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エボルヴ昔話 強かったデッキ紹介

こんにちは。2023年ももうすぐ終わりで、エボルヴも2周年を迎えようとしています。最近は新弾のペースが早くなったり、各クラスいろいろなアーキタイプが出てきたりという感じで目まぐるしく環境が変わりますが、今回は歴代のデッキの中で個人的に強かったな~と思ったデッキをランキング形式で3つ紹介しつつ、エボルヴ昔話でもしてみようかと思います。普段は個人的な研究結果をまとめるようなNoteばっかりだったので、たまには新しい試みでもしてみようかなという感じです。ということで早速行ってみましょう。

※この記事の内容は全て自分の個人的な感覚から書かれています。めちゃめちゃ外れたことを書いているつもりもないですが、参考程度に見てください。


第3位 絶傑環境 卵ビショップ
第3位は絶傑環境での卵ビショップとしました。GP2023 Spring千葉でも優勝した実績のあるデッキですが、実は意外と歴史があるデッキだったりします。

卵ビショップが初めて生まれたのは2022年12月16日発売のフレイムオブレーヴァテインからです。このパックはアニシャドコラボ+童話シナジーが目玉となるパックで、卵ビショップのパーツの殆どはこのフレイムオブレーヴァテイン産となっています。

ただし、出てきた当初の卵ビショップはまだまだパワー不足、というかこの当時は圧倒的な支配率を誇るデッキがあったということもあり有象無象デッキたちの一つという印象でした。調べてみた最古の卵ビショップに関する記事はこちら。

このデッキの核となるのはアーキ名にもなっている「ハンプティダンプティ」です。

たったの3コストで盤面全体に5点とリーダーに3点という現環境で見ても強力な効果を持っていますが、その代わりに手札を全て捨てるという強烈なデメリットも持っています。卵ビショップはこのデメリットをアリスやお茶会でバックアップしつつ、ブリキの兵隊のバーン効果と合わせて体力を削っていくミッドレンジバーン的な立ち位置でした。上の記事を見てみると、初期は特に中盤に寄せたデッキだということが読み取れます。

実際悪くないデッキだったんですが、序盤に面を形成するカードが貧弱だったり、アリスを投げるテンポロスが大きくて最終打点が足りなかったりが頻発して悪くない止まりという印象でした。とはいえ、フレイムオブレーヴァテインは当時かなりの塩パックという扱いだったので、そのパックからその後優勝まで行くアーキタイプが生まれたのはなかなかおもしろい経歴だと思います。

さて、フレイムオブレーヴァテイン発売から約2ヶ月後の2023年2月24日、新弾の天星神話が発売されました。ここでは新たな強化パーツとしてアンドロメダを獲得します。

ビショップというクラスは1/2/2というスタッツを持っていなかったのですが、ここに来て遂に初登場。上記の通りもともと序盤に面が形成できないという弱点を補助するカードですが、更に凄いのはそのファンファーレです。

このターン、自分のリーダーと自分のフォロワーすべては「能力によるダメージを受けない」を持つ。

世にも恐ろしいコンボ、ハンプティメダが誕生した瞬間です。とはいえこのコンボ、たしかに強いのですがアンドロメダ自体は童話ではなく、運良くハンプティとアンドロメダが揃ったときにだけ出来るコンボということもあり環境的にはそこまで大きな影響を与えたという印象はありません。リストの洗練化によって評価を上げるものの、Tier2止まりという印象でした。

そして更に2ヶ月後の2023年4月28日、永劫なる絶傑発売。遂に卵ビショップは覚醒します。ここで手に入れたカードは圧倒的パワーを持ったレジェンドフィニッシャー…ではなく、ただの2コストフォロワー2枚です。

ニュートラルに収録されたフィーナは、ファンファーレで1コストフォロワーの破壊を持ち序盤のテンポの取り合いで非常に強力なカードでした。そしてもう一つのチョイス

【1】自分のデッキの上5枚を見る。その中から、元のコスト1のフォロワー1枚を公開して手札に加えてよい。残りを好きな順にデッキの下に置く。

これにより、決まれば強いけどそんなに決まらないコンボだったはずのハンプティメダのアクセス手段にもなっています。フィーナ自身はニュートラルのため、テンポデッキにはとりあえず採用できるカードとして活躍したのですが、1コストフォロワーのドロー効果を最大限に活かすという意味で卵ビショップはベストマッチでした。

そしてもう1枚はその名の通り悪魔のカード

エボルヴはルールの関係上、先手が展開するのに対して後手はEPを使って上手いこと進化で先手のテンポを返していきましょうねという設計だったはずなのですが、エピタフがその全てを破壊します。このカード、なんと先手2ターン目に進化できてしまうのです。なんで?

