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届けたいのは、一人ひとりが主人公という証|フォトクリエイト「教えて!フォトクリエイトの撮影」

さまざまなジャンルのイベントをプロのフォトグラファーが撮影し、写真を閲覧・購入できるサービスとして成長している「フォトチョイス」。
 
ジャンルは、吹奏楽・マーチング・バトントワーリング・ダンス・バレエ・お祭りなど多岐にわたります。
 
フォトチョイスを展開する事業のマネージャーを務める沼澤佳奈さんに、今回は吹奏楽とマーチングにフォーカスしてサービスへの熱い想いを語っていただきました。

【沼澤佳奈(ぬまざわ・かな)】神奈川県出身。2015年フォトクリエイトに入社。吹奏楽・マーチングをメインに文化領域の営業を担当。2018年よりマネージャーとなり、個人表彰受賞のみならず、新人賞受賞者を輩出するなどプレイヤーとしてもマネージャーとしても活躍。学生時代は吹奏楽部に所属し、現在も音楽を奏でる演奏者。全国の文化領域の演者たちに心響く写真を届けるべく日々奔走中。


──
早速ですが、フォトチョイスはどのようなサービスですか?

沼澤さん
まずお伝えしたいのは、フォトクリエイトの中でフォトチョイスは「文化領域」のサービスであるということです。
 
この「文化領域」、社内での線引きになってしまうのですが、吹奏楽マーチング合唱太鼓などの音楽にまつわるカテゴリから、ダンスバトントワーリングなどの表現スポーツ、バレエなどの芸術分野まで幅広いのです。
 
その他にも、各地の祭りや全国高等学校総合文化祭なども撮影していて、本当にさまざまなジャンルで写真をお届けしているのが特長です。

──
本当に幅広いですね。そんな幅広いジャンルの中で沼澤さんのこれまでと現在のお仕事をお話いただけますか?

沼澤さん
私自身、学生時代に吹奏楽部に所属していたこともあり、入社当初から現在もフォトチョイスに関わる部署に所属しています。
 
もっと具体的に言うと、営業として全国を回ってイベントの撮影を獲得し、その撮影をフォトグラファーに対してディレクション*する仕事、さらにマネージャーとしてメンバーのマネジメントもしています。
 
言葉で"全国を回って撮影を獲得"と言うと順風満帆に来ているみたいですが、実際には、かつて写真がネットで公開されることに不安視されがちな時代であったことや既存の関係性を切り替えにくいことなど、新たな撮影を全国で獲得していくのはなかなか大変でした……。

*ディレクション:撮影ポジションや必要撮影カットなどの指示


──
大変な時期はどうやって乗り越えたのですか?

沼澤さん
うまくいかず状況が変わらない時でも、お取引先に提案をすることは絶対やめないと教わりました。

先輩方が築いてきたバトンをわたしがしっかり受け取り、もしわたしの提案が受け入れられなくても次の代に渡さなきゃいけない。

そうすれば次の代で提案を受け入れてもらえるかもしれない。

先輩方もそうしてきましたからね。

その想いを胸に、折れない心を持って行動し続けたという感じですね。

先代から次の代へ。
みんなでバトンを繋ぐことで各地で撮影できるように。

──
沼澤さんの強い想い、響きました。そうやってビジネスを成長させてきたんですね。入社時から担当してきた「文化領域」の仕事のおもしろさはどこにありますか?

沼澤さん 
本当は文化領域の全てのジャンルの魅力についてお話したいのですが、想いがあふれて終わらなくなってしまいそうなので……(笑)。

今回は吹奏楽やマーチングを中心にお伝えできればと思います。
 
撮影するのは学生のケースが多く、特に中高生の部活がメインになります。
 
一生懸命に取り組んだ練習の成果を大会や発表会で発揮する姿を写真に残す。

そんな姿が輝く瞬間に立ち会えること自体が幸せだと感じています。
 
ただ、10代の多感な時期ということもあり、家族がカメラを向けても積極的にポーズをとってくれるかっていうと、まぁなかなか難しいんですよね。
 
やっぱりどうしても気恥ずかしさが勝ってしまって、”会場自体に来ないでよ、ましてみんなの前で写真なんか撮らないでよ。”っていうことも少なくないんです。

──
その気持ちはよくわかる気がします。わたしも中高生の時はそうでした。

沼澤さん
そうなんですよ。だからこそ、わたしたちが撮影する写真って保護者のために届ける側面もあるんです。
 
購入していただいた方から毎年たくさんのメッセージをいただくのですが、

「我が子のこんな一生懸命な表情は今まで見たことがありませんでした」

「会場で見ていたのですが、肉眼では決してわからないような表情を写真に残してくれてありがとうございます」

「スマホや持参のカメラでも写真は撮ったのですが、フォトチョイスのサイトにアップされている写真を見て2度感動しています」

といったメッセージがあったりして、本当に嬉しいですね。

──
保護者にとって大切な写真になりますね。

沼澤さん
はい。そうあってほしいです。

ただ、撮影時点では保護者に一番喜ばれるものかもしれないのですが、当事者である彼ら彼女らにとっては、5年後10年後にこそ、より大切なものになると考えています!

