見出し画像

【月刊pic-step 8月号】RUDA先生インタビュー

こんにちは。月刊pic-step編集部です!今回は、イラストレーターのRUDA先生に対するインタビューを公開いたします。ファンの皆様から寄せられた質問を交えながら、RUDA先生のイラストに対する熱い思いをお伺いしていきます!



RUDA(ルダ)

韓国を拠点に活動する、同国出身のイラストレーター。
様々な国から仕事の依頼を受けており、
X(Twitter)フォロワー数は19万人を超える、人気クリエイター。


RUDA先生は、主に可愛らしい女の子のキャラクターを描かれています。X(Twitter)では日本語でコメントを添えながらイラストを投稿されており、韓国で活動されていますが、日本の多くのファンから支持を受けています。


イラストを描く前は執筆活動をしていた

ーイラストを描き始めたきっかけは何ですか?
RUDA先生:以前は執筆活動をしていましたが、文章を書く過程で心に浮かんだイメージやストーリーをより直感的で分かりやすい方法で表現したいという思いが湧きました。その思いに向き合い、1ヶ月ほど悩んだ後に絵を描き始める決意をしました。イラストを描くことで、頭の中にあるイメージを形にする楽しさを見出すことができました。

ーそうなんですね!韓国でもデジタルイラストは人気がありますか?
RUDA先生:確かに、デジタルイラストの人気は着実に増加していると感じます。Web小説やゲームなどのメディアで使用されるイラストが個人の好みに合う場合、それに関連する話題を共有する人々も増えているようです。

ー日本と同じく人気なんですね!ちなみに好きな日本のアニメはありますか?
RUDA先生:お気に入りは『あたしンち』と『ワカコ酒』です。時折絵の作業が早く終わると、布団の上でOTT(オンデマンド動画サービス)で楽しんで見ています。

ーいいですね!ところで先生は日本語は話せますか?
RUDA先生:はい、日本語は話せます。日本語の語学資格を取得する過程で、かなり勉強しました。上手なレベルではありませんが、コミュニケーションが可能です。

ー凄いですね!日本に来たことや住んだことはありますか?
RUDA先生:旅行なら何度か行ったことがあります。家族旅行で3回程度訪れて、最も長い滞在は一週間でしたが、それは本当に幸せな思い出として心に残っています。ただ、残念ながら日本に居住したことはありません。まだ行ってみたい場所がたくさんあるので、いつか機会があれば挑戦してみたいです。

ー東京へお越しの際はご連絡ください!日本語が堪能な先生ですが、ペンネームの由来は何ですか?
RUDA先生:自分の意志を強く持ち、夢を叶える姿勢を表現するため、「이루다(イルダ)」というペンネームを選びました。この名前は日本語で「叶う」という意味を持っています。また、韓国の苗字である「이(イ)」から1文字を抜き取り、「RUDA_E(ルダ_イ)」としました。このペンネームは主にツイッターのIDとして使用しています。これによって、自分の夢をあきらめずに前進し、実現する姿勢を表現できる名前になりました!

素敵なお名前ですね!さてここから先は、先生の作品についてお話を伺っていきます。最初にご紹介する作品はこちらです!

イラスト1:「……好きです!」

「……好きです!」

ピンク色の桜と制服の色合いが素敵で、風になびいた制服がとてもさわやかな印象を受けました!

ーこちらの作品のシチュエーションを教えてください!
RUDA先生:シチュエーションは、気持ちを伝えたいのに言葉では言い表せず、全身で感情を表現している状況です。伝えられない事がもどかしく、誰から見ても彼女が恋をしている事が分かるようなシーンを描きました。

ー照れている感じが表情から伝わってきますね!こちらの作品を描いたきっかけは何ですか?
RUDA先生:きっかけは、春の季節に刺激を受けたからです。普段は必ず季節に合わせて絵を描くわけではありませんが、季節特有の感じや情熱が湧き上がった時には、絵にして表現したくなることがあります。その気持ちを表現したいという強い思いが、この作品のきっかけになりました。

ーそうなんですね!こちらの作品のこだわりポイントを教えてください!
RUDA先生:色味にこだわりました。全体を見た時に、バランスよく調和するように心掛けています。一輪の花のように、絵の全体がまとまり、見る人にとって美しい一つの絵として感じられるように、慎重に作業しました。色合いの選択や配置によって、花と少女の存在が調和し、見る人に心地よい印象を与えられたら嬉しいです。

ーとてもさわやかで心地よい印象を受けました!制服は韓国の学生服がお手本ですか?
RUDA先生:制服に関しては、韓国の学生服は一般的にセーラー服スタイルではありません。なのでこの作品の制服は自由な発想でデザインしました。

ー先生のその自由な発想のルーツが知りたいのですが、普段どのようにインプット等されていますか?
RUDA先生:私は主に人物が登場するイラストを制作しているため、人体の研究に時間を割いています。1日に1時間はクロッキー(※)の練習に取り組んでいるのですが、その時は資料として運動競技の映像を一時停止させて描いたり、ウェブサイトを参考にしたりして描いています。運動競技の映像は、動勢や多様な構図の人体を観察するのに役立つんですよ。
また、本や映画、音楽などからもインスピレーションを受け、物語を考えることもあります。人物を描く際は特定の国籍を意識せず、伝統衣装などの場合は文化を理解し、背景を描く際には国を意識して資料を探して参考にしています。
※クロッキー:素早くスケッチすることを指すイラスト用語。

日々の努力が豊かな表現力に結びつき、リアルな作品を描くことができるんですね!

