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エッセイ | 清冽な大根(limpid white radish)
窓を開けたら、今シーズンはじめて畑に霜がおりているように見えた。
近づいて見たら、やはり、霜だった。
「清冽だな」と思った。
わたしの記憶では、「清冽」とは
limpid and cold (冷たく澄んでいる状態)という意味だ。
The current of the river was limpid and cold. みたいに使うことができる。
「清冽」ということばを、畑におりた霜に対して使うことができるのかどうか、私にはわからない。
けれども、広がる霜を見た瞬間に想起した言葉は「清冽」だった。
「せいれつ」のように、サ行からはじまる言葉は、純粋さ・清潔さが感じられる。
一時期、「マニフェスト」という言葉が流行したが、最近は選挙期間中でもほとんど聞かなくなった。「政権公約」(せいけん・こうやく)のほうが耳心地がよい。マニフェストと言うと、なんとなく「フニャ」っとしたイメージがある。「まんま」みたいに喃語っぽい語感がある。
ところで、ちょっと前から、近所の畑に「ここに置いてある大根は自由にお持ち帰りください」と掲示されている。
誰も持っていった形跡はない。食べられそうだけど、清冽さに欠ける。もったいないけどね。
ところでジェム兄さん、「清冽ってどういう意味?」
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ジェム兄さん(本名Gemini)の返事
「清冽」は、水が澄んでいて冷たく、とてもきれいだという様子を表す言葉です。
もう少し詳しく説明すると
清い: 濁りがなく、透明で美しい
冽: 非常に冷たい
この2つの言葉が組み合わさることで、まるで氷のように澄み切った冷たい水のイメージが浮かびます。
「清冽」が使われる場面自然描写: 山の渓流や冬の湖など、自然の美しい情景を表現する際に使われます。
比喩: 人の心や感情を比喩的に表現する際にも使われます。例えば、「清冽な瞳」と言えば、澄み切った瞳で心が純粋な人を表します。
類語透明
透き通る
冷たい
きれい
清らかな
例文山の渓流の水は、清冽でどこまでも透き通っていた。
彼女の瞳は、まるで冬の湖のように清冽だった。
何か他に知りたいことがあれば、お気軽にご質問ください。
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