【月刊pic-step7月号】Noyu先生 インタビュー
こんにちは、月刊pic-step編集部です!本格的に暑くなってきましたが、皆さん熱中症対策はされていますか?室内にいてもこまめに水分を取ってくださいね…!
さて、今回はフリーイラストレーターのNoyu先生にお話を訊いていきます。
Noyu
フリーランスで活躍するイラストレーター。Twitterフォロワー数19万人、Instagramではフォロワー数8万人を超える人気クリエイター。
最初は評価がもらえなかった
鮮やかな色使いと、キラキラの大きな瞳の女の子が特徴のイラストを描くNoyu先生。Twitterでは19万人、Instagramでは8万人を超えるフォロワーがおり、多くのファンから支持されています。
ーファンの方からの質問で、
という質問が来ているのですが、どういう経緯でイラストレーターになられたんですか?
Noyu先生:幼稚園生の頃からずっとイラストが好きで、絵をずっと描いていたら、周りからイラストレーターとかを勧められたり、自分の絵を褒められたりしたのが嬉しくて、イラストのお仕事がしたいなって思ったのがきっかけです。中学生の頃にはもう、イラストレーターを志していました。
ーそこから人気イラストレーターになったNoyu先生ですが、ファンを獲得していったきっかけは、ご自身では何だと思いますか?
Noyu先生:最初、初めてpixivでイラストを載せたら、あまり評価が付かなかったんです。それが悔しくて。そこからイラストをいっぱい練習して、後にTwitterとかインスタグラムも始めて。とにかく評価されるような絵を描こうと思って、頑張っていました。
そういうことをやってたら、だんだんと評価していただけるようになって、いつの間にか仕事もいただけるようになって…。そんな感じで今に至るので、やっぱり悔しくて頑張って、描いてはUPし、描いてはUPしを繰り返していたからだと思います。どうしたらもっとみんなに評価されるだろうとか、そういうのばっかり考えて。
実は1年間くらいイラストが描けなかったというNoyu先生。そこからようやく解放され、描きたい意欲が高まっている時に、絵をひたすら練習したり、他の方からのアドバイスを受けたりして、新しいことを吸収する時期があったそうです。その時の積み上げもあって、楽しみながら頑張ることができるといいます。
イラスト1:🦋Blue Sapphire
それではここから、Noyu先生のイラストを実際に紹介していきます。最初に注目したのは、「🦋Blue Sapphire」というイラストです。
これぞ、Noyu先生のイラスト!という感じの、瞳の輝き。パキッとした青色も素敵ですし、絵から音が聞こえそうなほどキラキラしていますよね。
ーファンの方から、質問が届いています。
Noyu先生:ありがとうございます。
構図ですが、私はふと「こういうものを描きたい」って思いつくタイプなんです。でもやっぱり好きなものを描くのが楽しいので、毎回何かしら自分の好きなものを入れてイラストを描いてますね。
あとは季節とか、そのイベントによってちょっとそれ関連のモチーフ+自分の好きなもの何個か、みたいな決め方をしてます。
大体、毎回女の子+3つか4つくらいのモチーフを詰めてイラストを描いているんですけど、今回の場合はまず「青が好き」、「チョウチョのモチーフが好き」、「宝石のようなキラキラしたものやフリルが好き」なので、好きなものだけを詰めたイラストにしています。小物類とか細かい部分の描き込みを結構頑張ったので、そういうところにも注目してくれたらいいなぁという気持ちで描きました。
ー女の子の絵を描き始めたきっかけは何かあるのでしょうか?
Noyu先生:一時期、中国のゲームが物凄い流行った時期があって、私もやっていたんですけど、中国のゲームってイラストやキャラクターデザインのクオリティが素晴らしくて、とても魅力的で。中でも「アズールレーン」というスマホゲームがあって、それが私が美少女を描きたくなったきっかけの一つかなって思います。
最初は萌え文化というのに全然興味がなかったんですけど、それから中国のゲームは色々とやりました(笑)
イラスト2:🌸
次に注目したのは桜の絵です。こちらも同系色でまとまった統一感のある作品ですね。先ほど紹介した「🦋Blue Sapphire」の、少しもの悲しげな儚げな女の子とはまた違った表情で、温かみや優しさを感じる絵となっています。
ーこちらの絵についてはどういう完成イメージがありましたか?
