります。
外食で言えばファストフードの類や牛丼屋などはもう何年も行っていません。そこまで気にする事はないのですが、年齢とともに自然に行かなくなりました。酒も飲みません。リストラを機に飲まなくなりました。
自分ではあまり健康を意識しているわけではありません。歩くときの姿勢に注意している程度です。バイトで出勤する時は昼ごはんはコンビニでパンを2つ買って食べます。それ以上は食べません。
この、コンビニで昼ごはんを買うという事に異常に反応する人がいるんですよ。複数いますが、大体オバちゃんですね。コンビニで売っている食べ物は毒の塊だと言いたいらしいのです。例えばパンは出所の怪しい食材に防腐剤がたっぷりふりかかっているとか… 大きなお世話です。
こういう人に言わせると、コンビニのサラダやおかずのパン、おにぎりはかなりの有害物質を含んでいるとの事です。その人の周囲に、ひょっとしたらコンビニで食料を買いすぎて早死にした人がいるのかもしれませんが、そもそも早死の基準て何でしょうか?
こうした有害食品の販売が企業の陰謀で、つまりは資本家の金儲け主義のために消費者の健康が損なわれている、という主張を内包しているのだとしたら「毒を食うのも好き好きだ」と言ってやります。
大半の人間は自分の内臓や体調に忠実に生きています。そこまで馬鹿じゃないという事です。私がコンビニのパンを食べるのは、今だけかもしれないし10年後もそうしているのかもしれません。少なくとも企業の陰謀で私の食生活が成り立っているわけではありません。
ちなみに、冒頭の降圧剤も、その手の人に言わせるとかなり有害らしいです。健康というイデオロギーがあるとしたら、それこそ有害でっせ。