[プロンプト配布] 生成AIでビジネスDX事例を調査|DX風林火山【火の術】壱の巻②
はじめに
皆様、こんにちは!
株式会社フォネット 教育事業部 ICT/DX推進課の長田(おさだ)です。
このDX風林火山シリーズでは、フォネットが社内DXで実行したノウハウを手順書としてまとめて公開しております!
ご利用にあたって
▼前回
【火の術】壱の巻:実践!生成AI×ビジネスDX
ワークショップの全体像
このワークショップの目的
実践的なワークを通して生成AIの活用スキルを身に着ける
ビジネスモデルのDXに必要なマーケティングアプローチを実践から学ぶ
(座学より手を動かすことを重視)
ワークショップの流れ
テーマと目標の発表
テーマに関する簡単な解説
1回3つのToDoとそれに基づくプロンプトを配布
配付されたプロンプトを使い、個人で実践
プロンプトと生成内容をドキュメントに転記・保管
習うより慣れよ…ということで、早速やってみましょう!
テーマ:アイデア創出と検証
目標
ToDo(内容)
ビジネスDX事例調査:生成AIで探る、新規ビジネス創出のヒント
ターゲット市場における好事例 or 国内外スタートアップ事例ターゲット市場のPEST分析:生成AIで市場環境を徹底分析する
ビジネスの実現可能性をチェック新規ビジネスのアイデア出し:生成AIを使ったアイデア創出の新しいアプローチ
既存ビジネスの変革 or 新たなビジネスアイデア
今回は、
1. ビジネスDX事例調査:生成AIで探る、新規ビジネス創出のヒント
を実践します!
1. 生成AIで探る、新規ビジネス創出のヒント
なぜ過去の事例を調べることが重要なのか
実は、多くの革新的なビジネスモデルは、完全な「無」から生まれたわけではありません。
Uber:タクシーという既存サービス×スマートフォンの位置情報技術
Airbnb:従来の民宿やホームステイの概念×プラットフォームビジネス
メルカリ:古くからあるフリーマーケット×デジタル化
つまり、イノベーションの多くは…
既存のビジネスモデルの組み合わせ
異なる業界での成功事例の応用
価格破壊による市場の再定義
といった「知の組み換え」から生まれているといえます。
生成AIが変える事例研究の可能性
従来、こうした事例研究には膨大な時間と労力が必要でした。
しかし、生成AIを活用することで、
より多くの事例を短時間で探索できる
異なる業界間の意外な類似点を発見できる
成功パターンを体系的に分析できる
アイアの組み合わせを効率的に試行できる
…ようになりました(!)
プロンプトはこちら
いずれも、[業界名]の部分に、ご自身が調査したい業界やジャンルを入力してから生成AIに命令してください。
例:旅行業界(広範囲)、訪日観光客向けWEBサービス(フォーカス)
▼簡易版
# DX事例を調べるプロンプト
## 1. 命令
[業界名]の最新DX成功事例を5つ教えてください。
各事例は200字程度で、具体的な数字も含めて説明してください。
## 2. 役割
あなたは、DXコンサルタントとして、顧客の課題解決と事業成長を支援してきた専門家です。
## 3. 背景
新しいビジネスのヒントを得るため、成功事例から以下を学びたいと考えています:
- お客様が抱える課題
- 解決方法の工夫
- 具体的な成果
## 4. 出力形式
各事例について:
### [サービス名]:[一行説明]
A) 市場の課題
- 従来の問題点
B) お客様の悩み
- 具体的な不満や困りごと
C) 解決方法
- どう解決したか
- 工夫したポイント
D) 成果
- 数字で見る効果
- お客様の評価
E) 学び
- 成功のポイント
- 応用できること
▼出力結果(Copilot使用)
いかがでしょうか?
これだけでもちょっとしたレポートになりますし、ガッツリ出力したい方は下記のプロンプトをご利用ください!
▼通常版
# 1. 命令(Instruction)
[業界名]における2023年以降のDX成功事例について、顧客視点での価値創造に焦点を当てた分析を行い、
以下の「出力形式」に従って5件以上の事例をレポートしてください。
各事例の文字数は300-400字を目安とし、可能な限り具体的な数値やデータを含めてください。
# 2. 役割(Role)
あなたは、以下の専門性を持つビジネスストラテジストです:
- グローバルなDX動向に精通
- 顧客体験(CX)分析の専門家
- ビジネスモデルイノベーションの研究者
- 複数業界での実践経験を持つコンサルタント
# 3. 背景(Context)
- 分析の目的:既存事例から実践的な示唆を得て、新規ビジネス創出に活用すること
- 重視する観点:
1. 顧客の本質的な課題や潜在ニーズの発見方法
2. 課題解決アプローチの革新性
3. テクノロジーの効果的な活用方法
4. ビジネスモデルの収益化メカニズム
5. スケーリングの成功要因
- 分析対象:上場企業の開示情報や信頼できるメディアの報道に基づく事例
# 4. 出力形式(Format)
各事例について、以下の構造で分析を行ってください:
## [企業・サービス名]:[一行での説明]
### A) 市場環境とチャレンジ
- 既存市場の課題と非効率性
- 競合サービスの限界点
- 市場機会の特定方法
### B) 顧客インサイト
- 具体的なペインポイント
- 潜在的なニーズ
- 行動変容の障壁
- 発見方法や検証プロセス
### C) ソリューション
- 問題解決アプローチ
- 主要な差別化要因
- テクノロジーの活用方法
- 収益化の仕組み
### D) 具体的な成果
- 定量的な事業成果
- 顧客体験の改善度
- 社会的インパクト
- 持続可能性の評価
### E) 重要な示唆
- 成功要因の分析
- スケーリングのポイント
- 他業界への応用可能性
- 今後の展望
※筆者が調べたジャンルでは、簡易版プロンプトと通常版プロンプトは出力する事例そのものが全然違いました!
上記プロンプトの特徴
体系的な分析構造
市場・顧客・解決方法・成果の4軸で整理
各要素の関連性が把握しやすい
顧客視点の重視
表面的なニーズだけでなく潜在的課題も掘り下げる
行動変容の障壁まで分析
実践的な示唆の抽出
成功要因の具体化
スケーリングポイントの明確化
他業界への応用可能性を考慮
要するに、単なる事例収集のみならず、実践的なビジネス創出のための戦略的思考ツールとしてお使いいただけます!…ということです。
是非、試してみてくださいね!
(生成した内容は、是非ドキュメントアプリに保存しておいてください。
今後の戦略づくりの参考になるかと思います!)
おわりに
いかがでしょうか?
DX風林火山では、このnoteのようなノウハウ集の配布に加え、勉強会の実施・オンラインコミュニティでのサポートを実施します。
孤独になりがちなDX推進担当者を全面バックアップし、組織DXを成功に導くお手伝いをさせていただきます!
ただ今、モニター企業を募集中です。
興味がある方は、是非下記記事をチェックして、コンタクトください!
お待ちしております!!
(11月末で締め切り予定)
※漫画はすべてMicrosoft PowerPointで作成しております。
※画像は、イラストACの絵師様の素敵なイラストを使わせていただいております。