イラスト2:「真夜中」

「真夜中」

スナイパーの冷徹なイメージと可愛らしい女の子のギャップが見事に表現され、相反するイメージが魅力的にまとめられたイラストですね。斜めの構図もとても目を惹かれました。

ーこの作品はあえて縦長に描いたのですか?
RUDA先生:縦長の構図を選んだ理由は、屋上という空間で感じる独特な空気感を演出したかったからです。横に描くと安定感がある絵になりますが、キャラクターや空間が平凡ではなく、ある種の不安感や緊張を表現するために、斜めに降り注ぐような縦長の構図を選びました。

ー確かに緊張感が伝わってきました!こちらの作品を描いたきっかけは何ですか。
RUDA先生:近所の新しい高層ビルの屋上に設置された航空障害灯(※)が、夜に赤く点滅する様子を見て、刺激的で想像をかき立てられました。その光の刺激が視線のように感じたので、絵に描いてみたのがきっかけです。
※航空障害灯:夜間に飛行する航空機に対して、高層ビル等の存在を示すために使用される赤色または白色の電灯。

ーそうだったんですね!具体的にはどのようなシチュエーションなのでしょうか?
RUDA先生:この作品のシチュエーションは、スナイパーの少女が建物の屋上に横たわって休みながら、ある考えに陥っている状況を表現しています。

ー考えていることが気になりますね!最後にこだわりのポイントを教えてください。
RUDA先生:光と闇の表現がこの作品のポイントです。特に暗い領域を描写する際には、お腹と床の間の闇や腕とお腹の間の闇など、大胆にかつ繊細に作業をしました。これまで挑戦したことのない表現を取り入れることで、作品に深みを与え、このイラストに対して興味を持っていただけるように心掛けました。

闇に潜むスナイパーの心境を光と闇のコントラストで見事に表現されています。光が闇を照らし出すように、絵の中での対比が作品に深みと魅力を与えていますね。

イラスト3:「お見舞い」

「お見舞い」

「お見舞い」というタイトルから、頬を赤らめた表情と急いで駆けつけた様子が伝わってくる素敵な作品です。この作品からは、お見舞いの相手に対する女の子の気持ちが感じられますね。

ーこちらの作品を描いたきっかけは何ですか?
RUDA先生:このイラストは、かなり前に描いたものですね。その当時、私は健康面が芳しくなく、病院でお世話になることがよくありました。辛くて痛い時に、安否を尋ねてくれたり、優しさを示してくれる人々の姿を見るだけで、心が和らぐ瞬間があります。その感謝の気持ちを描いて、心に残しておきたいという思いで、このイラストを制作しました。

ーこの作品のこだわりのポイントを教えてください!
RUDA先生:大切な人のために急いでお見舞いに訪れ、急いで薬と食べ物を持ってきた様子を表現しています。特にこだわったポイントは、急いで走ってきた様子を的確に表現したところです。片方の肩紐だけを背負っているカバンや、腰に結んだカーディガン、そして赤くなった頬、これらの要素を通じて状況や感情をできる限り伝えることにこだわりました。

最後に

ー先生は非常に勉強熱心な方ですが、将来の目標はありますか?
RUDA先生:より多くの絵を披露することです。作業速度が少し遅い方なので、スピードを少し短縮しながらも、作品のクオリティを向上させていけるよう、頑張っていきたいです!

ーファンの方々へメッセージをお願いいたします。
RUDA先生:いつも応援してくださる皆様、心から感謝申し上げます。皆様の言葉やサポートは、私にとって言い尽くせないほどの力となっています。 これからも絵を見ている間、幸せを感じていただけるように精一杯頑張ります。 引き続き皆様と共に歩んでいけることを心から嬉しく思います。本当にありがとうございます。

以上、RUDA先生のインタビューはいかがでしたか?先生が作品を描く際に考えていることやこだわりについて、貴重なお話を伺うことができました。先生の絵の背後にある想いや感情を垣間見ることができたのではないでしょうか。これからも先生の活動を応援していきたいと思います。
RUDA先生、本当にありがとうございました。


この内容が「いいな」と思ったら、ぜひ「スキ」していただけると嬉しいです!
また、Twitter等でシェアしていただけると、イラストレーターさんの励みになります。
よろしくお願いします。
次回もお楽しみに!


インタビュー/記事:林 真一

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?