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MusicVket以来、音楽というものに興味が湧いていてもたってもいられなくなったので、自分でも音楽を作る側をやってみることにした話

人生、いつでも今が一番若いのだ。

だから、何かを始めるのに遅すぎることなんてない

やりたいことがあったら、
やらなかった後悔よりも、
やって失敗して学ぶ方を選ぶ

人生、やったことしか残らない。
やるかやらないか迷ったら、やっていきましょう。

という話をどこかで聞いたことがあるなぁ、と思ったら

自分のツイートだった。(しかも割と最近)
記憶喪失かな?w

親の呪いというのは恐ろしいもので

人はみんな誰しもが人生脚本というものを持っており、その筋書き通りに人生を演じている、というのが私の人生哲学である。

人生脚本には「私はこういう人間であるから、こういう人生を送る」というものがあらかた書かれており、無意識下で人は自分の人生脚本を逸脱する行為を躊躇ってしまう

ここでひとつ問題なのは、この人生脚本というものはほとんどの場合幼少期の自分と親との関わりの中で書かれ、大半はおとなになる前に書き終えてしまう。だから、一端の大人になってもなお、人生脚本に縛られて「本当はやりたいことをやれない」という人は数多い。

人生脚本には良い面も悪い面もある。

例えば、私の場合は「あなたは人を楽しませることが本当に好きなのね」という母親の言葉や、「お前は将来凄いクリエイターになるぞ」という父親の承認を経て、己のクリエイティブと生き方に絶対の自信を得た。父と母が全く持っていない技能を突然開花させた子供だったので、親としても嬉しかったのだろう。(親には理解できないことばかりにこだわるので宇宙人とも言われたが)

一方で、「部屋の隅っこでひとりで自分の世界に入って遊んでいる子なの」という評価「お前は人の気持ちがなかなか分からないからなぁ」といった呪いの言葉(それは本当は願いや愛ある指導であったのかもしれない)により、主に人間関係面において苦しめられもしてきた。

自分が親になってからなお痛感することだが、人間は完璧な生き物ではない。自分は完璧な父親ではないし、私の親もまた完璧な父母ではなかった。完璧でない人間に育てられた人間が完璧でない人生脚本を描いてしまうのもまたやむをえない

既に完成させてしまった人生脚本の良い面は活かし、悪い面をいかに逸脱しながら(幼少期、世界のことが何一つ分からなかった自分が描いた)人生脚本を「おとなになった自らの手で描き直しながら」生きていくことこそが、真に自由な、人間らしい生き方なのではないかと思う。

MusicVketは大成功だった

突然話は変わって。

今年の8月にMusicVketというものを主催してからというものの、音楽というものに興味が湧いて止まらない。

VR空間と音楽の相性が良いというのはおそらく言うまでもなく誰もがなんとなく気付いていることだと思う。その証拠に、パーティクルライブやパリピ砲といった文化はVRChat黎明期から存在するし、昨今は八月二雪が切り拓いた(と記憶している)「VRChatを中心に活動する音楽アーティスト」としてmemexやAMOKAなどを中心とした音楽グループが出現し、頻繁にライブを行っている。毎日のようにVRクラブがどこかで開かれているし、DJイベントが無い週はもはや無い。ダンスイベントやサイファー(ラップ集会)も毎週開かれている。

正直に言うと、私は音楽にさほど興味がなかった

MusicVketを開催するにあたっては「自分は音楽のことを何も知らない」前提で、「同人音楽の文化と文脈」に詳しいメンバーにチーム入りしてもらい、手取り足取り教えてもらいながらなんとか開催をしたような状況であった。

こんなことを言うと怒られが発生するかもしれないが、当初、どちらかというと私にとってのComicVketとMusicVketは「まだバーチャル空間を知らない人々に、バーチャル空間に興味を持ってもらう」為のイベントであるということが第一義で、「対象とする界隈の発展に寄与する」ことは第二義的なものだったのではないかと思う。
※なぜここで「だった」と表現しているかといえば、準備から開催に至る過程の中で「それは違う」と考えを改めたからである。対象とする界隈を育ててきた先人たちへの大きなリスペクトが無ければ、イベント開催は難しい。特に「業界の文脈を読む」という、外様のイベント屋にとっては果てしなく高い壁がある。ここをいかにして超えるかに成否がかかっていて、それには「対象とする界隈の発展に寄与する」マインドが必要不可欠と言える。

