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【FP・生保パーソン】またもや壁の話・・・。次は年金の壁だ!

以前も「日本人は壁の話が好きだ。」という記事を書きました。

この時のテーマは今も話題になっている年収の壁。所得税が発生するようになる103万円の壁、社会保険が適用されるようになる130万円の壁等々の事ですね。

今回の記事のテーマは”年金”の壁です。年”収”ではなく年”金”です。

老後に貰える公的年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金)を貰いながら働いている人の年金は一定額調整されます。これを「在職老齢年金制度」と言います。

↓在職老齢年金の仕組みはこんな感じです。

日本年金機構HPより抜粋。

簡単に説明すると基本月額(=年金の月)と総報酬月額相当額(=1ヶ月の給料+(賞与÷12ヶ月))の合計が50万円超の場合、超えた部分の2分の1の金額が年金から減額される、という仕組みです。

例えば老齢年金を月20万円、給料を月40万円貰っている人なら

20万円-(20万円+40万円-50万円)÷2=15万円

となるので5万円年金が減額される、という事になります。

今、この在職老齢年金制度の廃止案が取り上げられています。

理由としては60歳以上の人の働き控え防止です。「在職老齢年金制度で年金を調整(減額)されない程度、働こう。」と考えている人たちに対し、在職老齢年金制度を廃止する事で年金の減額を気にせずフルタイムで働いてもらおう!という作戦ですね。

労働人口の人数が減っている日本では60歳以上の人達の労働力は貴重ですので良い作戦だと思いますが、問題になるのは財源です。
今、在職老齢年金が適用されている人達の年金が減額されず満額給付されるようになるとその分、社会保障費の支出が増えます。
その分の財源をどこから確保するのか?

これ以上、現役世代の負担を増やそうにも限界があります。

年収の壁も年金の壁も色々と課題がありますねー。

FPや生保パーソンの人はお客様との会話のネタとして、そして有益な情報提供をする為にも色んな"壁"の話はしっかり把握しておきましょう!





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