
治療198日目、経過観察51日目「素人でも違和感を感じるくらい大きな腫瘍の」
2025年3月1日(土)治療198日目、経過観察51日目
朝7時起床。土曜日なのでのんびり寝ていようと思ったが、妻の入浴の音で目覚めた。体を目覚めさせるべく妻の次にすぐシャワーを浴びる。最近は暖かくなってきたが、まだまだ朝の浴室は寒い。そのため、誰かが浴室を使った後すぐに入らないと寒くなってしまうのだ。体にもお財布にも優しい。
昨日金曜日にはやることを全てやってしまったため、今週末はのんびりできる。今日は先ずトイレ掃除からだ。窓の掃除は明日にしよう。週末二日の休みを自由に使えるのはとても嬉しい。抗がん剤治療中もそうだったが、副作用による頭痛と悪心があったので体は自由だが、心は自由ではなかった。思い出したくもない。
トイレ掃除というと、何か罰を受けてやっているように感じている人も多いのではなかろうか。トイレは汚い場所である。排泄物を処理する場所だからだ。しかしそれ故、大切な場所でもある。玄関やダイニングと同じで、無くてはならない。確かに公園のトイレや公共のトイレは汚い所もある。しかし家のトイレは綺麗だしそうしておきたい。感謝の場でもあるからだ。
がんの診断が下る前、昨年の6月に地元の病院で大腸内視鏡を受けた。その時の先生の計らいで現在の大学病院にお世話になっているわけだが、その時の先生の言葉が忘れられない。内視鏡で撮影された、素人でも普通に違和感を感じるくらい大腸に存在する大きな腫瘍の画像を見ながら、「見つかってラッキーでしたね」と先生は切り出した。「手術で切除すれば根治すると思いますよ。ぎりぎり肛門も残ると思います」。結果そのとおりとなった。さすが経験のある専門医である。紹介状を書いてもらって大学病院で応対してもらったがその後のスピーディーな処置にただただ感謝である。
大腸がんの手術では癌がある場所から前後10cmは切り取るので、あと数センチずれていたら人工肛門になっていただろう。S字結腸のほとんどは切除されてしまったが、ちゃんと便は出ている。人体の不思議を感じると共に、まだ大腸が使えることに感激している。
この様な経験をしているので、トイレを使えることに非常に感謝している。身近なトイレで恩返しができることはありがたいのである。