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7歳児とヒガンバナの毒性について調べてみた

こんにちは、鍵盤ハーモニカ奏者・研究家のピアノニマスです。

先日、アニメ「リコリス・リコイル」のアートワークスを巡り「毒のあるヒガンバナを口にするのはアカンやで」といった旨のインターネットニュースが話題になりました。

ネットニュース真に受け思考停止BBAな私は即座に、リコリスの大ファンであり、日夜井ノ上たきなのコスプレに勤しむ娘ニマス(7)に「今度の放送でちさと&たきながヒガンバナをタバコみたいに咥える超絶イケてるシーンが流れるけど、あの花には毒があるから絶対真似したらいかんで!」と即座に伝えました。

すると娘ニマスからは「わかった、真似しない。でもあんなに拳銃とか爆弾に詳しいちさと達が毒なめるかな?」と質問があがりました。

さらに後日、拙宅(寺町)近くのお寺やら公園やら歩道にワンサカとヒガンバナが咲いているのをみて「なんで毒のある危ないものが、子供達の来る公園に植えられているのか?あの高さだと赤ちゃんとかが触っちゃうけど大丈夫なのか?自分の通ってた幼稚園で触って死んじゃった子はいるのか?毒があるのは花の部分なのか、茎の部分なのかどこ?」と、さらなる質問を浴びせてきました。

そこで図書館にいってヒガンバナについて調べることにしました。
参照したのは以下の六冊です。

・植物の秘密/田中修
・ヒガンバナのひみつ/かこさとし
・花図鑑/山田隆彦
・植物/学研
・野の植物誌/三溪カラー名鑑
・植物和名の語源/深津正

ちなみに娘ニマスには「索引で調べる」というテクがまだないので、目視でヒガンバナの写真を見つけるという動体視力に依存したスタイルです。

この中で特に詳しく書かれていたのは、かこさとし先生の「ヒガンバナのヒミツ」なのですが、この本の冒頭あたりに衝撃のイラストが載ってました。こどもたちがヒガンバナの茎でネックレスを作ったり、花を髪飾りにしているイラストです。

「やばいじゃん…死ぬよ…こどもたち…」と怯える娘ニマス。

さらに読み進めると、ヒガンバナを触ると血が出る!痺れる!鬼!血!地獄!蛇!悪魔!呪い!と、ヒガンバナに関する怖い言葉が並ぶページがあり、さらに怯える娘ニマス…

しかし、かこさとし本では、「なぜお釈迦様!といったポジティブなイメージと、忌み嫌われるような危ない!魔物!といった対極のイメージが混在して存在するのか」という理由が、子供向けの平易な言葉で丁寧に説明されていました。

そこには「ヒガンバナの鱗茎(りんけい)には毒が含まれてるけど、潰して水にさらすと毒がなくなるため、飢饉の際の非常食になっていた」という旨が書かれていました。「ちょwww食ってたんかーい!」と驚いたと同時に、「非常食であるがゆえに、むやみやたらに山菜みたいにとったらアカン、というイメージを植え付けるために地獄蛇鬼悪魔妖怪などとネガディブ表現されてたんでは」ということも書かれていました。

ここで「毒は鱗茎(根っこの球根?玉ねぎみたいななったところ)にアリィィィ!」と知った我々は、意気揚々と花と茎の部分の毒性に関する記述を探しまくりますが、「お墓(当時は土葬だよ)がモグラに荒らされないようにミミズが大嫌いなヒガンバナを植えてた」「根っこのおかげで畑の畦が崩れにくくイイ感じ」のような情報は出てくるのですが、結局上記の6冊では、茎や花部分への明確な毒性の有無は確認することが出来ませんでした。

娘ニマスの調査はここで終了し(私は習ってない漢字を朗読するマシーン)、改めて親が家でインターネットで検索することにしました。

すると、ネット上のありとあらゆるコタツ記事が邪魔して、全然どこの部分に毒があるのかに辿り着くことが出来ません。しかし、ソースを明記しているコタツ記事の「花にも草にも毒があるで!」の出典は、どうやらwikipediaの「全草が有毒な」のくだりであるらしいことがわかりました。

(そのほか、「切り口の汁には注意しろよ」「毒抜きは素人には難しいで」「昔から毒があると言われておるんじゃぁ」といった記述もソースは明記されていないですが確認することが出来ました。)

さて、前述のwikipediaの「全草が有毒〜」の出典を見ると

・馬場篤/「薬草500種-栽培から効能まで」

が記されていたので、どうやらこの本に全ての謎が隠されていそうです。
ところが近所の3区の図書館を調べましたが、借りられるところが見当たりません。
もしこの私の記事を、ご専門の方が読んでおられましたら、近しい書籍や論文を紹介していただけないでしょうか。親の職業柄、来月には国会図書館へ行く予定ですが、国会図書館は7歳児を気軽に連れて行ける場所ではないばかりか、トイレもいけない水も飲めない全てのエネルギーを吸い取ってくる監獄のような施設なので、出来れば公共のカジュアルな図書館で、本を直接見せてあげたいです。
大元の情報がガチ海外論文とかだった場合、ある程度、親がかいつまんで本人に伝えることになりそうですが、娘ニマスは、未だに井ノ上たきな様がご無事なのかを気にしています。ちなみに「ちさとは半分人造人間みたいな感じだし、たぶん大丈夫だろう」とのことです。

それにしても、半日程度では、こうも明確な情報に辿り着けないのかと、改めてインターネットはコタツの海なんだなと知らしめられた次第です。

7歳児とその手下の調査は続きます。




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