
【子どもの遊びや恐怖は、すべて幻想ではなくて現実なんだ】小林さき インタビュー
ピカレスク・ニュー展 Vol.3 にご出展中の小林さきさんにインタビューいたしました!

『ピカレスク・ニュー展』は、アートギャラリーに訪れたことがない方でも、マルシェのように気軽に出入りでき、様々なジャンルの作品との偶然の出会いを楽しめる展示会です。
ふわふわと柔らかく、愛らしい世界の中に潜む夜の暗闇…。
小林さんが描く夢の狭間を、どうぞごゆっくりお楽しみください。
ー読者の皆様に、簡単な自己紹介をお願いいたします。
小林さき (以下:小林):はじめまして。子どもの現実や悪夢をテーマに描いています。
最近はぬいぐるみをモチーフにすることが多いです。
大阪在住です。どうぞよろしくお願いします。
ー現在の作品の世界観が生まれたきっかけを教えてください!
小林:子どもの遊びや恐怖は、すべて幻想ではなくて現実なんだと感じました。
では、大人が見えているつもりの現実というものは、存在するのか。そういったことを考えたのがきっかけで、幼少期に感じていた現実を描こうと思いました。

ー現在用いている素材や、表現ジャンルに行きついた理由を教えていただきたいです。
小林:元々は油絵を描いていました。透明な色を何度も重ねる描き方が好きでした。
でも油絵では乾燥に時間がかかり、描きたい時に描けないことが続きました。
そこで、苦手だったアクリル絵の具を使いこなせるように練習しました。
最近は布を貼ったりするのも好きです。
ー普段作品を制作する際、参考にするものやインスピレーションを受けているものはありますか?
小林:好きなものを置くスペースがあります。
おもちゃの指輪、キレイなアメの包み紙、チェコのガラスボタン、ビーズなど色々あります。その棚を見てイメージすることもあります。
最近は、購入した作家さんの作品を置くスペースも作りました。
そこからも勇気をもらいます。
ー影響を受けたアーティストや、作品はありますか?
小林:絵本画家のドゥシャン・カーライさんと画家の長井朋子さんです。

ー作品を制作する際に心掛けていることや、作品に込める想いをお聞かせください。
小林:特に最近は「かたくなりすぎない」ことをいつも意識しています。
「ここはこれ以上描き込まなくていいよ」という画面からのメッセージを逃さないように心がけています。
ーピカレスク・ニュー展 Vol.3にご出展いただいた作品、それぞれのコンセプトを教えていただけますか?
小林:「ひみつきち」という、自分たちだけのワクワクする場所をテーマに、シリーズで描いています。

ーピカレスク・ニュー展 Vol.3にご出展中の作品について、お客様に特に見ていただきたい作品のポイントや、こだわりを教えていただけないでしょうか?
小林:お菓子などが入った透明のケースが好きでよく取っておきました。何か素敵なものを入れよう!と思うんですが、結局すぐ壊れてしまいます。
今回は、それをモチーフにしたり、日常の気になる「スキマ」もモチーフにしています。
どちらも「ここに何を入れようかなぁ〜」と考えてワクワクします。
一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。
ー読者の皆様に向けて一言、メッセージをお願いいたします。
小林:まだまだ未熟ですが、描くことは本当に楽しいです。
もし私の作品に共感してくださる方がいらっしゃったら、こんなに嬉しいことはありません。

皆様はどのエピソードが印象的でしたか?
スタッフは、特に作品の世界観が生まれたきっかけのエピソードが心に残っています。
確かに、自分の子どもの頃を思い返すと、夜クローゼットの扉が開いていたら、「おばけが出てくるんじゃないか…」とか、壁の木目が「なんだか人の顔に見えてきた…」とか、現実と想像の世界が隣り合わせに存在していたような気がします。
いつしか成長と共に忘れ去られた、怖いけれど、どこか胸が高鳴るような好奇心や、夢を見るような感覚が、ふと目の前に浮かびあがってくるように感じました。
ぜひ、小林さんの作品と共に、あなただけのワクワクを探しに行きませんか?

小林さんは現在、ピカレスク・ニュー展 Vol.3 に出展中。
ぜひ会場でも作品をお楽しみください!
皆様のご来廊を楽しみにお待ち申し上げます!
--------------
ピカレスク・ニュー展 Vol.3
〈会期〉
2023年8月2日(水) 11:00 – 8月13日(日) 18:00
〈詳細〉
https://picaresquejpn.com/picaresque_new_vol-3/
小林さき 公式SNS
Instagram https://www.instagram.com/ko.ba.sa.ki/
Twitter https://twitter.com/kobasaki20