恋愛感情を持たないわたしたちが、マッチングアプリを始めたきっかけ|アセクシュアル座談会
アセクシュアルやアロマンティックのみなさまも、趣味仲間やお友達といった「出会い」が欲しいですよね!
挨拶が遅れました! レズビアン・セクマイが出会える共感型SNS《PIAMY(ピアミー)》のチームメンバー、いなです。
なんと今回! ピアミーを使いこなしているアセクシュアルの方3名にインタビューさせていただきました。ピアミーユーザーの日常をお届けいたします。
ピアミーの概要については、こちらからご確認ください👇
アセクシュアル(他者に対して性的欲求(や恋愛感情)を抱かないセクシュアリティ)やアロマンティック(他人に恋愛感情を抱かないセクシュアリティ)について、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
よしあきさん・さいたさん・おこめさんにインタビュー!
▶よしあき:20代。近畿地方在住。ゲームが好き。セクシュアリティは「性自認のない無性愛者って思ってます」。
▶さいた:30代。近畿地方在住。マーダーミステリーが好き。セクシュアリティについては「性自認は女性なんですけど、好きな人ができない。アセクシャルになるのかなと思ってます」。
▶おこめ:30代。中部地方在住。映画やアニメ、漫画が好き。「性自認は一応女性で違和感はないですけど、どっちでもないみたいな感じはあって。セクシュアリティは、恋愛感情も性的な欲求もどの性別にも特に感じない、アロマンティックアセクシュアル」。
ピアミーを使い始めたきっかけ
ピアミー:まず、みなさまがピアミーを使い始めたきっかけを知りたいです!
オンラインゲーム友達が欲しくて登録
▶よしあき:私はピアミーがリリースする直前(2021年3月)ぐらいに知って。それぐらいに「ゲーム友達欲しいなあ」って思ってました。
SNSはほぼ使ったことがなかったんですけど、登録して使ってみて、ピアミーのユーザーさんとAmongUs(オンラインゲーム)とかやってたんです。
ただ、そのあと、リアルの人間関係でオンラインゲームができる状況が整ったので、しばらくピアミーに来なくなっちゃったんですよ。
でも、10~11月ぐらいに、自分のセクシャリティについて真面目に考えようって思ったときに「ピアミーに登録してたよ、私!」と思って。
ピアミー:退会しないでいてくれたんですか?
▶よしあき:そうなんです。たぶん「本人確認書類を登録した手間がかかったしな~」と思って、放置していたんですよ。
そこから、投稿で「なんかアセクシュアルって~」みたいなのを書いてたんですけど、アセクシュアルのことも、ピアミーオフ会とかを通じて「アセクシュアルでも人それぞれだな」って思って、 自分で考え始めました。
今はもうひたすら「このゲームもうすぐ出るなあ」とかゲーム関連の投稿する風にシフトしていきました。
ピアミー:ピアミーと向き合っていただく時間がたくさんあったんですね。
他のアセクシュアルの人を知りたかった
ピアミー:さいたさんはいかがでしょうか?
▶さいた:私がピアミーを知ったのはnoteの記事だったんです。ちょうどそのとき、友情結婚をしていたんですけど、そのやり取りしている男性との関係ですごい悩んでて。
他のアセクシュアルの人ってどんな活動とかをしてるんだろう? っていうのがすごく気になったんですよね。
同じようなセクシュアリティの人と繋がりたくて、色々ネットで調べているときにnoteの記事を読んで。
アセクシュアルも登録できるってなってるし、やってみようと思って入ったのがきっかけですね。
ピアミー:そうだったんですね!嬉しいです。
▶さいた:始めてからは、アセクシュアルのピアリングで投稿している人をめちゃめちゃフォローしました。
「みんながどんなことつぶやいているのかな?」って見ているなかで、DMでやり取りさせてもらった方とたまたまお会いする機会があって。2~3時間すっごいしゃべったんですよね、喫茶店で。
そのときの悩みがすごい一緒だったりして。立場は違うけど、同じ事で悩んでいる人がいるなあっていうのを知れたのが、ピアミーをやっていてすごく良かったことです。
ピアミー:すごく嬉しいです……
▶さいた:でも、今回このインタビューのお誘いもらうまで、ピアミーからちょっと離れてたんですけど、最近またちょろちょろと見てます。
ピアミー:ピアミーで一回でも一瞬でも出会いがあれば、私たちは嬉しいです。ありがとうございます!
婚活したくないから友達作る!
ピアミー:おこめさんはどうでしたか?
▶おこめ:私がピアミーを知ったのは、Twitterのフォロワーさんがツイートがきっかけです。
その人もアセクシュアルの人だったんで、「そんなのあるんだ!」と思っていました。でも、あるんだって思ったまましばらく経って(笑)
親に「婚活しろ」って強く言われたときに、「もう!」って思って勢いのまま登録してみました。婚活したくないから友達作るわって。
ピアミー:「婚活したくないから友達作る」って、キャッチコピーみたいですね。いざ登録してから、どんな感じで使いましたか?
