Track 5 Les filles de Cadix / Delibes

Les filles de Cadix
Arr. Piano Duo Ruban
Primo & Castanets Yui KAWAI / Secondo Asami BENIYA

「カディスの娘たち」
クラシック音楽界ではロマン派の作曲家レオ・ドリーブ(L.Delibes 1836-1891)。フランスオペラのアリア代表作「鐘の歌」といえばドリーブのイメージを掴める方も多いでしょうか。
この「ラクメ」というオペラはドリーブという名を世に知らしめ、後世まで影響を与えました。

そんな彼が作曲した、「カディスの娘たち」という、つい踊り出したくなるような素敵な歌曲があります。カディスとはスペインにある港町の名前。
…よく晴れた港のふもとに赤いドレスで現れる娘たち…小麦色の肌がとても健康的で、でもどこか色っぽいような…スペインの香りをたっぷりと感じられます。
ぎらぎらと照り付ける太陽のもと奏でられる音楽はみんなを楽しませ、ちょっぴり開放的な気分にさせます。

Piano Duo Ruban自身で編曲したこの曲、CDではお見せすることができませんが、面白い仕掛けをたくさん散りばめました。
まず一つは2人の手の交差。
私たちが敬愛するフランシス・プーランクの「4手のためのソナタ」は連弾の醍醐味と言っていいほど演奏機会の多い曲ですが、彼の考える手の交差術は目を見張るものがあります。
すぐに構想はできたのですが、ギターのように爪弾かれる分散和音が途切れることなく奏でられるため、すぐに思い通りにとは行かず、何度も試行錯誤し、2人が譲り合いながらそれぞれの手が交差していく楽しい編曲になったのではないかと自負しております。
次の仕掛けは私たちピアノデュオの新たな楽器挑戦、カスタネットです。「カディスの娘たち」の歌詞には、

Et nous dansions un bolero
Au son des castagnettes;
だから私たち、ボレロを踊ったの
カスタネットの音に合わせて…

という一文が登場します。これは2人ピアニストがいるメリットとでも言いましょうか、Secondoがしっかりと間奏を弾いてくれている間、Primoは踊るようにカスタネットを鳴らします。

余談ですが、CDの収録時、このカスタネットパートが一番緊張しました。(河合)

Piano Duo Ruban編の楽譜はこちら↓



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