#毎週ショートショートnote | 親切な暗殺Kind Assassination
書きつづけた。800日過ぎたら、なにかが変わると信じてた。
2年が過ぎた。しかし、なにが変わったのか。
意味なんて考えてなかった。ただ楽しければよかった。
一人辞め、二人辞め、新たに三人出会うという、水前寺清子の歌みたいな惰性のマーチ。
「800日経ったら、教えてね」
誰に言うでもなく、つぶやくように神様に伝えておいたはずだった。
790日経った。確かにお告げがあった。じゃあ、あと10日間がんばればいいのですね。
「そういうことです。2、3日前になったら、またあなたにお伝えしましょう」
私はその言葉を聞いて、肩の荷がおりた。あと少しでもう、なにも書かなくてもいいのか。我ながらがんばったもんなぁ。そろそろピリオド打ってもいいかもな。
毎週ショートショートなんて書いても、紹介されたことなんて一度もないし、なんかばかばかしくなってきた。
今日のお題は「親切な暗殺」。
あれ、そういえば、もうとっくに過ぎてるんじゃない?
(410字)
記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします