【第12回】キッズ年代に必要な人や物を操作する１８つの動作とは？（前編）
【キッズ年代に必要な人や物を操作する１８つの動作とは？（前編）】
U-12専属プロフィジカルコーチ鎌田氏が、前回は【キッズ年代に必要な重心の移動を伴う９つの動作とは？】について、コラムを掲載しました。今回は【キッズ年代に必要な人や物を操作する１８つの動作とは？（前編）】についてお伝えしていきます。
幼児期に身につけておきたい人や物を操作する動作は１８つあります。そこで、今回は前編として１８つの動作のうち９つの動作（操作系）に特化して、具体的な動作とトレーニング内容について、お伝えしていきます。
【キッズ年代に必要な人や物を操作する１８つの動作とは？（前編）】
１． 持つ
２． 支える
３． 運ぶ
４． 押す
５． 押さえる
６． 当てる
７． 掘る
８． 捕る
９． 蹴る
【具体的な動作とトレーニング内容について】
１．持つ
『持つ』とは、手に取る、手の中ににぎる動作です。『持つ』力を高めるためには、両手を器用に扱えることが大切です。例えば、日常生活で両手の左右差をなくすトレーニングをしてみましょう。右利きの子は左手で箸を使って食べたり、いつも使わない方の手を使用したりして動作を獲得させるのが効果的です。
２．支える
『支える』とは、倒れたり落ちたりしないように、何かをあてがっておさえる。ある状態が崩れないように持ちこたえるという動作です。『支える』力を高めるために効果的なトレーニングは、『人間ゆりかごトレーニング』です。ペアになり、一人が１本の棒になります。その棒役がゆっくり倒れ、もう一人が倒れてくる棒を支えてあげます。これは、仲間との信頼関係を築くトレーニングとしても効果的です。
３．運ぶ
『運ぶ』とは、ものや人をある場所から他の場所へ移す、移動させるという動作です。『運ぶ』力を伸ばすためには、『おんぶダッシュトレーニング』です。ペアになり、同じ体重くらいの子をおんぶします。ある一定の場所まで行ったら、交代して同じように行います。これは競争形式で行うと、子供達もとても楽しみながらできます。ただ自体重を支えるのも大変なキッズには、何度も繰り返し行うとケガにつながりますので、回数は１～２回程度で大丈夫です。
４．５．『押す』と『押さえる』
『押す』とは、動かそうとして上や横から力を加える。圧力を加える。『押さえる』とは、ものが動かないように、押しつけて加える。動いたり逃げたりしないように、しっかり捕まえるといった対象の動きを封じる動作を言います。『押す』と『押さえる』動作を身につけさせる上で良いトレーニングは、『手押し車トレーニング』です。ペアで行いながら、相手の力をうまく利用し、移動させることで持っている側も移動する側も能力が高まっていきます。
６．当てる
『当てる』とは、あるものを他のものに触れるようにする。あるものにぶつける動作をいいます。『当てる』力を高めるためには、『的あてトレーニング』です。サッカーですと、『キックターゲット』が効果的です。子供達もとても楽しみながら取り組みますし、あきずに長くトレーニングできます。的を小さくしたり、形を変えたり、工夫をしてさらに『当てる』力を高めていきましょう。
７．掘る
『掘る』とは、地面に穴をあける、地面に埋まっているものを取り出す動作です。『掘る』動作を高めるためには、『砂場トレーニング』です。子供たちは砂場がとても好きなので、山を作るために足や手、シャベルなど色んな掘り方で完成させるとよいでしょう。砂場はとても不安定な場所なので、バランストレーニングとしても効果的な環境です。
８．捕る
『捕る』とは、手の中におさめる、手に持つ。手でつかむ、手にもって動かす。『捕る』動作を高めるためには、『キャッチボールトレーニング』です。まずは簡単な『バルーンボール』を使ってキャッチボールを楽しみましょう。それが簡単にできるようになったら、ボールの重さやサイズを工夫してトレーニングのレベルを上げていきましょう
９．蹴る
『蹴る』とは、足で勢いよく突く、また足にはずみをつけるようにして突いて飛ばす。『蹴る』力を鍛えるには、『テコンドー』です。ブラヒモビッチ選手は幼少時代テコンドーを習っていました。格闘技は技術面だけでなく、精神面も強くなります。色んな運動をさせる中で、サッカーの技術を高めていきましょう。
以上が、【キッズ年代に必要な人や物を操作する１８つの動作（前編）】になります。次回は、【キッズ年代に必要な人や物を操作する１８つの動作（後編）】になります。
U-12専属プロフィジカルコーチ
鎌田豊
【所属】
○鎌田豊公式オフィシャルサイト
○ワセダＪＦＣ代表兼監督『小学生サッカーチーム』
○国分寺キッズアカデミー『かけっこ&サッカークラス』
http://kokubunji-kidsacademy.com/
【資格】
アジアサッカー連盟公認フィットネスライセンス レベル１(アジアで初となるサッカーに特化したフィジカルコーチライセンス)
日本サッカー協会公認A級U-12コーチライセンス
日本サッカー協会公認Gk-LEVEL1コーチライセンス
中学高等学校保健体育第一種免許
スプリントコーチ