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フォトグラファーとして再び高校野球の舞台へ!元野球部マネージャーの想い|フォトクリエイト「教えて!フォトクリエイトの撮影」

高校卒業後、フリーランスのフォトグラファーとして活動をはじめ、フォトクリエイトでは、スポーツ撮影やスクール撮影で活躍中の中村優希さん

同じフォトグラファーであるお父さまの教えを乞(こ)いながら、被写体の輝く瞬間を撮るために苦悩しながらもシャッターを切り続ける中村さんに、その原動力をお聞きしました。

【中村優希(なかむら・ゆうき)】静岡県出身。幼少期にフォトグラファーである父の姿に憧れ、さまざまな撮影現場へ。高校からは野球部のマネージャーとして選手のサポートをする傍ら、彼らの輝く瞬間を撮りたいという想いをカタチにするため、撮影を開始する。現在は、スポーツ・スクールの撮影に日々邁進している。

──
まずは、中村さんがフォトグラファーを目指した「きっかけ」を教えていただけますか?

中村さん
父がフォトグラファー
で、幼い頃に父が撮影している姿を見て憧れたのがきっかけです。

今でも覚えているのは、小学校低学年の時に連れていってもらった富士スピードウェイ鈴鹿サーキット

そこには普段とはちがう父の姿があったんです!

モータースポーツの現場で撮影する姿が、何というか、仕事人というか、これぞプロフェッショナルというか……。

とにかくかっこよかったんです……。

父の撮影した写真を見て、自分は幼かったのに、「こんな写真が撮れるんだ!」とすごく感動した記憶があります。

──
小さい頃でも感動する写真ってすごいですね!お父さまの撮影を近くで見ることは多かったのでしょうか?

中村さん
いろんな撮影現場に連れていってもらいました。

もちろん中まで入ってもいい撮影現場もあれば、入っちゃダメな撮影現場もあるのですが、撮影現場に行けない時も父が家に帰ってきてからその撮影の写真を見せてくれて……。

当時はそれが楽しみでした。

いつも父のことをすごいなって想いながら、写真を見ていましたね。

言葉で語るのはむずかしいと言う中村さん
でもその想いは伝わります

──
素敵な時間ですね!お父さまと同じお仕事をするようになった今だからこそ感じる、フォトグラファーとしてお父さまを見習いたいところは何ですか?

中村さん
うーん……。

言葉で伝えるのはむずかしいな…….。

むずかしいですね……(笑)。

(しばらく考え込んで)
全てにおいて徹底しているところですね。

黙々と、いい写真を撮るために撮影環境を整えた上で、来るべき時をじっと待つ。

そして、その来るべき時に逃さずシャッターを切る。

今だからわかるのですが、ただ撮影するだけでは父のようにはならないんですよね。だから撮影に関わること全てを徹底するという感じ。

撮った写真を見てもわかるんですけど、写真にここまでの人生懸けてきたんだなっていうのが本当に伝わってくるんですよね。

──
なるほど。一番身近にいる人だからこそ!といった重みを感じました。中村さんご自身は、いつから写真を撮りはじめたのですか?

中村さん
技術としてはまだまだでしたが、たくさん写真を撮るようになったのは高校生からです。

というのも、部活動で野球部のマネージャーになったのがきっかけですね。

マネージャーって、みなさんが思うより大変なんですよ。

選手のドリンクをつくったり、バットやボールなどの道具を準備したり。

そんな中でも手が空いている時は部活動の様子を撮影していました。

撮影している時は本当に楽しかったですね。

──
マネージャーだからこそ撮れる瞬間がありそうですね!今、当時の写真を見返すとどう感じますか?

中村さん
あぁ、あの時は、まあ……。撮影をはじめたばかりでしたし……。

なんというか……。

今見返すとすごくもどかしくて(笑)。

まぁ、まだまだ技術的には趣味のようなものですよね(笑)。

あっ!でも、技術的にはまだまだ未熟なんですけど、想い出という視点で考えると、本当に撮ってよかったなって思える写真たちです。

──
そうですよね。今となっては戻らないあの日々が、みなさんの想い出として写真というカタチで残っているのはうれしいですよね。フォトグラファーをお仕事にしようと考えたのは高校生の頃ですか?

中村さん
高校3年の夏が終わって進路を真剣に考えるようになりました。ちょっと遅いですよね(笑)。

当時は進学もあまりなぁと……。

会社員もなぁ、向いていなさそうだなぁ……。

でも、自分が好きなことを仕事にしたいという想いはあり。

その時に真っ先に頭に浮かんだのが写真で、そこから本気で取り組もうと決め、父の指導を受けるようになりました。

──
思いきった決断のように感じるのですが、はじめにお父さまに相談した時はどのような反応だったのですか?

