音叉の話
私の事務机の引き出しには、音叉が2本入っています。
1本はA=442Hzで、もう1本はA=415Hzです。高めの標準音律とバロック音律のものです。
過去記事を読んでいただけると、私がコンセルヴァトワールのプロコース向け授業である聴取のコメントという授業を受けていることがお分かりになると思うのですが、この授業で持つことを推奨されているものです。
絶対音感がなくてもドレミがわかる力、それが相対音感なのですが、相対音感というからには基準の音が必要となります。その基準の音をペンケースに入れておこうというわけです。
聴く楽曲が現代の音律と限らないということから、バロック音律の音叉も必要ということになります。
今朝、うちの次男がそれを持ち出して、まだ半分寝ている私の耳元に当てて来ました。もちろん音を鳴らした上で!
寝ぼけてたから、固定電話器を耳に当てられたかと思いました。
これは我が家が行きつけの楽器職人さんから聞いた話なのですが(少なくともフランスの)電話の受話器を上げた時に鳴る長い電子音は、440Hzとのこと。実は楽器の調整に出して、その後調弦をするのにいつもは音叉を使っているのですが、その時は電話の受話器を頻繁に耳に当ててたので「あれ?」と思って質問したのです。
次男に音を聴かせ「これは何の音?」と尋ねたら「440のラの音」と答えたので、絶対音感教育をしなくてもその程度には音の高さ記憶があるということになります。
チューナーと違って音叉のいいところは、耳に当てないと聞こえないくらい音が小さいということ。聴取のコメントの授業や試験の時には「周りに聴こえない」ということが大切になりますからね。
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