昨日の京成杯AHとひと月前の関屋記念を振り返る
アーリントンカップで三歳重賞を勝ち取ったディスペランツァくんにとって、
古馬との戦いとなるこの夏は、真価が問われる季節だった。
で、
関屋記念 9着
京成杯AH 7着
心から楽しみにしていたからすんごい落ち込んだ。
でも、一夜明けて。
…悔しいけど、次につながる敗戦だったなあと感じた。
8月11日の関屋記念は、
やや後方で控えつつ末脚に賭けたけども、
前有利の馬場と展開、
トゥードジボンのゆるやかな逃げ切りで、
上がり3F 32.8秒を使っても届かずの9着。伸びては、いた。
さらにコーナーや直線でもたれるなど、左回りが若干苦手というコメントもあり。
いくらすごい末脚を持っていても、
競馬場の特性や馬場、展開次第ではなかなか結果はついてこないよね。
直線も平坦という話もあっただろうし。
昨日の京成杯AHは、超高速馬場の中山開幕週。
前走が「直線は長いけど平坦の新潟」、
今走は「直線が短くて急坂のある中山」。
ちなみに、いま改修中の阪神は「直線がわりあい長くて急坂がある競馬場」。
初騎乗の石川騎手のおかげで、
ペラさんにしてはスーパースタート!
※事前の返し馬も念入りにやって、「あっちまで行っちゃうの~」というかんじだったらしい。
ただ、
そのあと2コーナーで押し出されるようにブレーキを踏んで、中団~後方まで下げることになった。
動画をみてディオかなと思ったが、
JRAの制裁情報をみると、サンライズロナウドの斜向の影響とのこと。
「最初のスタートで好位置は確保できなかったけど、
中山はペースが速くなるし、
展開次第ではきっといけるはず…。」
今回、わりと逃げ馬もそろったなかで、
1,000mは57.3秒。
お、そう思ったけど、
これ実は、ミドルペースだったりする。
結果、4コーナーで内側に馬が殺到して、
ディオも含めインは抜け出せない壁ばかり。
ペラさんもなんとか進路を確保して、
内側から伸びようとしたけど、
馬群で小足を使うタイプではなくて
大きなストライドで伸びやかに直線で脚を使うタイプなので、
上がりは33.4秒の5位タイ。
(実はタイムトゥヘブンを入れた3連複馬券が当たっていた喜びよりも)
「なかなかうまくいかないな…」
と思って、
ペラさんの行く末に悩ましさを感じながら、競馬場をあとにした。
ただ、
よくも悪くも課題がたくさん見えてきたというのは、とてもいいことだと思う。
※とはいえ一番大事かなとも思う課題の1つは、
「いい騎手を固定して乗り替わりが起きないようにする」
だったりするんだろうけど…
例えば、
「坂のある長い直線で長く末脚を伸ばすレースをする」
「右回りだけじゃなく、左回りでも安定して末脚を伸ばせるようにする」
「前目が必要なレースでは、ややゲートを出し気味で好位置をとるようにする」
といったように、できることを増やしていくのも
「経験不足の3歳から、レースに合わせて対応できる古馬になっていく」
ということも、
競走馬としての成長のありうべき形の1つ
じゃないかなとも思う。
これは人間にも当てはまると思うのだけど、
必ずしも自分の得意分野だけで勝負できるわけでは、ない。
それでもレースは来るわけで。
特にペラさんの場合、
他馬が止まって見えた1勝クラス、
残り100mで強烈な個性を見せつけた
阪神競馬場でのレースは、2025年春まで再開はない。
そうなると、課題を克服していって
ある程度は、力を発揮できる環境を増やしていくしかない。
例えば、
「左回り×」「急坂〇」「長い直線〇」ということを考えたときに、
秋の開催に最適な競馬場は、あんまりなかったりする。
直線の長い東京競馬場は左回り、新潟や中京も左回りだし、
京都競馬場は下りからの平坦な直線。
福島も坂はあるけど小回りで直線は短い。
「最適な場がないなかで、どうやって結果を出していくか」
ペラさんは、
この課題を乗り越えて、強い古馬になっていくしかない
ってことなんだろうな。
吉岡先生、田嶋助手、谷川さん、なにとぞよろしくお願いします。
まずは無事に。
そのうえで、
身体が成長に追いついてきて
課題を克服したペラさんが
多くの観客をびっくりさせるのを楽しみに。
ターファイトの皆さんや出資者、ファンの皆さんも
期待して待ってます。