Lesson
書いていませんでしたが
この話の冒頭のカメラマンの教えてくれたカメラは
ドイツはツァイスイコン社の
スーパーイコンタシックスというカメラです。
Ⅲ型かⅣ型、蛇腹カメラとしては最終完成形です。
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ウェルツルが壊れてしまって
いくつか蛇腹のカメラを使いました。
どうしても自分の写真を撮るペース、使い方では蛇腹がもたない。
同じ6x6でも二眼レフなら蛇腹の心配は無いのでは無いか。
それでテッサー付きは無いのか?
と、またまた中古カメラ屋で探したら、へえ
かのローライフレックスにはテッサーが付いている。
ならばそれ、と買って子供の周りを撮り始めました。
蛇腹カメラのテッサーとは少し違ったけれど
もう少ししっかり撮れて、写りが素朴なのもさらに自分の好みでした。
四角い画面にまろやかな描写。
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成長してゆく子供達とそれに従って溜まってゆくプリント。
自身の写真の練習という意味と
子供たちがいろいろ経験していく記録という意味で
溜めていく印画紙の空き箱に
『Lesson』とマジックで書いて置きました。
数年後、空き箱は3箱になって
その中から2タイトルの写真展をするに至りました。
その写真展の後、撮る写真もカメラも変わり
ローライフレックスが一度手元に無くなった事もありますが、
一昨年、小さな写真の展示をする事になり
『Lesson』シリーズに少し写真を足したくなって
再びテッサー付きのローライフレックスを購入しました。
コロナ禍にあって仕事量的にも精神的にも厳しい時期でした。
気分転換になるような、心地よい写真がまた出来るといいな。
手頃なのがあれば、と思ってカメラ屋に入ったら
テッサー付きが居てくれたのです。
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ここまで来て、カメラとの出会いやら自慢話やらを
書く筈では無かったぞってことを思い出したんですが
でも、写真は
道具と共に何かを生み出していく創造作業ですから
道具が自分にとって良い相棒で使い心地のいいやつであれば
なお、それは楽しくなる筈なのです。
それを書きたかったのです。