KAITO×ニコニコ動画 17年分の歴史を振り返ったメモ書き
欠瀬津です。
ニコニコ動画の17周年キャンペーンで、毎日「2007年の動画を見る」と年代別のミッションがあったので、これは17年分のKAITOを振り返るチャンスでは!?と思い、毎日コツコツ振り返りながらKAITOタグの17年分の流れを見ていきました。
その時のメモ書きです。
何か全体の流れを押さえたり、この時こんな事あったなーと思い出したり、昔好きだった曲を久しぶりに聞いてみたり、自分がKAITOにハマる前の動画を体験してみたりなど、各々ご活用いただければと思います。
読む方に何かの気付きがあれば幸いです。
■2007年:文化の礎を築く
ニコニコ動画リリースが2006年12月の為、実質的なニコニコ動画初年がこの1年となります。また2007年8月に初音ミクが発売し、今日まで続くVOCALOID文化の幕開けとなります。
KAITOもまた発売が2006年であり、文化の幕開け黎明期という感じの作品が並びます。
2007年のKAITO作品で、もっとも目を引くのはやっぱりこれ……
大 き く 輝 く 卑 怯 の 二 文 字
Twitterでも言ったのですが、内容こそなかなかふざけているものの、今聞いても良い曲だなと感じるクオリティの高さも感じる所で、やはり話題になるべくしてなった作品なんだなと感じさせられます。
この年代は観測史上最古のKAITOオリジナル曲「wanderer」をはじめとして、オリジナル曲は存在しているもののまだ数としては少なく、カバー・替え歌はもちろん、MAD的な動画・描いてみた動画など、今ではあまり見られないタイプの動画がかなり多い時代感となります。
今でこそ定番になった「KAITOの持ち物がアイス」の発祥の動画もこの時期にそんざいしていました。
「文化の成立」的な意味だと、KAITO界隈の相互扶助的なコミュニティは既に築かれ始めていたようで、具体的にはKAITOに歌ってほしい曲がある人からKAITO歌唱用のデータが配布される、KAITO用課題曲がもう既に存在している。
この動画のせいでロストシープ聞いてると今でも気付けばふふふが広がるのはホントごめんって思ってる。
こういった自由で肩に囚われない作風がまさしく2007年という感じがします。文化の幕開け、偉大なる先人です。
■2008年:スーパー黄金期
2008年になると、千年の独奏歌・サンドリヨン・カンタレラ・番凩・erase or zeroといった、今なおKAITOの代表曲の1つに数えられる名曲が連なります。
黄金期すぎんか????
この辺りの楽曲は、今でも「KAITOの代表曲と言えば」として出てくる曲でしょうし、後世、project DIVA・mirai・プロセカといったゲームの中に採用されたり、マジカルミライ等ライブステージで演奏された曲も数多く存在します。偉大なる楽曲群です。
またコアなKAITOファンへは、恋するアプリ・crossfade・オールドラジオ・リスタート・KAITO de NIGHTあたりの名前を挙げるとしめやかに爆発してくれる傾向にあります。
いやマジ……黄金期すぎんか……????
またオリジナル曲に限らず、替え歌・手描きPV文化はこの年代が一番盛んな印象があります。
替え歌や手描きPVの文化は今日あまり盛んではなくなってしまった為、たまにすごく恋しい瞬間があったりします。
マジで最近見くなったなこういうパターンのやつ……
そしてカバーとかもすごい。超黄金期じゃん!!
■2009年:立体KAITO元年
2009年、この辺りから私もリアタイでボカロ界隈を追うようになりまして、2009年後半ぐらいからは当時の空気感をリアタイのそれで思い出せる年代になってきました。
(2008年ぐらいからボカロを知っていたものの、それまでは既にある動画を見てる感じで最新を追っている訳ではありませんでした。)
今回、改めてラインナップを見返した所、汚いKAITO最盛期はここだったのかもしれん……などと思ったりなどしました。かなりはっちゃけていらっしゃる動画があるわね!
