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湖と諏訪大社、そしてお片付け

久保さん、皆さん、こんにちは。
南波です。

息苦しいくらいに暑かった夏も終わりに近づいてきましたね。
まだ残暑厳しい日もありますが、朝、蝉が鳴き始める時間がだんだんと遅くなってきました。かわりに秋の虫が涼やかにリリリリと…。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。

久保さん、1学期は娘ちゃんが無事修学旅行を楽しまれたようで、良かったですね。
観光地が大変賑わっているのは奈良も同じです。遠いところから遊びに来たのに、大仏さまに会えずに帰られた(長蛇の列を見て諦めたそう)という方のお話もうかがっています。
でも娘ちゃんはきっとその土地の大仏さまに会えたのですよね。車酔いもせず帰宅されて、本当に良かったですね。
事前に、気持ちの良い神社にご家族でお参りされたことも、きっと功を奏したのでしょう。
龍神さまに関係する神社は奈良にもあって、2箇所、大変気になっているところがあるのですが、電車で気軽に行ける場所ではないので、まだ参拝叶わずです。

かわりにというわけではないのですが、私たちは夏休みに諏訪大社へ行ってきました。
もともと諏訪大社を目指す旅ではなく、久しぶりに横浜の義父の家に行くのが目的で、夫が車で行くと言うので安全のため行きと帰りにどこかへ立ち寄ろう、どうせならいろいろな湖を巡りたい、ということで、諏訪湖へ行こうと思っていたのが、最終的に諏訪大社に変更になったのでした。
これまであまり気にかけたことがなかったのですが、諏訪大社は大変古くからある神社で、諏訪湖を囲むように四社あり、すべてを一度に巡るのは難しいので、今回は「上社本宮」というところに向かいました。

鳥居をくぐると、テレビで見たことのある「御柱祭」の「御柱」が立っていました。男性たちがまたがって山の斜面を駆け降りる、あれです。境内に4本立っており、こちらはそのうちの1本(二之御柱)です。御柱もすごいですが、隣の木が大きかったこと!
写真の奥に見えている「布橋」と呼ばれる廊下を歩いていくと、左手に「大国主社」があり、「知ってる名前!」とちょっと興奮しながら手を合わせました。そして、廊下を抜けると広いところに出て、皆さんが参拝する場所や、祈祷をしていただく場所、山から涼しい風とともにお水が流れ落ちてくる場所などがありました。

相撲の起源になったお話とも関わりが深いらしく、雷電像もありました。
そして雷電像のすぐ側には40度くらいのお湯が出る手水舎もあり、いろいろと驚かされることの多い神社でした。
また機会があれば、残りの3社もぜひお参りしてみたいと思っています。

それはそうと、旅の目的は義父の家に行くことだったのです。そして、亡くなった義母の残したものを片付けなければいけなかったのでした。
義母はとても強いエネルギーを発しながら猛スピードで生きた人で、「IN」することには莫大なエネルギーを使っていたけれども、その「IN」したものを整理したり「OUT」することが「IN」の勢いに追いついていなかったので、家の中に残されたものがたくさんあるのです。
亡くなった直後も、お父さん(義父)が危険なく過ごせるよう天井近くのものなどは少し片付けたのですが、他の部分はほぼ手付かずだったので、今回は夫が台所担当、私が寝具担当に分かれて片付けや掃除をしました。

片付けをしていると、布団袋の中に何枚もの布団袋たちが収められているのが出てきたり、座布団カバーをはがしてもはがしてもまた座布団カバー(そのうち一枚は古いTシャツだったりする)という座布団が出てきたりして、「見て!」と夫に見せてはたくさん笑いました。
キルティングの布を縫い合わせてファスナーをつけたミニクッションを作るのがお母さんのライフワークだったのだな、というのもよくわかりました(中身は古布だったり、ベルトだったり、季節限定の服だったりする)。
あと、やりかけの刺子と刺子の図案と刺子用の糸もたくさん出てきました。何度もチャレンジしたのでしょうね。
小さな膝掛けくらいの毛布もたくさん出てきました。息子が赤ちゃんの頃に買いためてくれたのでしょう。
そして、布団や枕、マット類。
それらが大量に、布団圧縮袋に入れられて押し入れに詰まっており、収まりきらないものが溢れて部屋に積んであるという状態だったのを、圧縮袋をそれほど使わなくても押し入れに収まるくらいの量になるよう、片付けていきました。

もう使えないもの、不用なものをどんどんゴミ袋に入れていく夫と私を見て、お父さんは「俺にはできない…」とつぶやいていました。お母さんとのことが思い出されるのでしょうし、そんなに簡単にものを捨ててはいけない、という気持ちもあるのでしょうね。
でも片付けをしていくことで、お母さんがどう生きたのかがまたあらためてよくわかりました。
本や大量の新聞の切り抜きはお母さん自身が学びたい意欲をずっと持ち続けて貯めていたもの、そしておもちゃや人形は自分のためではなく、いつか誰かにプレゼントしようと行く先々で買っていたもので、好奇心旺盛で愛情深く、社交的だったお母さんの姿が本当に鮮やかに、お家の中に蘇る時間となりました。
お家がすっきりするたびにお父さんは少し寂しい思いをするかもしれませんが、カビや虫を呼ぶものもありますので、これからも少しずつ片付けに帰らないとね、と夫と話しています。

横浜への道中、上に書いた諏訪大社の他に、山中湖や女神湖にも寄りました。

最高に楽しかったのがこの女神湖の「ロボアメンボウ」です。自転車のようにペダルを漕ぐと湖面を滑っていくボートで、安定感があり、周囲の景色も通常のボートとは違った高さから眺めることができて、ひゃっほう!という感じでした。

一方、こちらの山中湖には大好きな白鳥がいましたが、風が強く波が激しかった日で、白鳥ボートに家族で乗ったものの転覆するのではという恐怖で生きた心地がしませんでした(山中湖が悪いのではなく、天候のせいです)。
すぐそこに見えるボート乗り場に戻りたくても戻れず、大騒ぎする私たちの横で、本物の白鳥たちは優雅に泳いでいました。

夫の念願であったジブリ美術館にも行きました。
「読める!読めるぞ!!!」

こんな夏休みでしたが、この間は皆さん遠慮してくださったのか、ほとんどメールなども来ず、とっても静かで穏やかに過ごしました。
でも今は一気に仕事のこと、仕事以外のことも、多方面からたくさんの情報がどっと押し寄せてきており、「あかん、ついていかれへん」と、現実逃避したい気持ちでいっぱいです(そしてこれを書きながら実際に現実逃避しています)。

いつも夏休みみたいに穏やかに過ごせたら…、と思いますが、そのためには自分自身の強い決意がいるのでしょうね。「周りにどう思われても構わないから、私は私のペースで歩きます!」という、ね。

夏の疲れもあるでしょうから、のんびりいきましょう。
皆さまもいつも夏休み気分で、ご自分のことも、ほかの誰かのことも、追い込んだりせず、心安らかにお過ごしください。
そしてどうぞ良い秋をお迎えください!

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