見出し画像

治療82日目、第4クール19日目「女性蔑視が色濃く残る日本も変わる気がする」

2024年11月5日(火)治療82目、第4クール19日目、休薬5日目

 朝7時30分起床。今日も妻がシャワーを先に浴びている。その音を聞きながら起床するタイミングを計るのが習慣になってしまったようだ。妻が洗面所を退去した直後にシャワーを浴びる。その後朝食とパン焼き機に材料をセットする。

 昨日妻の兄の来訪に合わせて買い物をしてきた中にドーナツがあったので、いつものパンの代わりにフレンチドーナツを頂く。クロワッサン生地をドーナツに仕立て、軽く油で揚げた後砂糖をまぶしたもの。美味しいが、脂っこいので1個食べただけでギブアップ。リーンなパンに切り替えざるを得なかった。口はいいよ、と言っているがお腹がもたなかった。

 今日は午前中から娘が出かけたため、昼食を夫婦で採る。私の希望によって、ボロネーゼパスタとサラダで決まり。臭覚と味覚異常のため、これしか食べられないのだ。食事をしているうちに妻が妊娠中の話となった。

 妻は上の娘と下の息子双方の妊娠中、つわりが酷く食べ物が極端に限定されていた。特に臭覚過敏になっていたようで、炊き立てのお米が食べられず、娘の時はメロンかメロンパン、息子の時は私が作った出汁つゆの蕎麦しか食べることしかできなかった。私の様子を見て、その時を思い出したと言っていた。嫌な思い出を思い出させてごめんなさい。

 妊娠も体に異物が発生することによって起きるらしい。自分の細胞から発生したとはいえ、通常状態から考えれば胎児も異物なのだろう。思いもよらず妊娠する女性と同じ経験をしていることになる。

 抗がん剤治療自体は決して健康な人がするべきことではないが、この様な経験を全ての男性がすることになれば、まだまだ女性蔑視が色濃く残る日本社会も変わるような気がする。そうすれば自分がしてほしくないことは他人にしないだろうし、自分がしてほしいことを他人にしてあげられるきっかけになると思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?