閉じられた紙片
8月最初の今日は、恐ろしいほどの暑さになっていますね。
皆さま、体調にはくれぐれもお気をつけくださいね😊
だからというわけでもないのですが、私がどうしても忘れられないでいる、「冬・雪」の場が舞台になっていたある夢の話を思い出して、綴ってみたいと思います。
ある寒い冬の夜、突然誘われた同窓会。
場所は、母校の校庭。校舎の前。
うっすら積もった湿った雪に、たくさんの足跡で、雪が茶色になっていた。
薄暗くて、来ているメンバーの顔がよく見えなかったけれど、突然後ろから声をかけられた。
「久しぶりだね」
見ると、当時、密かに好きだった男の子だった。
あの頃、誰に話すこともなく、だからきっと誰も、私が彼のことを好きだなんて知らなかったと思う。本当に人知れずひっそりと恋していた。
しばらく、二人で他愛のない話をしていたけれど、私は家庭の主婦の身。
いつまでも夜に二人で話している訳にもいかず「そろそろ帰らなきゃ」と切り出した。
別れ際に彼が「アドレス書いたやつ、食堂の戸棚の中に入れておいたから」と言った。
なんで食堂の戸棚に?
私の頭の中は?でいっぱいだったが、でも衝動的に足は、閉まっているはずの食堂に向かっていた。
誰もいない暗い食堂。鍵は開いていた。
そっと扉を開け、戸棚の前まで行った。
恐る恐る、戸棚の扉を開ける。
「あった!」
四つに折りたたまれた小さな紙。
開けようと手に取った…
…所で、目が覚めました。
以上が、数年前に以前実際に見た、私の夢。
でも…もしあのまま目が覚めてなくて、夢の中であの紙を開いていたら…
おそらくもう会うことがないであろう、リアルの彼のメールアドレスが、本当に書かれていたのだろうか…
それとも…
それは、今となっては永遠の謎です。