桜の想い出🌸
初めて
たくさんの桜の花が
木の下に落ちているのを
見た時、
あまりの可愛らしさに
感動するとともに、
一体誰が、
こんな悪戯をしたんだろう?と不思議に思いました。
でも、
父が重い病気になって
外に出れない身体になって、
もうお花見にも連れていけない程ひどくなっていたので、
私は、これでお花見をさせてあげようと、
人目も憚らず、
落ちている花の中で、
少しでも新しく綺麗なのを選りながら、せっせと拾っていました。
すると、上から、
次から次に、
ポタポタと花が落ちてきたのです。
私は、驚いて木を見上げました。
さっきまでいなかった
スズメたちが、
チュンチュン鳴きながら
次々に花を落としてくれていたのです。
••• いや、本当は、
蜜を吸いに来ただけなのでしょう。
でも、私には、
「父のお花見」を叶えるために、
桜の花を落としてくれてるように思えました。
「ありがとう✨️ありがとう✨️」と、お礼を言いながら、拾っていきました。
ビニール袋一杯になり、
••• もう一人ではとりきれない程になりました。
私は、スズメたちに、
「どうもありがとう✨ もう十分だよ。ありがとね❗」とお礼を言って、家路を急ぎました。
「お父さん、お花見しよ❗️」
父とはもう会話をすることも出来なくなっていましたが、
父は目を白黒させながら、
軽く何度もうなづいてくれました。
•「お花」って分かったかな?
•「桜」って分かったかな?
• ちゃんと「香り」したかな?
• 喜んでくれたかな?
••• それどころじゃなかったかもね?
答えは わからないけど、
たくさんの可愛い桜🌸を
父のところへ持っていけて
本当に嬉しかった🌸
有り難かった。
そうさせてくれた
全ての存在に、
とても感謝しています。
これが 私の、
「桜🌸にまつわる切ない想い出」です。
••• さあ、今年も、
たくさん拾おっと✨🌸✨