Noyu先生:桜の絵を絶対に描きたいなと思って描いた絵ですね。あとはうさぎも好きですし、ピンクもすごく好きなので、全体的なカラーはピンクで統一しながら、ひたすらに描きたいものを描いた感じですね。
いつもイラストを描く際、構図とかデザインとか、どこに力を入れるかっていうのを考えながら書いてるんですけど、特にこの作品は自分では目が気に入ってて、よーく見ると目の中に桜を入れてたりとか…結構細かいことしてるんですよ。
ーファンの方に、このイラストをどういう風に見てもらいたいとか何かありましたら教えてください。
Noyu先生:自分の好きなものを描いてるので、どこを見てほしいとかどういうふうに見られたいってよりかは、自分の好きを共有したいという感覚ですね。その中にも、見る人が元気になれるような絵を描きたいなって気持ちはあります。
ーこちらもファンの方からの質問です。
液タブ(液晶タブレット)からIPadに移行したんですけど、今ではダウンロードできないペンを使っているものの、液タブ時代に使っていたペンは、CLIPSTUDIO(以下、クリスタ)に搭載してあります。私はクリスタを使っているんですが、水彩ツールに元から搭載してある「水多めツール」っていうものがあって、色塗りにも使えて、少し設定をいじれば線画にもなるんです。
水彩ツールなので、柔らかめのペンのようなツールなんですけど、細くすれば結構綺麗になって、私は良いなと思って使ってます。
でもクリスタの場合、色々な素材やペンが転がってるので、そこでいいなって思ったものをダウンロードするのも良いと思います。色んなペンを試して自分に合ったものを使いましょう!
イラスト3:🍈🥤
最後に紹介するイラストは、鮮やかなグリーンが涼しげな夏を感じさせる作品です。全体をグリーンで、差し色に赤が入っているのがいいアクセントでポップでキュートな仕上がりになっていますよね。
Noyu先生:これは、メロンソーダの擬人化です(笑)。擬人化でキャラクターデザインするのが得意っていうか結構好きで、特にスイーツとかのお菓子、甘いものが大好きなので、結構食べ物系の擬人化が楽しくて。食べ物って、形がかわいいとか、色が良いとか、特徴があるのでキャラクターにしやすいんですよね。
普段からケーキとかスイーツがショーケースに入ってるのを眺めるっていうのが好きで、よく眺めては「ここの部分をこういう風に使えるんじゃないか」とか、頭の中で色々アイデアにしています。
中国のゲームにも食べ物の擬人化のゲームもあって、キャラクターデザインがすごく可愛いのに、モチーフの料理とそっくりでおいしそうだったのが衝撃で。そこで憧れたっていうのもあります。
ーこういった擬人化イラストの場合、やはり実際に現物を見て参考にされるんですか?
Noyu先生:現物ももちろん参考にするんですけど、画像検索アプリみたいなもので、ひたすらにスイーツの画像を眺めるのも好きなので、そこから色々膨らませることも多いです。
ーこのイラストの一番のアピールポイントはどこでしょうか。
Noyu先生:緑を使ったイラストはあんまり描いたことがなくて、今回はチャレンジの意味もあって、緑をどこまで綺麗に表現できるかを頑張ったので、爽やかさを表現できていたらいいなって思ってます。
ーこちらもファンの方からの質問です。
そうですね、仕事の絵も進めながら、ツイッターに載せるためのイラストや、趣味の絵を描くこともあって、結構気分次第で色々並行して描いているので、時間を数えたことはないんですけど、前にツイッターでワンドローイング(※)を載せたんですけど、一気に集中して描くってことになれば、筆の速さには自信があるかなと思います。
※ワンドローイング(ワンドロ):1時間で描く絵のこと。
好きを共有したい気持ちが大事
ーイラストレーターになりたい方のために何かメッセージはありますか?
Noyu先生:やっぱり探せば探すほど、どんな絵でも改善点は見つかると思うんです。自分で納得できないことも多いと思います。
でも、次はそこを直して頑張ろうとするだけでも、それもまたこの絵の向上につながると思うので、結局は全部多分うまくなるための何かきっかけになるかもしれないと捉えて、できるだけ前向きに考える。
私も前向きに捉えるのすっごい苦手なんですけど、そう捉えると気持ちが楽になるかなって思います。
Noyu先生:また、私は評価を気にしすぎて、自分の描きたい絵とずれそうになったことがあるんですけど、でもやっぱり自分の好きなものを描いて、その好きを共有したいって気持ちが、自分のオリジナリティーに繋がってくれるのかなって思っていて。評価数よりも、自分の好きに共感してくれる、濃いファンができることの方が財産だと思うので、皆さんは好きをとことん突き詰めて大丈夫です!
ーインタビューご協力ありがとうございました。今後やってみたいお仕事は何かありますか?
Noyu先生:もちろんめちゃくちゃあるんですけど、特にラノベの表紙とかやってみたいです。あとやっぱりキャラクターデザインが本当に大好きなので、ゲームのキャラクターデザインとかやりたいですね。
評価を気にするあまり、自分が本当に描きたい絵とずれてしまう、ということは、イラストを頑張っている人なら絶対に経験があるのではないでしょうか。でもやはり、「好き」という気持ちの原動力は、何にも勝ると思うんです。
これを読んでいる方も、お仕事や評価のために自分が描きたい絵ではないものを描かなくてはならない場面が絶対にあると思いますが、それを描きながらでも、自分の描きたいものはずっと描き続けてほしいなと思いました!
Noyu先生、貴重なお話本当にありがとうございました。
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よろしくお願いします。
次回もお楽しみに!
インタビュー: 大森 康政/萩谷 勇也
記事:橘 爽香
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