フリーズドライのなすの味噌汁
こんばんは
久しぶりに祖父母の家へ行きました。
祖母には「浴衣を着るためのひもやらなんやらを取りに行く」と伝えていたのですが、私の本当の目的は別です。浴衣だけでなく着物の着付け道具がないか、あわよくば着物や帯がないか物色しに…。
着物を買ったことを祖母に言わないのは、心配されるのが嫌だから。会いに行くたび、お小遣いやご飯、一人暮らしの方が被害にあった事件の新聞の切り抜き、洋服、布団etc.いつもたくさん持たせてくれます。
祖父母に会うと絶対にきかれるのが、
「ごはん食べとるか?」
「なんか食べたいものはあるか?」
「お金あるか?」
「欲しいもんはないか?」
もし私に何かあったら、多分なんでもして助けようとしてくれる。だからこそ余分な心配はかけたくない。
私の一人暮らしの大きな支えであり、私の生活を一番知られたくない相手(とくに家事については!)。
私は祖母が着物を着ている姿を見たことがありません。でも、私の浴衣の管理やお祭りの巫女舞の衣装の着付けは祖母がしてくれていたので、着ていたことはあるんだろうなと思っていました。
今は着ないということは、祖母はあまり着物を好んでいないのではないか。着付けを習うことを私に薦めないんじゃないか、習うことを止められるのではないかと考ると、なんだか祖母には言いづらい。
浴衣を着ると言いつつ着物も見せてもらい、なんか気に入ったから持って帰るね〜 という流れを目指したのですが… 私にそんな演技はできず。結局正直に「着付けを習おうと思ってる」と伝えました。するとあっさり、
「いいじゃん」。
え、いいの?
祖母が出してくれた着物は、もう長い間広げられていないとわかるような状態でした。シミがあったりカビてしまっていたりするものも。それでも、なんの柄か・どんな時に着て行ったか思い出を聞きながら、選り分けるのは楽しかったです。比較的状態が良いものを探し、2着持たせてくれました。
驚いたのが、祖母の振袖が出てきたこと。袖を切って訪問着に仕立て直してありました。振袖を結婚したら留袖に仕立て直すという話は、聞いたことはありましたが実際に見たのは初めてです。なんだか古の儀式を見たような気分!
私は最初成人式自体出るつもりはなかったので、振袖はあまりこだわりなくレンタルしたのですが、私の母は祖母と同じように振袖を仕立てたそうです。「仕立てたけれど、「もったいない」と言ってあまり喜んでくれなかった」と祖母が話してくれました。母の振袖は、留袖にはしていないし 私には色合いがに合わなくて着なかったので、確かに少しもったいないかも。
祖母が着なくなっても手元に残してあった着物達。今回は着物と一緒に、私の好きなナスのフリーズドライの味噌汁を持たせてくれました。