第21回【幼児(3歳から4歳編)の発達過程と運動機能の高まりについて(前編)】
【幼児(3歳から4歳編)の発達過程と運動機能の高まりについて(前編)】
U-12専属プロフィジカルコーチ鎌田氏が、前回は【未就園児の発達過程と基本的な運動機能について】、コラムを掲載しました。今回は幼児(3歳から6歳編)を4つの年代に分けて、発達過程と運動機能の高まりについてお伝えしていきます。
今回は4つの年代のうち『おおむね3歳』、『おおむね4歳』、の2つのカテゴリーについて、発達過程と基本的な運動機能について、遊びのメニューもまじえながらお伝えしていきます。
次回は『おおむね5歳』、『おおむね6歳』、の2つのカテゴリーについてお伝えしていきます。参考文献『保育所保育指針解説書』
【幼児(3歳から4歳編)の発達過程と運動機能の高まりについて】
1. おおむね3歳
2. おおむね4歳
【詳細】
1. おおむね3歳
【同じ遊びをそれぞれが楽しんでいる平行遊びであることが多い】
基本的な運動機能が伸び、それに伴い、食事、排泄、衣類の着脱などもほぼ自立できるようになる。話し言葉の基礎ができて、盛んに質問するなど知的興味や関心が高まります。大人の行動や日常生活において経験したことをごっこ遊びに取り入れたり、象徴機能や観察力を発揮したり、遊びの内容に発展性が見られるようになります。
【運動機能の高まり】
基礎的な運動能力が育ち、歩く、走る、跳ぶ、押す、引っ張る、投げる、転がる、ぶらさがる、またぐ、蹴るなどの基本的な動作が、一通りできるようになります。様々な動作や運動を十分に経験することにより、自分の体の動きをコントロールし、自らの身体感覚を高めていきます。
そこで、おおよそ3歳になったら『ごっこ遊び』を体験できる、「鬼ごっこ」をたくさんしていきましょう。例えば、「どろけい」です。
親御さんは泥棒役になり、子どもを警察として、鬼ごっこを行ってみましょう。交感神経を刺激して、遊びのスイッチを入れてあげましょう。子供達同士で鬼ごっこを行うよりも、平行遊びであることが多いため、大人が鬼で子どもが逃げる役だったり、子どもが鬼で大人が逃げる役だったり、わかりやすいルールで遊びを行うとスムーズです。
2. おおむね4歳
【全身のバランスを取る能力が発達し、体の動きが巧みになる】
自然など身近な環境に積極的に関わり、様々な物の特性を知り、それらとの関わり方や遊び方を体得していく。仲間とのつながりが強くなる中で、けんかも増えてくる。その一方で、決まりの大切さに気付き、守ろうとするようになる。感情が豊かになり、身近な人の気持ちを察し、少しずつ自分の気持ちを抑えられたり、我慢ができるようになったりしてくる。
【運動の高まり】
・しっかりとした足取りで歩くようになる
・全身のバランスをとる能力が発達し、片足跳びやスキップをするなど、体の動きが巧みになってくる
・全身を使いながら様々な遊具や遊びなどに挑戦して遊ぶなど、運動量も増してくる
・手先も器用になり、ひもを通したり結んだり、はさみを扱えるようになる
・遊びながら声をかけるなど、異なる二つの行動を同時に行える ようにもなります。
そこで、簡単なルールを守りながら、さらに『バランス感覚』や『多様な動き』を鍛えていきましょう。例えば、「氷鬼ごっこ」です。最初は鬼を決めます。鬼に捕まった子は氷になり、両足を大きく広げて止まり、仲間がその股をくぐったら復活します。
発展として、全員が片足ケンケンの状態で行うこともオススメです。時間は1分程度で、右足だけを行なったら、左足だけも行い、左右差のないよう遊びながら鍛えていきましょう。
U-12専属プロフィジカルコーチ
鎌田豊
【所属】
○鎌田豊公式オフィシャルサイト
http://kamatayutaka.fem.jp
○ワセダJFC代表兼監督『小学生サッカーチーム』
http://waseda-jfc.jp/
○国分寺キッズアカデミー『かけっこ&サッカークラス』
http://kokubunji-kidsacademy.com/
【資格】
アジアサッカー連盟公認フィットネスライセンス レベル1(アジアで初となるサッカーに特化したフィジカルコーチライセンス)
日本サッカー協会公認A級U-12コーチライセンス
日本サッカー協会公認Gk-LEVEL1コーチライセンス
中学高等学校保健体育第一種免許
スプリントコーチ
バルシューレ指導者C級