【「ふふふ」と笑顔になれる人形たち】福雪 インタビュー
福雪 展を、2024年4月10日(水) – 4月14日(日) の期間にピカレスクギャラリーで開催いたします。
今回は、福雪さんにご自身のことや制作エピソード、今回展示される作品についてインタビューしました。ぜひお楽しみください。
自己紹介をお願いします
人形作家の福雪 細川ゆきえです。Atelier hukuyukiと福雪工房のふたつのラインで作品づくりをしています。
Atelier hukuyukiでは陶器のドール・ブローチ・花入れ・季節の小物などを、福雪工房では招き猫・だるまなどの縁起物やお箸置きなどの和の小物を作っています。型を使わずにひとつひとつ手びねりで作り絵付けをしています。
現在の作品の世界観が生まれたきっかけを教えてください。
穏やかなフォルムや表情、カラフルな色、ちょっぴりユニークな感じが、私の作品の世界観だと思います。
教わることをせずに独学で、陶器の人形・小物づくりを始めました。間違っているかもしれない、失敗するかもしれないと思いながらも自由な作品づくりでした。
作品を見て気持ちが和んだり、笑顔になってもらうことができて幸せです。そのように感じられていることが、世界観を作っていると思います。
現在使用している素材を選んだ理由を教えてください。
幼少の頃から粘土(この当時は「油粘土」と呼ばれる粘土でした)を使って、人形や食べ物を作っておままごとのようにして遊んでいました。
ものづくりを始めたきっかけは、「器用そうだから招き猫を作ってみてほしい」と言われたことです。とても自然に作ることができました。粘土を使って形にすることが、私にとって自然で自由に製作できることだと気付いたのです。
そこから、手の中で粘土を形にして絵付けをしていく作品づくりをしています。
普段、何からインスピレーションを受けていますか?
郷土玩具など昔から人々が共に暮らしてきたもののように、そばに置いてほっとできるものや、楽しい気持ちになるものを作りたいと思ってきました。そして、ふふふと笑ってしまうような微笑ましいものも。
「このドールにこれを持たせたら楽しくなるかな」と頭の中で想像していますが、季節の移り変わりや飼い猫とのやり取り、子どもの頃から好きだった絵本からインスピレーションを受けて形にしていくことが多いです。
影響を受けたアーティストや、作品はありますか?
秋田出身だった祖父の家には、こけし・羽子板・郷土の人形が数多くありました。芹沢銈介(せりざわ けいすけ)の版画のカレンダーを飾っていて、子ども心に型染版画のユニークさや色使いを見られることが楽しみでした。
そういったものに触れたことがものづくりの原点としてあります。エリック・カールやミロコマチコさんの作品の自然と力が湧いてくるような色使いからも影響を受けていると思います。
これからどんな作品を作りたいですか?
手の中で粘土を形にしていくことも、素焼した麻色の素地に絵付けをしていくことも、新しく息を吹き込んでいるような感覚がしてとても楽しいです。
このことはずっと変わらずに、これまでと同様に傍らに置いて、気持ちが和んだり思わず楽しくなったりするような作品を作っていきたいと思います。
ピカレスクさんの企画展に出展させていただく前は、テーマに沿ったドールを作ったことがそこまでありませんでした。
今後はテーマから想像力を膨らませた様々なドールを作ってシリーズにするなど、世界を広げられたらと考えています。
ー ご出展いただく作品のコンセプトを教えていただけますか?
森のカーニバルへのお誘い
今回の展示会に出展する際、子どもたちの遊びをテーマとすることを考えました。
子どもたちの遊んでいる姿や仲間たちとの関わり合い、遊びを通して仲間を増やしていく様子などを考えたときに、お祭りのような催しの中で楽しむ子どもたちが頭に浮かんできました。
お誕生日を迎える仲間のために、みんなで計画して開催するカーニバルです。
この作品は、「これから楽しいことを始めよう!」と仲間たちに呼びかける最初のステップを表現しました。太鼓をたたき、ラッパを吹いて遠くにいる子たちのことも誘います。
カーニバル 帽子の女の子B
この作品は、何か楽しいことが始まりそうなことを表現したドールです。カラフルな帽子を被ってワンピースには風船を描いて、出会った子たちがワクワクするのではと思います。
チューリップ摘みの女の子A
この作品では、催しを華やかに彩りたいと思う気持ちを表現しました。春になって一斉に咲き出したチューリップを摘んで、仲間たちに配りながら呼びかけるドールです。
お客様、ご来場予定の皆様に向けてメッセージをお願いいたします!
福雪の作品を皆様にご覧いただけることを、とても楽しみにしています。
今回は、仲間たちで計画した森のカーニバルに向けて準備を始めた子供や森の仲間をテーマに作品を作りました。
「どんなカーニバルになるのかしら」「仲間に加わったら楽しいかしら」と想像しながらご覧いただけたら嬉しいです。福雪のドールたちをどうぞお楽しみください。
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福雪さん、たくさんの貴重なお話をありがとうございました。
皆さまはどのエピソードが心に残りましたか?
ピカレスクスタッフは、「作品を見た人が笑顔になってくれて幸せ」と感じていることが現在の世界観を作っている、というお話が印象的でした。作品を通して幸せが巡っていると思うと、あたたかな気持ちになりませんか?
福雪さんの展示作品実物を一堂に鑑賞できる貴重な機会です。皆さまのお越しを、お待ちしております。
福雪 展
〈会期〉2024年4月10日(水) – 4月14日(日)
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【基本営業日時】
*営業 水 - 日・祝 11:00 - 18:00
*定休 毎週月火
*会場 Picaresque Gallery
*住所 東京都渋谷区代々木4-54-7
*電話 070-5273-9561
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■開催中&過去に開催した展示一覧
https://picaresquejpn.com/category/information/
■開催&開催予定の展示一覧
https://picaresquejpn.com/exhibition-calendar/
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