▶おこめ:ときどき、誰かとメッセージとかコメントでちょろちょろっとしゃべったりとか。そんなに1人の人とすごい長く話したりとかするわけじゃないんですけど……
誰かが投稿している写真とか、その日あったこととかを見ていると、その人の日記を見させてもらっているみたいな感じがして、心が穏やかになります。
ピアミー:まさに、ピアリングの「ピアミー日記」ですね!
アセクシュアルで良かったこと・困ったこと
ピアミー:自分のセクシュアリティで良かったこと・困ったことを聞かせていただきたいです!
非当事者だから恋愛話がおもしろい!?
▶よしあき:考えてみたんですけど……よかったことも困ったことも、あんまり思いつかないなあって。
というのも、無性愛者であること、恋愛をしないっていうことが、他の人とどう違うのかが、そもそもよくわかってない。
無性愛者と関係あるかわかんないんですけど、性別によっての偏見があんまりないかなと思ってます。
「めっちゃ嫌な人やったな」と思っても、女性/男性だからじゃなくて、まああの人だからだろうなあっていう感じで。人によるっていう考え方ができるのはまあいいかなと思ってます。
あと、これも無性愛者だからなのかほんまに分かんないんですけど、恋愛トーク好きなんですよ。
ピアミー:そうなんですね、少し意外です。
▶よしあき:聞くのが好きで。愛とか恋とかについて考えることがめっちゃ好きなんですよ。当事者じゃないから逆に考えやすいんかなと思ってまして。
例えるならば、宇宙についての話するのと似たような感じ。幸い、誰も宇宙飛行士になれって言ってこないんで(笑) これは、良かったことかなって思います。
ピアミー:アセクシュアルの人に恋愛話はしない方が良いのかな?みたいな考えたこともあるんですけど、そう感じる方もいるんですね。
▶よしあき:でも、ピアミーで交流をしてみて、「アセクシュアルの人でもほんま人によるなあ」とは思いました!
恋人がいる人へのコンプレックスを乗り越えた
ピアミー:さいたさんはいかがですか?
▶さいた:私、恋人がいる人がすごく羨ましくって、ずーっとコンプレックスだったんですよ。
恋をしてみたい思いはずっとあったんですけど。自分は好きな人ができないっていうのがコンプレックスで、ものすごく悩んだ時期があって。
きょうだいはもう結婚して子供がいて、でも、自分はそれができないっていうことがすごくつらくって。親にカミングアウトをしたときは、泣きながらしゃべりました。
今はそこを乗り越えちゃって、すごく気持ちが楽になりました。悪かったのは、そういう時期があったなーっていうところ。
ピアミー:乗り越えたきっかけは、ご家族へのカミングアウトだったんですかね?
▶さいた:そうですね。両親が、結婚して子供がいて一人前っていう考え方だったので、ずっとプレッシャーに感じていて。
自分はその親が望んでいるような未来が作れないなあって思ったときに、だいぶ絶望したんですけど。
カミングアウトしたときに2人に「そういう考え方、生き方もあるよね」っていうのを認めてもらって、気持ちが楽になったので、両親にはすごく感謝しています。
乗り越えてからは、今はむしろアセクシュアルで自由だなあっていうのは思いますね。
ピアミー:なるほど、どういった自由を感じていますか?
▶さいた:それまでは異性と会話したりするときも身構えてしまっていたんですけど、恋愛対象じゃない、もうなんかこの人とは人間同士の付き合いだなっていう気持ちになって。
その人の人間性で喋り合って、関係性を作っていけるようになったのは、すごく良かったのかもしれないなと思いますね。
ピアミー:それは良かったですね! カミングアウトをして認めてもらうことは、その後の生き方に大きく影響しますね。
カミングアウトできず、婚活を勧められる
ピアミー:おこめさんはいかがでしょうか?
▶おこめ:すごい自由だなーっていうのは思っていて。私も人の恋バナとか聞くの、わりと好きなんです。
恋人とのいざこざとか、恋愛に関わる色々なことを聞いていると、そこに入らなくてもいいからすごい気が楽だなって思っています(笑)
困ることは……私はまだ、親とかにカミングアウトしていないので、結構「婚活しろ」みたいな圧が強くて、それはちょっとなあって思ってます。
ピアミー:将来的にどう伝えようとか、考えているんですか?
▶おこめ:考えたりはするんですけど、どんなタイミングで言ったらいいかな?みたいなのを伺いつつ、言えてないですね。
ピアミー:アセクシュアルだと、伝え方も難しそうですよね。
▶よしあき:アセクシュアルの感覚って、そうでない人にはわからないですよね。
後編に続きます👇