2008年もそれなりにそこそこではありましたが、当時はあらゆる動画が多かった時期であり、割合で傾いてるのはこの年なのかもしれないと思いました。
まあ、私は全てのKAITOは等しく尊く肯定するべき派の人間なので、そんな歴史もまた宜しいかと思います。
それを象徴するようにその年の有名曲と言えばこれ。
ついでにこの年、project DIVA(初代)がリリースされますが、KAITOは当時の仕様的に「何故か水着マフラーの服のみ衣装チェンジがある」「女性用モーションしかないので必然的に女性モーションで踊るKAITO」といった状態でして、必然的に面白枠良い意味で話題になるのは翌年2ndが発売されて以降という印象があります。
ただ忘れるなかれ、ACUTE・時忘人・IMITATION BLACK・ハイハハイニとかっこいいKAITOも徐々に力を付けていく訳です。
ハイハハイニ・ACUTEは後にDIVA等に収録されたり、IMITATION BLACKのVanaN'Iceもこの後沢山の楽曲を発表されていくので、のちのちのKAITOの活躍がここで築かれたのもまた歴史かと思われますね。
またMMD(MikuMikuDance)にKAITOのモデルが追加されたのも2009年頭の事であり、MMDの動画もかなり目立つ印象です。
ねんどろいどKAITOの発売も本年であり、表題の通り立体KAITOの元年だったな~と思います。
■2010年:混沌を極める
2010年。2009年までのネタKAITOの波動と、ここから時代の純粋にかっこいいKAITOのちょうど境の時代といった感じで、「すんごい色気あるKAITOの隣にすんごいネタ動画がある」みたいなハチャメチャな落差を感じました。
(ちなみにこの年がわたくし欠乏症Pのデビュー年になるので、以降は結構投稿者側の視点みたいなのも混ざった文章になるかもしれません。)
作品傾向としては、なんとなく色気がある・乙女向け方面のKAITOが急速に拡大してた印象を受けました。外部引用不許可だったので貼れなかったのですが、Sweet's Beastとかが代表的な作品となります。
また、projetct DIVA 2ndの発売が2010年でした。
特に、KAITO界隈での話題性が一気に拡大したのは2ndの時だったように思います。
2ndからKAITO曲が収録され、モジュールとして魅力的な衣装が複数実装された事から、イラストや漫画・エディット動画などの二次創作が発展した印象です。
それこそ、正統派イケメン系のクラシック、変化球のネコサイバー、件のブーメランパンツ、みたいなラインナップだった訳で、2010年のKAITOってやっぱりなんかそんな感じだったんだと思います。
ちなみに初のボカロ小説「悪ノ娘」の発売もこの年になります。
こうした企業・法人的な流れをはじめ、MMD、トークロイドなどの各界隈の発達・展開などもあり、混沌を極めていた時代だったような気がします。
■2011年:技術研究が進む
2011年。前年・2010年からぼちぼちその兆しがありましたが、全体的な調声のクオリティの上昇がこの辺りの時期から見られます。
KAITOの発売から5年ほど経過し、V1の調声テクニックの技術的共有も進んできたのかもしれません。
ここ数年ぐらいの間が、カバーの分野でも沢山の良調教の名カバーが投稿された年代にもなります。
この年の代表的なKAITO曲がこちらになりますが、まさにそんな流れを象徴する作品な気がします。
また、上記曲を含む同人コンピレーションAO(初代)の頒布開始があったのがこの年になります。
同人CDながら全曲KAITOメイン曲のCDが作成され、名立たる界隈のビッグネームが集うコンピレーションということで当時大きく話題になり、今や公式コンピレーションと並んでプレミアがついてるCDでもあります。
AOシリーズは本当は全人類に聴いてもらいたいぐらいなのだがなかなか術がなく心苦しい。動画化されている曲については是非動画サイトで。
調声に限らず、各分野で技術的な向上が伺え、MMD界隈ではハイクオリティなユーザーモデルが出回ったり、project DIVAは次回作・extendが発売。エディット動画・二次創作もより発展していきます。
DIVAっぽいどさんは素敵である。
そんなこの年、KAITO Appendの制作が告知され、界隈に衝撃が走ります。
※ニコニコにあるのは転載だからこれだけYouTubeを貼るよ
新KAITOへの期待がかかると同時に「もしかしたらもうV1が買えなくなっちゃうかも!」と駆け込みでV1を購入する人が2011~2012年頃には多かったように思います。
しかしこのKAITO Append、結局発売する事はありませんでした。
ご存知の通り、KAITOの次世代ソフトウェアは……
なおこのシルエットの立ち絵、2011年に公開されたっきり今日まで12年、結局シルエットのイラストが公開される事はありませんでした。
私も大人なので「大人の事情」があることぐらい解ります、が、V3と明らかに衣装が違いそうなので、この絵もやっぱり見せて欲しいと未だに思っています。クリプトンさん、どうにかなりませんか。
■2012年:V1世代最後の1年
V1単独時代、最後の1年となる2012年。
前年に引き続き、クオリティが高いカバー動画などが目立つ投稿ラインナップになっているように伺えます。
前年制作が告知されたKAITO Append βが展開されるようになり、ちらほら音源が出回り始めます。
