【月刊pic-step8月号】Enuni先生インタビュー
こんにちは。月刊pic-step編集部です!
今回はイラストレーターのEnuni先生へのインタビューを公開します。先生の作品作りのこだわりや、人となりについても語っていただいています。ぜひ最後までご覧ください。
Enuni(エヌニ)
ツインテールなどが可愛らしい女の子のオリジナルキャラクターや、女子高生の青春感を描くイラストレーターです。
Enuni先生は中国出身で、現在はより専門的にイラストを学ぶため、日本に留学されています。日々忙しい中、イラストレーターとしてのお仕事に加えて学校に通われている先生に、イラストを描き始めたきっかけや作品に対するこだわりなどを伺いました。
イラストを描き始めたきっかけ
ーいつ頃からイラストを描き始めましたか?
Enuni先生:小学生のころから絵を描くのが好きで、落書き感覚でよく描いていました。当時は『ポケットモンスター』のピカチュウのような可愛いキャラクターが好きで、よく模写していたのを覚えています。当時は描くのが好きというだけで上手くなりたいという感じではなかったです。大学生になったころから本格的に、デジタルイラストを描き始めました。
ー他にも好きなアニメはありますか?
Enuni先生:1番好きな作品は『Steins; Gate』(シュタインズ・ゲート)です。主人公たちがタイムリープをする作品なんですが、そういった非現実的な世界観も含めて、とても好きな作品です。
ーそうなんですね!アニメーターやイラストレーターなど、ご自身に影響を与えた方はいますか?
Enuni先生:特に好きで影響を受けているのは『変態王子と笑わない猫。』のイラストを担当された、カントク先生です。他にも映画監督ですが、新開誠監督も好きです。映画の中で描かれている背景がとても綺麗で憧れています。
ーイラストを描く以外に好きなことはありますか?
Enuni先生:ゲームは好きでよくやっていました。最近は忙しくてあまり時間がないんですけど、『原神』(げんしん)だけは続けています。また、写真を撮るのも好きで、出かけた先で素敵な景色などを見つけると、「絵に残したい」と思って写真に収めています。
美しい風景や可愛らしい花々など、特別な瞬間や感動を切り取りたくなるものですよね。それではここから先は、オリジナル作品への想いやこだわりを伺っていきます。
イラスト1:「もし街がどしゃぶりで逆さまになったとしても」
ー綺麗に反射した女の子と街並みが、透明感があってとても綺麗な作品ですね!タイトルも素敵ですが、どのように考えたのですか?
Enuni先生:ありがとうございます。実はこのタイトルは中国で人気のある歌に出てくる歌詞なんですが、その表現が素晴らしいと感じて、歌詞からインスピレーションを受けてイラストを描きました。
ーそうだったんですね!どのくらいで完成しましたか?
Enuni先生:この作品は天地が逆さまになった構図を、現実の風景とは逆の視点で描くことが難しくて、完成までは約25時間かかりました。現実には中々見られない光景なので、カメラマンが撮った写真などをインターネットで探して、参考にしながら描きました。
ー確かに反転して描くのは難しいですよね!ちなみに、こちらの絵のモデルは女子高生をモチーフにしているのでしょうか?
先生の作品には制服の女の子が多い印象がありますが、女子高生を描き始めたきっかけはありますか?
Enuni先生:そうですね、このイラストの女の子は女子高生です。個人的に高校生の時期は、人生で一番輝いている時期だと感じています。きらきらとした青春感がとても好きで、日本の制服もたくさんの種類があり、とても可愛いので、好んで描くようになりました。また、僕が学生の頃の中国は制服が無く、ジャージだったので日本の制服に憧れていたのもきっかけです。
制服が無いのは意外でしたね!確かに日本の制服は種類が豊富で、様々なテイストのイラストを描いて楽しめますね!
イラスト2:「春の訪れ」
ー風になびいたサイドテールがとても可愛らしい女の子ですが、こだわりのポイントを教えてください!
Enuni先生:このキャラクターはオリジナルのキャラクターで、6年前から描いています。キャラクターに立体感を与えるためのライティングや、風になびく髪の動き、ワンピースの服の質感をリアルに見せるための、細かいしわの表現、アクセサリーや小物など、細かい部分にもこだわって描きこんでいます。
ーそうなんですね!ちなみに先生がオリジナルキャラクターを描く際に、重要視している点は何ですか?
