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プロフィール〜どうやって料理フォトグラファーになったのか
あまあま初めてカメラに興味を抱いたのは小学生の頃。
銀色に光る壊れた父親のカメラで遊ぶのが好きだった。
そして幼なじみの家がカメラ屋さんだったこともその後に影響する。
中学生になってカメラが欲しくなる。
家が裕福ではなかったので買うなら新聞配達をするしかなかった。
そして1年がんばって足りない分を出してもらい一眼レフを買う。
オリンパスNewOM-2 と 50mmの単焦点レンズ
うれしくていろいろ撮る。
自分で現像して、幼なじみの家でプリントする。
親に見せて「へー 才能あるねー」と褒められる。
またうれしくて
高校になって本気でカメラマンの道に進みたかった。
その夢は親の一言で終了する。
「カメラマンでは食べていけない、やめなさい」
何かそこから心に穴が空いた感じだった。
17歳から5年間いろいろあったがひとまず省略。
結果的に23歳の時に地元の大きなリゾードホテルに就職する。
理由は単純。接客業が好きでそのトップレベルの仕事ってなにかな?って思ったときにホテルが頭に浮かんだから。
このときはカメラマンの夢は完全に諦めて一流のホテルマンになろう!と意気揚々だった。
そのきっかけは突然やってきた。
「千葉くん、カメラが趣味なんだって?コーヒーラウンジで手作りケーキセットを販売することになったからケーキとコーヒーの写真撮れないかな?」
趣味で撮影していたのは風景や街のスナップばかり、たまに親戚の結婚式を撮るぐらい。ケーキなんて撮ったことなかった。
でも、いろんな意味で競争が激しかった1990年代。
(・・・ここでアピールすればポイント稼げるぞ)
「はい!やれます!撮らせてください!」
完全なはったり。
今思えば天国か地獄かみたいな無責任な賭けをよくしたなぁと思う。
若い時って出来ないくせに自信だけはたっぷりみたいな(笑)
とは言え、失敗すれば後ろ指を指されて居場所がなくなると思ってすぐに本屋へ。旅行雑誌、料理雑誌、女性月刊誌。迷惑行為だったけどそれっぽい料理写真を探した。そして目に焼き付ける。今のようなスマホがないし、カメラで撮影したらそれこそ犯罪になりかねない。
ひたすら暗記した。
写真を脳内再生して完コピのように撮影した。
ところがデジカメじゃないからその場ではキレイに写っているかどうか分からない。露出を変えて10枚ぐらい撮ったかな。
速攻で馴染みの写真屋さんへ走る。
現像されてプリントが出来るまでの数時間は今でも思い出す。
そして仕上がりの時間。
微妙に震えながらプリントを袋から出した。
大勝利。叫びたかったけどガマンした。
「これ千葉くんが撮ったの?やるねー」
出来上がったプリントを上司に持っていくがここで浮かれてはいけない。
「これぐらい、なんてことないですよ」
の余裕を見せたい。そして驚かせたい!
ところが上司はこういった
「お。いいんじゃない。果たして売れ行きに貢献出来るかな?」
(あ、撮って終わりってことじゃないんだ・・・)
そう、これまでの写真は趣味の写真。
撮って自分や人に見せて満足してもらえばOK。
でも、今回のは広告用の写真。
広告用はきれいだけじゃダメ。結果が伴わないと意味がない。
自分の写真に手書きの案内を添えてカード立てにしたものがラウンジのテーブルに設置された。それだけでも十分うれしかったが数時間後。
ラウンジの責任者から
「写真のおかげで即完売したよ!ありがとう」
やがて自分の上司からも
「すごい売れたようだぞ。次もお願いしたいって。よろしくな」
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ここから広告料理写真の火蓋が切られた。