今聞くと「まあV3似かな」という感じはするのですが、当時これが投稿された直後はガチで衝撃でした。
てか今聞いても普通に凄いな。
同年、ゲーム・project miraiが発売し、これに合わせてかの年長組の名曲「on the rocks」が描き下ろされました。確かこの音源もKAITO Appendだったかと思います。
そして2012年12月、KAITO Append改め、新作エンジンVOCALOID3を搭載したKAITO V3として発売する事が決定します。
KAITOのV3のディザーサイトが公開され、デモソングが毎日のように投稿されていました(さらに開く的な所を開くとすごくいっぱい出てくる)。
これまでのKAITOの名曲がデモソングとして並び、毎日のようにどこかの青廃が泡吹いて倒れてたような気がします。
当時の青廃は既にKAITO絡みの製品が何度か発売が立ち消えたりしていたせいもあって、予約が開始してデモソングが並んでもあんまり他人を信じてなかった記憶があります。
ちなみにこの年、ミクパ2012でKAITOがステージに立ちます。ライブステージは多分ここが初?と思ってるのですが、この情報にはいまいち自信が無いので違ったら指摘してください。(追記:フォロワーさん曰く合ってるらしい、よかった)翌年からマジカルミライも始まります!
2012年もなかなか忘れられない1年になりました。
こちらもまだ忘れてないのですが!?
■2013年:KAITO V3発売!!
2013年2月15日。ついにKAITO V3の発売日がやってきます。
後にも先にも唯一「KAITOの新しいソフトウェアが発売された年」がこの2013年です。ところでクリプトンさん、新作KAITOはまだでござるか……?
王道にデモソングからどうぞ。
今までは「KAITOってV1だからミク(V2)とは使い方が違うんだろ……?ちょっと億劫だな……」とKAITOに踏み出せずにいた初音ミク使いのボカロPも多く居た所でしたが、これを機にKAITOの導入に踏み切る例も多数ありました。
その筆頭選手と言えるのが、後に15周年テーマソングを担当されるRe:nGさんとも言えるでしょう。
今でこそKAITO使いの1人的な感じですが、当時はRe:nGさんがKAITO曲を!?となかなか衝撃的でもございました。project miraiのSING&SMILEにはボイチェンがついてるのですが
同じく周年記念ソングを担当されるhalyosyさんはこの年発売のproject mirai2に『スノーマン』を描き下ろしされます。
MVとして動画が出るのはこの10年後になるとは夢にも思わなんだ。
Englishによる英語曲、V1とV3のデュエットソングなど、V3が発売した事で今までにない作風の作品も見られるようになりました。
またこの年、KAITOのオンリー同人イベントKAITO PARADISE(通称カイパラ)の初回開催があり、年に一度の集合場的立ち位置となり、ここから数年ほど平常的に開催される事となります。
■2014年:成熟期とカオス
2014年。前年のKAITO V3発売ラッシュが一通り過ぎ去り、VOCALOID界もひとつめの商業的な成熟の機会を迎える頃です。
投稿内容としては、オリジナル曲ではどちらかといえば多人数曲が目立つかもしれないなと思いました。
上記EveR∞LastinG∞NighTが収録されるEXIT TUNESのコンピレーションアルバムもシリーズの定番化が進み、project DIVAはF2ndが発売。ACUTE・サンドリヨンの小説化等々、様々な製品が出てきた頃合いでもあります。
投稿で特筆するべき点としては、project DIVA Arcade第四回楽曲募集のコンテストで偶像無線、ナイト・オブ・ライトの2曲が採用されたことで、エディットPVコンテストの投稿作品が多く見られます。
(DIVAの公募でKAITO曲が採用されたのは第二回で採用された『Pane dhiria』と合わせてこの3曲となります)
第13回MMD本選の動画も目立ち、2009・2010年もびっくりの様々な界隈のごった煮力が高いです。
ネット的には2014年はキセキの世代扱いされているカオスの一年でもありますが、やはりここも混沌の年だったのだな……
ちなみにKAITOを主に取り扱ったランキングである「KAITO新曲ランキング」もこの年までで動画媒体の更新が停止になります。翌2015年1月には日刊ぼからんも停止することになる為、この辺りの文化の形の変わってきます。
■2015年:ネット娯楽の拡大化
2015年、世相としては刀剣乱舞・あんスタ・おそ松といった名を轟かせる巨大女性向けジャンルが一斉スタートする嘘みたいな1年です。
投稿ラインナップもその影響を受けているように伺えます。
ソーシャルゲームではFGO・プロスピのサ開が同じくこの年、グラブルが前年にサ開。来年にはVTuberが出現します。
何が言いたいかといえば、この前後数年のうちにネット・オタクの娯楽は急速に多様化していきます。「ニコニコ動画の流行りがネット世界の常識」的な時代がとうとう完全終了を迎えるのがこの頃の年代です。
楽しい事を思い出すならば多様化した楽しみが広がりましたし、悲しい事を思い出すならばその影響でジャンル移動してしまったという人も多数見られた頃合いではあります。
そんなこの時代、水星の如く現れたのが大 天 才 ! !
