在宅鍼灸師は現場に出る前にとりあえず読んでおこう。プライマリケア鍼灸ってなに?
ども、てっちゃんです。
今回紹介する書籍は在宅医療の分野で働く鍼灸師や鍼灸学生は必読書となる本だと言える本で、ボクから一つ伝えるとしたら
「1,100円なんだから迷ってる暇があったらとりあえず買おう!」
これに尽きます。
1.そもそもプライマリ・ケアってなに?
そもそも、みなさんは「プライマリ・ケア」という言葉にピンと来ていない方も多いのではないだろうか。
そんな方にはまずこちらの動画を見ていただけるとイメージしやすいかと思います。※1分20秒で見終わります
プライマリ・ケアは簡単に言ってしまうと
「身近にあって、何でも相談にのってくれる総合的な医療」
となります。
もう少し専門的な表現で説明するとこんな感じ👇
「あーなるほど、昔ながらの町のお医者さんね」
まあ、そんな感じです。
そう考えてみると、
「町の鍼灸院もプライマリ・ケアやってんじゃないか?」
と思いませんか。
そうなんです。
「町の鍼灸院もまさにプライマリ・ケアの一翼を担っている」といえます。
すなわち、
「プライマリ・ケア鍼灸師」は、地域のあらゆる健康上の問題や疾病に対し、総合的・継続的・全人的に対応できる地域医療福祉の「何でも屋」であると考えられます。
在宅医療に携わる鍼灸師は、プライマリケアを専門的に学んでいる「家庭医療専門医」を目指すべきロールモデルにすべきなんじゃないかと私は考えています。
2.今回オススメしたいのがこちらの本です
冒頭の説明が長くなりましたが、今回オススメしたい本がこちら👇
「プライマリケアに活かす鍼灸 -はじめの一歩-」という電子書籍です。※Amazonでは買えないので要注意
筆者は鍼灸師であればご存知の方も多いかと思いますが、
寺澤佳洋先生(口之津病院内科・総合診療科、医師&鍼灸師)と
吉田行宏先生(明治国際医療大学鍼灸学部鍼灸学科講師、鍼灸師)という、めちゃくちゃ豪華なお二方です。
寺澤佳洋先生はブログも開設されており、無料で勉強になる情報を惜しげもなく公開してくださっています。
吉田行宏先生はスポーツ障害に対する鍼灸に関する研究を数多く執筆されているので、スポーツ領域の鍼灸師はご存知の方も多いかと思います。
3.どんな内容なの?
実際どんな内容なのか気になる方も多いかと思います。
サイトに掲載されている内容紹介文に書かれているのはこんな感じ👇
要するに、保険を活用している在宅鍼灸師必見の療養費制度に関する話や施術動画も沢山あって「全鍼灸師にとって価値ある本である」ということです。
そして具体的な目次はこんな感じ👇
4.マイオススメ章はこれ
個人的にオススメの章は、「4章と6章」です。
4章の「Who:患者はどんな人?〜適応やエビデンス〜」の中で、
「寺澤先生、鍼灸ってどんな患者に効果があるんですか?」
「鍼灸せ術の適応疾患にはどんなものがあるんですか?」
この質問に対する寺澤先生の回答とその理由が結構ツボでした。実際ボク自身も患者さんから数多く上記のような質問を受けてきて悩んできましたが、理想的な回答だと思いました。
もう一つ、6章の「When:鍼灸はいつ受けることが多いのか?〜特に療養費制度について〜」の中で、医師から同意書が発行されにくい理由に関しての理由が結構驚きでした。
ボク自身は同意書を断られた経験がなかったのでこれまで理由を深く考えてきたことがなかったので、「まさに医師視点のご意見!」だと感じたし、凄くスッキリしました。仮に今後断られた場合の対処法も原因が分かれば解決できそうです。
5.最後に
今回紹介させて頂いた書籍はめちゃくちゃリースナブルで、在宅鍼灸師のみならず鍼灸学生の特に1年生には「入学後の手引き」と併せて冊子にして配って欲しい内容でした。
また、HAMTライターのてつさんは、「プライマリ・ケア✖️鍼灸」に関しての情報発信をしてくれているので興味のある方はぜひフォローしておくといいですよ。