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【月刊pic-step6月号】Sakura先生 インタビュー

こんにちは、月刊pic-step編集部です!今回は女の子のイラストをメインに制作されているイラストレーター、Sakura先生にお話を訊いていきます。


Sakura
Twitterフォロワー数10万人超の人気イラストレーター。季節感や透明感など、雰囲気のある女の子のイラストが特徴。これまでグッズイラストや、Vtuberの動画サムネイルイラスト、CDジャケットなど幅広く活躍。


 Sakura先生はTwitterフォロワー数がなんと10万人超の人気イラストレーターです。先生の描くイラストは主に女の子ですが、その季節感と透明感が特徴で、多くの人の心を動かしてきました。なぜそんなにも、多くの人が共感するイラストを描くことができるのか、今回はSakura先生のイラストの秘密を探るべく、インタビューをしていきました。

初めての仕事はサムネイル作成

物心ついた時からずっとイラストを描いていたというSakura先生。初めてのお仕事はVtuberさんの動画配信用のサムネイルイラストだといいます。

ー初めてお仕事をいただいた時、どう思いましたか?
Sakura:自分の絵を評価していただいたことがすごく嬉しく、同時にプレッシャーでもありました。いただいたイメージを汲み取って形にする作業は本当に難しくて。何をしたら喜んでくださるのかを常に考えていました。

高校1年生の頃にデジタルイラストに挑戦して以来、デジタルイラストの魅力に気付き専門的な勉強を始めたことが、イラストのお仕事をするきっかけになったんだとか。サムネイル用イラストの仕事から始まり、現在は多方面に活動の幅を広げ、各種SNSで度々先生のイラストが話題になっています。

イラスト1:🌸

🌸

ここからはSakura先生のイラストについて深掘りしていきます。
まずは、画面いっぱいに広がる桜が印象的なこのイラスト。ぽかぽかと温かい陽気が伝わってきそうな柔らかい光と、桜のピンク色で、春を表現しています。こちらのイラストはどのようなところがポイントなのでしょうか。

ーこちらのイラストはどういう風に思い浮かんだものですか?
Sakura:私、ポートレート(※)写真を見ることがとても好きなんですが、自分の描く女の子にポートレートのような風景を合わせてみたいと思って描きました。
このイラストを描くまで、憂いのある表情というか、もの悲しげな表情をたくさん描いていたので、明るい雰囲気を描きたいなと。それで、笑顔の絵に挑戦してみたという感じですね。春らしさをとにかく感じていただけるような作品を描きたくて。
※ポートレート:人物を主な被写体とした写真。肖像画や肖像写真。

―どうやってイラストのイメージを膨らませてるんですか?
例えば、題材が花だった場合は花言葉を調べて、花言葉からどんどん想像が膨らんでいく感じですね。今回の場合は桜なので、桜の花言葉の「優美な女性」「純潔」などを参考にしながら、イメージを膨らませました。

―このイラストのこだわりを教えてください。
Sakura:やっぱりその一番見られる部分が目だと思うんですよ、なのでパッと見て吸い込まれるような瞳を意識して、透明感とかツヤ感を調整しています。
あとは具体的にはハイライトの位置とか、絵全体的に見た時の目の部分の彩度や、画面全体に対しての描き込み具合など、その辺にすごい力を入れてますね。

よく見ると、アクセサリー1つにしても反射光や映り込みを表現し、かなりこだわっているのが伝わります。描き込みが多く、色使いも絶妙に難しい作品だと思ったので制作日数が気になりましたが、このイラストは3日ほどで仕上げたそうです。
ここまで描き込みをされているのにゴチャゴチャ感がなく、まとまりのあるイラストとして仕上がっているところに技術を感じます。

イラスト2:🍫🎁

🍫🎁

このイラストは、放課後に教室の前でバレンタインのチョコレートを渡すのを待っている様子を描きたくて作ったイラストだそうです。バレンタインのチョコを渡すシーンって、渡す立場でももらう立場でも、誰もが一度は憧れたことがあるであろうシチュエーションですよね。

―題材はどのように決めてますか?
Sakura:イラストレーターさんによってさまざまかと思いますが、私は季節感をすごい大事にしていますので、その時期に合うモチーフからイメージを膨らませて、描きたいと思ったものを描いています。

―ちなみにこれは何日間くらいに書かれたんですか。
Sakura:これも3日くらいだったかなと思いますね。この作品に関してはバレンタインの前日に「あ、やばい描かなきゃ」って思って描いたんですけど、結局間に合わずでしたね(笑)

「片思いの告白で渡すのかな?」「どういう関係の子に渡すのかな?」など、いろいろな妄想が膨らみます。Sakura先生はこういう風に、ストーリーを想像させられるイラストをたくさん描かれていますが、それが多くの人からの共感を得られる理由の1つだと思っています。

イラスト3:心を濡らす☔️

心を濡らす☔️

雨の街、ネオン、ビニール傘越しの表情…などこだわりが詰まった表現が魅力的です。今にも、雨の音や、路面を走る車の音、道路に漏れてくるお店のBGMなどが聞こえてきそうですよね。

―この絵の先生のこだわりポイントを教えてください。

Sakura:雨が降る夜の、繁華街の交差点の表現です。雨で地面が濡れて街のネオンが反射する様子を表現することに、すごくこだわりました。

ー傘って本当に難しいんですよね。ちょっと崩れると傘に見えなくなるので…工夫されたことはありますか?
Sakura:家にビニール傘があるので、それをわざわざ描くスペースまで持っていって、開けて構造を見て描きました。今回は現物をそのまま見て描きましたが、いつも他の方の作品やポートレート写真を何枚も何枚も見て、試行錯誤して描いています。表情や光の当たり方など参考にさせていただいています。

このイラストには、看板や建物など街の様子を細かく描かれているわけではないのに、光だけで「街だ」と認識できるような表現が、本当にすごいですよね。まるでアニメや映画のワンシーンのような、心が揺さぶられるような作品です。

インタビューを終えて

ーSakura先生、インタビューにご協力いただいてありがとうございました。ぜひ、ファンの方にメッセージをお願いします。
Sakura:最近、Twitterのフォロワーさんが10万人を超え、たくさんの方に見ていただけているという実感があり、ものすごく励みになっています。本当にありがとうございます。

誰もがパッと見てその情景を理解できるイラストは、実はとても表現が難しいものだと思います。Sakura先生のイラストにはその共感力が強く、誰もが見たことのある景色、また想像のできる景色が描かれていて、そこにプラスして女の子の表情や仕草でストーリー性が生まれています。
ただ美しいだけではない、Sakura先生のイラストの奥深さを知ることができました。Sakura先生、ありがとうございました!


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次回もお楽しみに!


インタビュー: 大森 康政/萩谷 勇也
記事:橘 爽香

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