大学生、社会人となり、結婚し、子どもが生まれる。ライフステージが変わっていくにつれ、10代の頃の写真って育っていくものだと思っていまして。

10代の感性で写真を見るのと、5年後、10年後の感性で見るのとでは、同じ写真でも全然ちがって見えるはず。

だからこそ、学生生活の大半を捧げた部活の写真は価値のある青春の証なんですよね。

大人になってふと見返した瞬間に、力を与えてくれると思いますし、そういった商品に関われているのは、仕事をしていて本当にやりがいを感じます。

今の姿、かつての姿。時を経て写真は育っていく

──
写真は育つ。たくさん写真を見てきた沼澤さんならではの表現ですね。仕事をしてきた中で、特に嬉しかったエピソードを教えてください。

沼澤さん
うーん……。いろいろあるので、エピソードを選ぶのは難しいですね。

──
みなさんそう言われます(笑)。

沼澤さん
そうですね……、ではコロナ禍に携わったある高校の吹奏楽部のお話を。

コロナ禍では、3年生にとっての大会やコンクールなどすべてのイベントがなくなってしまいました。

その高校では、卒業を記念した演奏会と卒部式のお別れセレモニーをすることになり、その際に保護者の方から3年生に1冊のブックをサプライズでプレゼントしたいとお声がけいただきました。
 
今だから話せますが、実は当初、ちょっと迷った部分もあったんです。
 
というのも、今までコンクールや定期演奏会などフォトクリエイトが継続して撮り続けてきた何万枚にも及ぶ写真の中から、3年生一人ひとりが主人公になるシーンの1枚を選ぶとともに、部員としての3年間の軌跡が伝わるようにレイアウトにもこだわって1冊のカタチにしていく。

 このオーダーを限られた時間の中で満足してもらえる商品をお渡しできるのだろうかと……。
 
最終的には、何とかお客さまの強い想いに応えたいと覚悟を決めました。

わたしからも、「最後のコンクールには出られなかったけれど、今日この日まで部活を続けてよかったなって思ってもらえる1冊を妥協せずにつくりましょう」と約束させていただきました。

保護者代表の方と幾度となくやりとりを交わし、長い製作期間を経て完成に至りました。
 
後日その方からご連絡があり、

 「事前に完成品は手元に届いていたのですが、当日開封する時にみんなと一緒に見ると決めていたので、その瞬間まで見ないことにしました。

当日を迎え、3年生へプレゼントとして手元に渡り、みんなと一緒に完成したブックを開いた時は、1ページ目から涙が止まりませんでした。

何度も何度もデータではチェックするために見ていたはずなのに、1冊のブックとなったものは3年生の軌跡がストーリーとして甦り、本当に感動しました。

沼澤さんがわたしたち以上に細部までこだわり、妥協せずに完成させるという想いを最後まで持ってつくり上げてくれたことに感謝しています」

とメッセージをいただきました。改めて写真の力ってすごいなって思いましたし、ずっと忘れられないお仕事です。

──
沼澤さんはもちろん、保護者の方もホントに熱い方ですね。その中で「写真の力」という言葉がありましたが、文化領域の撮影でフォトグラファーの「写真の力」を感じる場面はありますか?

沼澤さん
もちろんたくさんありますが、吹奏楽を例に挙げれば、演者であれば、一番の盛り上がりや自分の楽器のパートの見せどころ、ソロの場面など、どの瞬間が撮影されたのかは写真を見ればわかります。
 
演奏している人だからこそ響く「ここだ!」という瞬間をとらえるのが大事なんです。
 
その点は、経験豊富なフォトグラファーが多いので、ポイントをおさえて撮影していただけています。

課題曲を事前に予習するフォトグラファーもいるので、本当に頭が下がりますね。

──
最後に、これから「文化領域」をどうしていきたいかを教えてください。

沼澤さん
フォトクリエイトには「感動をカタチにしてすべての人へ」という理念があるのですが、その名の通り、今よりもさらに多くの方々に写真を届けていきたいと考えています。

日々、営業として事業拡大を進めていますが、全国にはまだまだ、わたしたちの写真を届けられていない種目やイベントがあります。

わたし自身、フォトクリエイトのサービスが好きですし、一番いい写真をお客さまに提供できると思って仕事をしています。

まだまだお届けできていない種目やイベントをわたしたちが先頭に立って撮影できるようにする。その結果、全国のフォトグラファーに撮影していただき、彼ら彼女らの青春の写真を届ける、そして永遠に残す。

今までもやってきたことですが、これからも継続的に、今まで以上に熱くがんばっていきたいと思います。


インタビューを終えて、いや、はじまって5分後くらいから感じていたのですが、沼澤さんは本当に「熱い人」でした。
 
自分たちの商品を愛し、一緒に仕事をする人たちをリスペクトし、何よりも自らの仕事にプライドを持って取り組んでいるというのが言葉の端々から伝わってきました。
 
沼澤さんとお客さまとのエピソードにもありましたが、最終的に人の心を動かすのは、働きかける側の「熱量」なんだなぁと改めて教えてもらえたような気がします。
 
沼澤佳奈さん、貴重なお話をありがとうございました!


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