先手2ターン目に進化したエピタフを処理する手段は当時の環境だと烈火の魔弾しか存在せず、もし処理できたとしても謎のラストワード2点の置き土産付きです。更に謎の必殺も持っており、先手3ターン目に殴ったとしても後手3の4/4進化フォロワーによる上踏みを許しません。なんで?

また進化のために手札を1枚捨てるというデメリットも、卵ビショップはもともと全ての手札を捨てるハンプティすら支えられるほどの鬼のリソースを持っているためそこまで気になりません。なんなら引いてしまったブリキの兵隊を墓地に落してメリットになることすらあります。なんで?

ということで、他のクラスが絶傑カードを貰い新しいアーキタイプで頑張っている中、傭兵の絶傑と悪魔の絶傑をもらいアグロバーンの完成形となった卵ビショップはそんな絶傑たちをなぎ倒しGP優勝へと上り詰めました。苦節半年、長い期間をかけて熟成された卵ビショップを第3位とします。


第2位 創世環境 ドラゴン
第2位は記念すべきエボルヴ第1弾、創世の夜明け環境のランプドラゴンです。創世の夜明けは2022年4月28日発売で、絶傑から丁度1年前になります。

当時はもちろん黎明期で全体のカードパワーが今と比べて低く、託宣を打っても余裕で耐えてしまう環境です。何なら託宣→ドラゴンウォーリアーは託宣のテンポロスを取り返すどころか一瞬で優位になってしまうほどのパワーです。託宣ドラウォリとして恐れられたこのコンボは、当時のデッキでこれを捲くり返すのはかなり難しかったと記憶しています。これは、当時のドラゴンには灼熱の嵐が入っておらず、ファフニールだけ採用されていたことからも読み取れます。つまり、灼熱なんか入れなくても序盤のテンポロスで負けてしまうようなパワーが有る環境ではなかったということです。

また、カードプールも狭かったためどのデッキもデッキ内にあんまり強くないカードが入っていたのですが、ドラゴンだけは例外でデッキの中に入っているカードはどいつもこいつも当時基準だと十分強いカードばかりでした。その中でもイカれていたカードと言えばやはり神龍でしょう。

神の名に恥じないそのパワーですが、ここで同じく創世の夜明けに収録されているビショップのカードを見てみましょう。

こいつ、本当に神龍と同じパックに収録されているカードなのでしょうか?レア度の違いと言われればそれまでですが、そもそもクラス特性として回復はビショップの得意とするところだったわけなのですが、どうしてこう差がついたのか。その他にもブレイジングブレス、変化する魔術師、竜の怒り、ダークドラグーンフォルテなど、その後半年以上に渡って活躍するカードを第1弾の時から貰っていたドラゴンは創世環境で非常に猛威を振るっていました。

当時はまだ公認CSやGPが開催されておらず、もっぱら非公式CSがメインの戦場でしたが、どこを見てもドラゴンが上位を独占し続けていたと記憶しています。その他ではエルフ、秘術ウィッチが頑張っていましたが、自分の感覚だとドラゴンが圧倒的に結果を残していたと思います。ということで、本当に昔話となった創世環境ドラゴンが第2位となりました。


第1位 レーヴァテイン環境 ウマ娘
映え有る第1位はレーヴァテイン環境のウマ娘です。ウマ娘なのにウマ娘環境じゃないの?という人もいるかも知れませんが、まずは昔話からしていきましょう。

ウマ娘コラボパックが発売されたのは2022年10月1日、第2弾黒銀のバハムート発売から約3ヶ月後でした。3つ目のパックにして早くもコラボ限定パックということで「ん?」となった人も多かったともいますが、更に界隈をざわつかせたのは、専用クラスの「ウマ娘」でした。

コラボパックに入っているカードはもちろんそれぞれ固有のクラスを持っているのですが、それに追加でコラボパック内のカードのみを使用して「ウマ娘」というクラスでデッキを組んでも良いという追加ルールが発表されたのです。つまり、ウマ娘からは既存の6クラス+ウマ娘の7クラスで遊ぶゲームとなったわけですね。