中村さん
父は、「自分が決めたなら頑張れ!」と、
止めることもなく、はじめから受け入れてくれましたね。

実は自分の記憶にはないのですが、幼い頃は父に「フォトグラファーになりたい」と言っていたようで……。

まぁ、小学生の時に「将来の夢」というテーマで「夢はフォトグラファー」って作文を書いていましたけどね。

──
小学生の時の夢ってみんな実現していない人が多いので、憧れますよ!今、お仕事はどんな感じですか?

中村さん
高校を卒業してから、父に師事しながらフリーランスとして活動しています。

主にサッカーやバレーなどのスポーツ写真をメインに撮影しつつ、スクールフォトの撮影もしています。

──
高校卒業後、同世代とはちがう道を進むことを決めたと思うのですが、撮影の道でよかったなと思える瞬間はどんな時ですか?

中村さん
フォトグラファーじゃなきゃ出会えない瞬間や表情
があるんです。

部活に懸ける中高生が、仲間と感情を分かち合う瞬間の表情を間近で見ることなんて、撮影許可をいただいて近くで撮影させていただかないとできないんです。

だからこそ、その瞬間や表情を写真というカタチにして届けたい。それが何よりやりがいですし、これからもそんなかけがえのない瞬間や表情を撮り続けたいと思います。

──
どんどんスキルアップしているところだと思いますが、撮影を続けていて手応えを感じることはありますか?

中村さん
そうですね。やはり自分の中で「撮りたいイメージ」っていうのはずっとあって……。

でも、そのイメージ通りにはなかなか撮れず、勉強して、研究して、試行錯誤してをずっと繰り返しています。

最近はイメージに近い写真も撮れるようになってきたので、その精度をもっともっと上げていきたいと考えています。

──
中村さんの飽くなき向上心を感じます。仕事でうれしかったエピソードも教えてください。

中村さん
先ほどの話がまさにそうで、イメージしていたように撮れて自分でもいいなって思える写真をお客さまに購入してもらえるのは、やっぱりうれしいです。

なんかお客さまと共感できたような気持ちがして……。

購入してもらえるだけでありがたいのですが、「もっとうまく撮れたんじゃないかな」と思う写真を購入していただくこともあります。

だからこそ、技術をもっと磨いて「自分でもいいな」って思える写真を撮る精度を上げ、お客さまに満足してもらえる写真を今以上に届けなきゃって思います。

──
中村さんもお父さまのように仕事人、職人ですね!これからどんなフォトグラファーを目指していきたいですか?

中村さん
スポーツでは、醍醐味であり自分がスポーツを見る価値だと思う一瞬の喜びや悲しみ、悔しさなどの感情を写真というカタチで表現できるようになりたいと考えています。

その先に、自分にしか撮れないと思ってもらえるような写真を撮れるフォトグラファーがあると思っていて、そこを目指していきたいです。

とはいっても、まだまだ研究中で試行錯誤をしているので、毎回考えて撮り続けて、一歩一歩近づいていくしかないですね。

──
ちなみに、撮影してみたい撮影現場はありますか?

中村さん
野球部のマネージャーだったのですが、実はあまり高校野球の公式戦はあまり撮影できていないんです。

今任せていただいている撮影はやりがいや魅力がとてもあります。

一方で、自分にとって、高校時代の部活動はすごく想い出も想い入れもあるので、高校生のスポーツ、特に野球はこれからたくさん撮っていきたいですね。

高校生の夏の大会は、多くの3年生にとっては最後の大会で、すべてを懸けている高校生が集まるので、引退後や卒業後に1番の想い出になる方も多いはずです。

だからこそ、懸命に頑張る姿仲間といろんな感情を分かち合う表情を撮りたいです。

後から見返して、その写真からたくさんの想い出がよみがえるような写真をカタチにしてあげたいなと……。

──
中村さん、とても熱いですね……。とても想いが伝わりますよ。最後に、中村さんにとってスポーツ撮影を一言で言うとどういうものになりますか?

中村さん
自分の考えるスポーツ撮影、特に学生のスポーツはノスタルジーがあると思っています。

ノスタルジーっていろんな意味があるのですが、自分は
「過ぎ去ってしまい、戻ることのできない時代や時間を懐かしむ感情」
という意味で使っています。

自分の原点である高校時代に撮った写真を見返すと、当時をなつかしく、尊く思ったり1枚の写真からさまざまな想い出があふれてきます。

そういった感情を写真を通して多くの人に感じてほしい。

これが今、自分がこのお仕事をしている理由の1つだと思いますし、スポーツにおけるその一瞬を写真に残し続けていきたいなと考えています。


中村さんは、高校卒業後すぐにフリーランスのフォトグラファーとして活動をはじめ、当たり前のように撮影現場に行き、撮影を立派に務める女性フォトグラファーです。
 
比べるのもおこがましいですが、アルバイトすらままならなかった高校卒業後すぐの自分とは全然ちがうなと思ってしまいました。
 
お父さまの姿を見て抱いた夢を自らの意志で実現し、今も日々ひたむきに邁進(まいしん)する中村さんはとてもまぶしかった。

だからこそ心から応援したい。
 
中村さん、貴重なお話をありがとうございました!

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