数字の3の意味と音楽
3は完全
キリスト教文化では三位一体というように、3という数字には大きな意味があります。そして特別なものという意味づけがされることが多いような印象があります。
聖書の中で「人を赦すべき回数」という話があります。その時、質問者はイエス・キリストに「7回まで赦すべきですか?」と聞いています。ではその7という数字はどこから出てきたのか? これは私が10代の頃に学校の授業で聞いた話ですので間違っている可能性はありますが「その頃は3が完全だった。その完全を2回足して、さらに1を足すことで、より完全にするということ」という話でした。
ちなみにその答えは「7回ではなく、7の70倍赦しなさい」でした。これは数ではなく「無限に赦しなさい」ということです。
つまり、聖書の時代から3は大きな意味を持っていたのです。
リズムが書き記されるようになり
ネウマ譜にはリズムがありませんでしたが、13世紀ごろからリズムを楽譜に書き記すようになりました。そして長い音符の分割の方法が二分割と三分割の2種類となり、そのうちの三分割を◯で示すようになり、二分割は半円形で示されるようになりました。その三分割が「完全」と言われるがための◯であり、半円は不完全だから円を割ったものとなったわけです。完全といわれる理由は「三位一体」からきているといわれています。
確かに感覚として二分割と三分割では全く違います。個人的な感覚ですが二分割だと縦に上下するような感じ、三分割だと円を描くようなイメージになります。三脚だって3本あるから安定します。これが2本だと立ちませんし、4本だと機動性が損なわれますし案外不安定になります。
と話が逸れましたが、3という数字、奥深いなと思います。
三拍子の曲
ヨーロッパに昔から伝わる舞曲には三拍子のものがいくつも見られます。日本の伝統的なものには三拍子のものが見られないのに対し、メヌエットやサラバンド、クーラントなどバロックの組曲に出てくる舞曲には三拍子のものがあります。
だからといって二拍子系の舞曲がないということではなく、こちらも数多くありますが、日本の伝統が二拍子系に一辺倒に対しヨーロッパは三拍子のものがあるという意味です。
舞曲は教会から生まれたものではなく世俗のものでした。しかし民衆と教会というのは現代よりも密接に繋がりがあり、3が完全という思想も知らず知らずのうちについていたのではないでしょうか?
このように三拍子が多く見られるヨーロッパの音楽でも、現在の子供向けの童謡に三拍子はあまり見られません。やはり二拍子系の単純に割り切れる方が子供には親しみやすいのは何処も同じなんでしょうね。
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