さて、では肝心のカードを見ていくのですがなんとウマ娘たち、どいつもこいつもテキストでウマ娘を参照しているではありませんか。ウマ娘を代表するカードを見てみます。

有名なダスカウオッカですが、どちらもウィッチクラスのカードです。ということはウィッチ最強!とはならず、ダイワスカーレットはファンファーレで”ウマ娘”スペルをサーチし”ウマ娘”スペルのコストを下げ”ウマ娘”スペルを3枚唱えると疾走します。その相方であるウオッカは”ウマ娘”フォロワーに1/1バフと突進を付与します。

ということで、ウマ娘カード全てではないですがその大半はウマ娘シナジーを軸としたカード達ばかりであり、ダスカウオッカもウィッチクラスではなくウマ娘クラスで使用されることを前提としたデザインとなっています。これと同じように、ほかクラスにもこのようなウマ娘シナジーを前提としたデザインのカードが大量に配られました。これはつまり、既存クラスの強化は少なく、実質ウマ娘クラス専用のパックとなっているということです。

また、当時はまだウマ娘を除いてパックが2つしか出ていないため、既存の6クラスは2/6パック分のカード(実際にはニュートラルがあるためそれ以下)しか与えられていなかったのに対して、ウマ娘クラスは1パックに収録されたカードを丸々全て使用でき、カードプールでも優位に立っていました。もちろんカードプールの種類=強さではないですが、選択肢が多いことに越したことはないでしょう。

さて、そんな感じで非常に猛威を振るったウマ娘たちですが、実はそんなウマ娘に立ち向かうデッキが唯一存在しました。それは、オグリキャップを手に入れたディスカードドラゴンです。

このカード、なんとテキスト内にウマ娘と書いてありません。単体で完結しているパワーカードであり、ウマ娘クラスにも採用されていましたが、ことオグリキャップを強く使うという点で見ればディスカードドラゴンの方が上手に使えています。この破壊的なカードデザインは他クラスを押さえつけるという意味で十分すぎました。

結果ウマ娘とドラゴンの2デッキはほかクラスを寄せ付けないカードパワーで圧倒的な2強として君臨し、世は大ウマドラ時代となりました。

そんな中、ウマ娘環境で2度開催されたGPではドラゴンとウマ娘が1回ずつ優勝を分け合うという形となりました。そして2回目のGPで優勝したすろあ選手から完成形とも言えるウマ娘のレシピが公開され、ウマ対ドラのマッチアップはウマが有利という結論を持ってこの大ウマドラ環境は終幕しました。

さて、そんな大ウマドラ時代も末期、フレイムオブレーヴァテインの情報が出始めたあたりで公式から、衝撃の制限改定の発表がありました。まずは「制限発表をします」と告知があり、プレイヤーは固唾をのんでその時を待ちました。当時はすでにウマ1強という認識は広く広まっており、プレイヤー間では「ウマに制限が入る」「ウマとドラどちらも制限が入る」という意見が多かったと思っています。

制限発表当日、制限されたカードは、なんとドラゴンの神龍のみとなりました。ドラゴンはデッキのエンジンとなる神龍を失い、完全なるウマ娘1強となった状態でフレイムオブレーヴァテインを迎えます。ウマ娘はルールの性質上、今後カードプールが広がることがないため今後のカード追加でその地位も落ちるだろう、ということからの無制限なのかと予想しますが、その予想は大きく外れることとなりました。

フレイムオブレーヴァテインが発売されますが、なんとこのパック歴代でもトップの塩パックだったのです。新しく追加されたアニシャドコラボのアーキタイプや前述した卵ビショップはウマ娘に及ばず、唯一のライバルであったドラゴンを失ったウマ娘は孤独な1強デッキとしてフレイムオブレーヴァテイン環境を蹂躙しました。これが、ウマ娘環境ではなくフレイムオブレーヴァテイン環境のウマ娘が1位となった真相になります。

このウマ娘は次の天星神話環境でも止まらず、圧倒的とは言えないもののTier1として存在し続けました。半年以上の期間を走り抜けたウマ娘たちは、その後の絶傑環境で猛威を振るった卵ビショップに不利という形でひっそりと終焉を迎えましたが、その意志はアイドルマスターに引き継がれ、エボルヴのコラボパックは強いという歴史を刻むこととなりました。


以上、エボルヴ昔話でした。大体記憶を頼りに書いているので間違っているところも多々あるかもしれませんが、大体こんな感じだったと思います。GPが終わって残すところJCS予選、Open8というところで一旦オフシーズンに入ったということもあり、そろそろ昔話でもしてみるかということで書いてみました。今後も反響があったり気が向いたらこういう戦略的なもの以外の記事も書いてみようと思います。Xもやっていますのでそちらもよろしくお願いします。では。

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