Enuni先生:オリジナルキャラクターを描く際は、様々なアイデアや自分の好みを取り入れて作っていきます。例えば金髪ツインテールやサイドテールなどのヘアースタイルや可愛らしい服装など、自由な発想でキャラクターを描きます。また、時にはテーマを先に決めて、そのテーマに合わせてキャラクターをデザインすることもあります。
ーなるほど、ではこちらの作品のテーマを教えてください!
Enuni先生:ヨーロッパの風景が好きなので、実際に行ってみたい風景をテーマに、想像して描きました。皆さんがイメージされるヨーロッパの風景に近づけていたら嬉しいです。
ーアルプスなどの大自然を想像しました!実際に行ってみたいです!
カメラのレンズから覗き込んだような世界観も素敵ですね!
Enuni先生:ありがとうございます。カメラのレンズを通して見える、歪んだ世界を表現しました。不自然にならない様に、遠近感やリアル感が出るようなカラーバランスなど、こだわって描いています。
ーお花がカラフルで美しいですね!先生の作品にはお花の絵がよく見られますが、お花がお好きなんですか?
Enuni先生:はい、お花が好きで、時折写真を撮ることもあります。特に黄色いひまわりなどがお気に入りです。また、女の子の可愛さをより際立たせる要素として、お花がとても魅力的だと感じているため、よくイラストに取り入れています。
確かにこちらの作品の背景に配置されたお花が、色彩と存在感によって女の子の可愛さを一層際立たせていますね!
イラスト3:「目と目が逢う」
桜越しに女の子と目が逢い、思わず胸が高鳴りました!風になびくスカーフと髪の毛の描写も躍動感があり、とても魅力的です。
ー桜が綺麗なこちらの作品のコンセプトを教えてください!
Enuni先生:作品のコンセプトとしては、公園で桜を鑑賞している時、偶然目と目が合った瞬間を描くことで、物語の主人公とヒロインが初めて出会った時のような感動的な瞬間を表現しています。
ー花びらを髪飾りにしているおちゃめな性格も垣間見え、物語の続きが気になりました!イメージを表現する際にどのようにして描いていますか?
Enuni先生:作品のイメージを具体化するために、実際に近いシチュエーションの写真を撮影したり、他の方が撮影した写真を参考にしてインスピレーションを受けたりして、描く際の参考にしています。
ー写真を参考に描かれているのですね!ちなみに先生は1か月にどれくらいイラストを描きますか?
Enuni先生:1週間に1枚くらいは描いていますので、1か月で4枚になりますね。学校の授業や勉強もしているので、今はあまり時間が取れていません。
ー学業との両立は大変ですよね!先生は日本語もとてもお上手ですが、日本語も学校で学ばれたのでしょうか?
Enuni先生:実は日本語は独学です。よく聞かれる質問ですが、アニメを観ているうちに自然と覚えてしまいました。10年以上見ていたので、自然と覚えて会話ができるようになりました。
ーそれはすごいですね!日本にはいつ頃来られましたか?
Enuni先生:ちょうど専門学校に入るタイミングで日本に来ました。東京の夏は熱くて溶けちゃいそうですね!
ー本当に暑いですよね!日本と中国ではどちらの方が暑いですか?
Enuni先生:それで言うと私が中国で住んでいた地域は、日本よりもっと熱かったです(笑)
ファンの方々へのメッセージ
ー先生の今後の目標を教えてください。
Enuni先生:ライトノベルの表紙を描くことが目標です。自分が生み出したキャラクターが表紙に輝き、その作品がアニメになったらとても素敵だなと思います。
ー最後にファンの方々へメッセージをお願いします。
Enuni先生:いつも応援してくださり、ありがとうございます。これからもオリジナルのキャラクターを含め、たくさん描いていきますので、よろしくお願いいたします。
Enuni先生、本当にありがとうございます!先生の絵が表紙になったライトノベルがいつか出版される日を楽しみにしています。学業との両立は大変だと思いますが、近い将来、より一層ご活躍されることを、心から願っています。この度は本当にありがとうございました。
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次回もお楽しみに!
インタビュー/記事:林 真一
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