奥多摩の景色008
奥多摩の畑は猿とのタイミング合戦だ。
ジャガイモにしろニンジンにしろ
明日辺りに収穫しよう、なんの料理を作ろうか?などと話していると、まるで近くで聞いていたかのようにその日の夜に食い荒らすのだ。
親はそれを見て猿の為に育てているようなもんだ、と嘆く。
猿との思い出は沢山あるのだが、一番はなんといっても小学生の頃に青梅から引っ越した初日の学校帰りだ。
狭い道を1人で歩いていると猿がどんどん集まってくる。
そして、あっという間に6匹ほどの猿に取り囲まれてしまった。
食べ物があるわけではなかったのに今考えても不思議なのだが。
それは奥多摩の洗礼ともいえた。
怖くて身動きが取れないでいたのだが、なんと同級生の女の子が後からやってきて猿を追っ払ってくれたのだ。
もう驚き以外の何物でもなかった。
奥多摩の人は逞しい。
初日から心に刻まれた出来事。