お家練習は毎日しなきゃダメなのか
「ピアノ習いたい!」
お子さんに言われた時、なにを真っ先に思いかべるでしょうか。
「ピアノ買うの高い!」
「ピアノ置く場所ない!」
「隣近所にうるさいと言われないかしら」
「すぐ辞めるって言わないかしら」
「練習毎日できるの??」
そうなんです。
ピアノって、「練習」が付きもの。
でも、「練習はつまらないもの」って思っていませんか?
特に、全然弾けない最初のうちは子供は特につまらないかもしれません。
そんな最初の最初は、「指番号を覚える」ことから始めることが多いので、ピアノがお家になくても練習できることがほとんど。
指が動くようになってきても、まだまだ「楽曲」とまではいきませんから、とにかくお指を動かすことに注力しますが、おもちゃのピアノやキーボードでは鍵盤の幅が違いますし、押し込む重さも違うので、指が間違った鍵盤の幅を覚えてしまう前に「ピアノ」を購入されることを私はおすすめしています。
「キーボードじゃだめなんですか」
という質問をよくされますが、ダメなんですよ。
キーボードは強弱がつけられませんから、「ピアノ」とは違うのです。
あ、ピアノの正式名称って知っていますか??
その昔、ピアノがまだない時代は「チェンバロ」といって、弦をハンマーで叩く今のピアノとは違い、弦をはじくことで音を出す楽器を使っていたため、強弱はなく、音を長く伸ばすこともできませんでした。
そして開発されたのが「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」
現代のピアノの正式名称です。
長っ!!
この名称の中にある「ピアノフォルテ」って言葉。
「小さい音も大きな音もだせるよ」っていう意味なんです。
そう、ピアノとは「強弱」がつけられる、「指の微細な動きによって表現もつけられる」っていうのがいちばんの特色なんです。
というか、それがピアノの一番の楽しさ!だと思います。
なので、それができない「キーボード」ではお話にならないのです!
ちなみに、キーボードで練習している子は、弾き方を見ると一発でわかります。
鍵盤が軽いので指が育たず、弱いまま。
表現力もなく、音もへなへな。
手のフォームも悪いので上達していかない。
弾けない曲がどんどん増えていく。。
こんな弊害があるので、早めにキーボードは卒業しましょうね。
ピアノのレッスンは週に1回というところが多いですが、その他の日はお家練習が主となるわけですから、かなり重要ですね。
そんな幼少期の練習。
ピアノを使わないのなら、いつでもできますから、お母さんと気がついたらテーブルで、お風呂で、遊びながら、やってみるのがベストかなと思います。
この幼少期に「毎日練習する」ことを習慣化することが大事で、それはやっぱりお母さんの腕前にかかってくるかなと、感じています。
「やりなさい!」
じゃなくて、「やるよー」。
誘って一緒に始めるのがベストかと。
ある程度進んできても、ここで習慣化されていれば「練習しないと気持ち悪い」くらいになっているはずなので、どんなに忙しくても「少しでもよいから弾いておこう」って気になっているのではないかなと思います。
でも、習慣がついていないと難しいですね。
レッスンでは、「弾きたい!」と思えるような仕掛けをちょこちょこと出していますが
お家で「やりなさい!」ってお母さんがガミガミしていると、その効果も残念ながらなくなってしまい。。
先生とお母さんとの連携は大切!と思っています。
でもね、そもそも「練習」って楽しいもののはずなんです。
だって、毎日弾いていれば日に日に上手く弾けるようになるのがわかるから。
上手くなればやっぱり嬉しいでしょ?
そうやって「楽しいもの」ってことに気がつけたらもうGOOD!
大人になってから始める方も多くいらっしゃいますが、仕事に家事育児、忙しい中でも5分でも10分でも時間を見つけて練習される方が多いです。
「集中して1時間」じゃなくてもよいので、ピアノをいつでも見えるところに設置し、蓋は常時開けておき、いつでも弾ける状態にしておくことをお勧めしています。
私のレッスンでは、大人の方はオンラインでレッスンすることが多いですが、練習されていなくても「怒る」なんてことはないです笑
それぞれ生活がありますから、その方のペースに合わせてやっていけるようにカウンセリングで「目標」や「悩み」を伺いながら進めています。
ただやみくもに「楽曲」を弾いていてもなかなか上手くなれませんから、
その方の今の状態に一番ベストな「練習法」を提案するための「カウンセリング」はとっても有効なんです。
「ストレス発散」のピアノが「ストレス」になってしまっては本末転倒ですからね。
いかがでしたでしょうか。
お家練習のこと、少しご理解いただけましたか??
次回は、「手のフォーム」のことについてお話したいと思います。
それでは!
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