MusicVketは、大成功だったと言えると思う。

実際問題、「現実の即売会よりも売れた」などという声すら聞こえる位で、視聴体験としても、まだ見ぬクリエイターと出会う場としても、どうやらVR空間は思った以上に相性が良かったらしい。

「皆が元々ヘッドホンをかぶっているので、ヘッドホン待ちをする必要がない」という言葉を聞いた時は笑ってしまった。

ローカルで聞くこともできるから音が混ざらない。
皆で同時に同じ曲を聞くこともできるから、一体感もある。

MusicVketをきっかけにバーチャル空間に飛び込んだアーティストもそれなりに多く見かける。

そんなこんなで非常に好評だったMusicVket、2を開催することになった。

MusicVketを超える感動と体験、ユーザーとクリエイターとの出会いを届けるきっかけとなる最高のイベントを作りたいと思っています。

それはそれとして音楽やっぞ

MusicVket以来、これまで興味の無かった…
否、あえて避けてきた「音楽」というものに向き合ってみた。

Spotifyを契約し、一日中何かを聞き、
VRChatで音楽イベントがあると聞けば足を運び、
ラップバトル練習会を見学しに行き、
音楽に造詣の深いフレンドの話を聞き、
DJイベントが有ると聞けば潜り込み、
人を繋いでもらい、またそこから人伝てにアーティストと話し。
最終的には「フィオさんが最近音楽イベントに足繁く通っているらしい」みたいな噂が流れたりしていた。

いてもたってもいられなくなった。

音楽と遊ぶ彼ら彼女らは、めちゃくちゃ輝いていた。

私がこれまで「音楽」に興味のない振りをしてきたのには理由がある。

「音楽に関わらない人生脚本」を大事に抱えていたからだ。

幼い頃から、親に「音痴」だと言われ続けてきた。
きっかけは何だったかは未だに思い出せないが、何度も何度も「音痴」と言われ、音楽全般に自信を持てず、楽器やカラオケなんて心の底から嫌いだったし、音楽の成績は酷いものだった。

私の通っていた高校は、3学年通じた成績優秀者上位10名に報奨が授与されるシステムだったが、その条件として赤点が無いことを必須にされていたが為に、体育と音楽で2を取っていた私は総合成績で学年2位だった(他の科目は全部5だった)にも関わらず報奨を逃し、10名授与のはずが9名授与という、不名誉極まりない史上初を記録した位だった。

けれど、MusicVketを通じて音楽って面白いかもということに気づき、様々な音楽を楽しむ人々に触れる中で、「これって人生脚本の書き間違えじゃね?」と会得してから道が開けたような気がした

まずは形からでも良い。
やってみよう、音楽。


音楽の中でも、唯一自信があるのは、リズム感
リズムゲーはめちゃくちゃ得意だ。
ならば、ビートメイカーから入ってみようじゃないか。

というわけで、買ってみた。

リズムマシンという、ビートに合わせてドラムパーカッションを作る機械だ。もちろん、これだけで曲ができるわけでは無い。

しかし、これまで「音楽」を避けてきた自分にとって、これは「人生脚本を逸脱する為の大きな一歩」であり、もしもこれによって「音楽を作ることを楽しむ側」に行くことができれば、今よりももっともっと「音楽を楽しむことができる」ような気がする

届くのは10月25日。

その日から人生がまた変わる。

人生やったことしか残らん

亡くなった師が口酸っぱく言っていた。

人生はな、やったことしか残らんのや。
やって成功したら銭が儲かるやろ。
やって失敗したら経験が儲かるんや。
いずれにせよ儲かるんやったら、やるしかないやろ。
せやから、やりなはれ。
君ならできるで。

やりたいことがあるなら、今すぐやろう。

君にもできるよ。


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