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【見る人の心を癒やす絵を描いていきたい】星野早紀 インタビュー


星野 早紀 作品展「蒐集家ナターシャの部屋から」を、2024年10月16日(水) – 10月27日(日)の期間にピカレスクギャラリーで開催いたします。

今回は、星野早紀さんにご自身のことや制作エピソード、今回展示される作品についてインタビューしました。ぜひお楽しみください。


自己紹介をお願いします

1993年千葉県生まれです。女子美術大学芸術学部洋画専攻で古典技法を学びました。それ以降はその技法を用いた独特の感性の作品で数々の賞を受賞し、展示会に参加させて頂いたり、個展を開催しています。

優しい色合いに対する評価が高く、これからも独特な世界観の作品を描いていきたいです。私の世界観はルイス・キャロルに似た世界観だと言われたことがあります。私の中の小さなアリスが見る人の心をとらえて離さない、そんな作品が描けたら幸いです。

現在の作品の世界観が生まれたきっかけを教えてください。

初めは、大学で初めてテンペラと油彩の混合技法を教わった先生の影響が大きく、離れることが難しく、もがく日々が続きました。

しかし描き続けているうちに、私の中で小さな子どもや動物、アンティークなおもちゃ、植物たちがそっと芽を出し花を咲かせていることに気づきました。

自分らしい色、形、影と光のバランス、マチエールが、ぴたっとはまった作品を仕上げることができるようになったと思っています。

現在使用している素材で作品を作る理由を教えてください。

テンペラの美しい物質感に魅力を感じています。それから、シュミンケ社のムッシーニという油絵の具も、発色がよく、これらを混合することによってのみ得られる美しいマチエールがあると感じています。

うまく表現できませんが、テンペラで描くときのハッチング、油彩での様々な色の乗せ方を研究するのが楽しいです。油彩は塗るように色を乗せることもできますし、ハッチングのように乗せることもできます。これらを研究するのが楽しいです。

普段、何からインスピレーションを受けていますか?

古典児童文学からインスピレーションを受けることが多いです。『赤ずきん』や、『不思議の国のアリス』、それらの物語を読んで、自分らしい色や形で描くのが好きです。

それ以外は、眠りに落ちそうになる時、ふと脳裏に絵の構図や色が思い浮かびます。そのようなとき、私は忘れないようにペンと紙を取り、そのアイデアを書き留めます。

珍しい植物を見るのも好きなので、植物園に行ったりしてスケッチする時間も、とても有意義です。

影響を受けたアーティストや、作品はありますか?

影響を受けたアーティストは、ヴィルヘルム・ハマスホイ有元 利夫水野 恵里ドメニコ・ギルランダイオジョルジョ・モランディルネ・マグリットミヒャエル・ゾーヴァアンドリュー・ワイエスなどです。

影響を受けた作品は、ワイエスの子どもを描いた作品です。ワイエスの子どもを見つめる眼差し、光と影のリアリティーなど独特な世界観に影響を受けました。光と影のリアリティーはこれからも追求したいところです。

これからどんな作品を作りたいですか?

これからも、私らしい、見る人の心を動かすような作品をつくりたいです。手の込んだ確かな技術と、作品の内面性、両方を兼ね備えた、見る人の心を癒やす絵を描いていきたいです。

たくさんの小さな絵を描いていましたが、これからは私の描きたいサイズの絵を自由に、楽しく、見る人が思わず見入ってしまうような、そんな絵が描きたいです。

ご出展いただく作品のコンセプトを教えていただけますか?

二つの星

こちらの作品は、何年も前からエスキス(下書き)ができていました。今回、ぴったりの額に収まり、個人的には一番気に入っている作品です。細部まで細かく描写したことや、子犬の服装にこだわったところなどが推しポイントです。

子犬が列に並んでいる構図も何年も前から描いています。ダルメシアンとゴールデンレトリーバーの子犬ですが、彼らは何を思いそこに佇むのか、私には図りしれません。


訪れ

椅子の上に小鳥がやってきて、佇んでいます。この作品の額は自作しました。どんな絵がぴったりはまるか想像しながら描きました。

小鳥はどこからやってきて、どこへ向かうのか。 お姫様の飼っていた小鳥が逃げ出したのか、はたまた、森の中で暮らしていた小鳥がやってきたのか。想像の膨らむ作品です。

色合いも優しい色合いにしたのは、見る人を私の物語に引き込みたいからです。楽しんでくださったら嬉しいです。

風の吹く処

こちらは手のひらに収まるとても小さな作品です。鳩の背中にくまのぬいぐるみが乗ってあそんでいます。

鳩は飛ぶことはなく、ぬいぐるみをあやしているようです。ぬいぐるみは手にたんぽぽの綿毛を持っていて、風が吹いてひらひらと綿毛が飛んでいくのを眺めています。

風が吹いたら、鳩は飛ぶでしょうか。くまのぬいぐるみはわくわく楽しそうです。

お客様、ご来場予定の皆様に向けてメッセージをお願いいたします!

この度は、私の作品展にお心を留めてくたさり、感謝申し上げます。

ピカレスク・ギャラリーでは初めての作品展になります。1年前から準備をしてきました。作品展では、いろいろなお話ができたら嬉しいです。まだまだ未熟な画家ですが、何か思うことや、感じたことを持ち帰っていただいて、私の作品にこれからも気に留めてくださったら嬉しいです。

この作品展では、私の空想の世界で生きる「ナターシャ」という蒐集家のことを想像しながら、彼女がコレクションしていそうな小さな絵を描きました。 少しでも、彼女のコレクションがお客様のもとで生き、お客様の心を癒やすことができることを祈っています。

10月23日(水)11時 ~14時が在廊日時となります。会場でお待ちしております。

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星野早紀さん、たくさんの貴重なお話をありがとうございました。
皆さまはどのエピソードが心に残りましたか?

ピカレスクスタッフは、「風の吹く処」のストーリーがお気に入りです。鳩さんは、ぬいぐるみをあやしているのですね。作品の優しい色合いや、鳩・ぬいぐるみ・綿毛の柔らかな雰囲気も相まって、鳩さんとぬいぐるみの温かな交流が伝わってくるようです。

星野早紀さんの展示作品実物を一堂に鑑賞できる貴重な機会です。皆さまのお越しを、お待ちしております。

星野 早紀 作品展「蒐集家ナターシャの部屋から」

〈会期〉2024年10月16日(水) – 10月27日(日)
〈詳細〉https://picaresquejpn.com/saki_hoshino_exhibition_2024/
〈星野 早紀 公式SNS〉
X(旧Twitter) https://twitter.com/sakihoshino_/
Instagram https://www.instagram.com/sakihoshino_coron/
HP https://www.sakihoshino.com/

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【基本営業日時】
*営業 水 - 日・祝 11:00 - 18:00
*定休 毎週月火
*会場 Picaresque Gallery
*住所 東京都渋谷区代々木4-54-7
*電話 070-5273-9561

■開催中&過去に開催した展示一覧
https://picaresquejpn.com/category/information/
■開催&開催予定の展示一覧
https://picaresquejpn.com/exhibition-calendar/


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