この曲自体も小説化・ライブステージ・音ゲー収録と多方面に展開を見せ、KAITOの代表曲の新たな一曲にもなっていきますが、Pさん単位で見てもここからの年代のKAITO業界を明るく盛り上げてくださるPさんの1人です。ありがたい。
2015年もどちらかというとカバー師の活躍がさらに拡大する年代になっているように伺えます。名カバーが強い。
■2016年:KAITO 10周年(๑•̀ㅂ•́)و✧
2016年。
KAITOさんの10周年のアニバーサリーイヤーです!2006年発売のKAITOさんも10周年を迎えます。大きくなりましたね!
10周年の記念イベントなども開催されました。
お馴染み10周年記念ソングのあったかいとは外せないチョイスです。
これに合わせてこの年、クリプトン公式(KARENT)から 『KAITO 10th Anniversary -Glorious Blue-』、EXIT TUNESから『Kaitonation』、全曲KAITOの商業コンピレーションアルバムがなんと2枚も発売します。
KAITOぎっしり(๑•̀ㅂ•́)و✧
2枚合わせて本当に2016年までのKAITOの決定版みたいなCDアルバムです。伝説すぎる。
KAITOの商業コンピは発売が予定されて以降立ち消えた事もありましたが、最後はちゃんと現実化してよかったね……成仏だね……。
他、ボカロ小説業界でも『悪徳のジャッジメント』『千年の独奏歌』の小説発売、及び小説版『千本桜』の完結など色々動きもありました。
ゲーム展開に関しては完全新規タイトルとしては最後となる『project DIVA X』が発売、miraiシリーズも前年発売の『でらっくす』がその立ち位置になり、SEGA feat.初音ミクシリーズはぼちぼち集大成となります。
と、ここまでは商業的な話となりましたが、10周年とだけあって各ユーザーの投稿もかなり気合が入っております!
新しく何かを創る人、大型コラボをやる人など、10周年だからこそ何かを記念に残そうという動きを感じられます。是非各々チェックしてみてね。
■2017年:砂の惑星を吹き飛ばせ!
2017年になりました。
実を言うとここから3年ぐらいのKAITOはあんま書く事がないというか、「何かが終わる」的な暗いニュースになったりする所があります。
この年の代表的なボカロ曲と言えばかの『砂の惑星』であったように、ボカロ・ニコニコ動画周辺界隈がついにマジで終わりに向かってる感が漂っていたのがこの前後の年代でもありました。
とはいえミクさんのその巨大な力故、そうすぐに無くなるという感じはありませんでしたが……(ミクさんベースで歴史を見ると2017年は再生の年的な所もありますので)
「KAITOは初期は不遇で、最近良くなってきた」というのが世間の認識ですが、個人的な解釈としてKAITOの先行き不安感が強かったのはこの周辺の年代なのではと思っています。
とはいえ、流出>新規だったので停滞感があったかもぐらいのそれというか、元気な青廃はいつでも元気だった事は付け加えておきます。盛り上げよう!になる建設的なところは良い所です。
なんとも暗い流れになりましたが、打って変わってこの年の代表曲は大変ゴキゲンなこちらの1曲です!!
KAITO曲でYouTube1000万再生を記録したのは確かこちらの楽曲が初だったと記憶しています。お馴染みの神調教で聞くKAITOは「今まで聞いた事のないKAITO」すぎて圧巻でした。
それで言うとこっちも強いな!!
間違いなくルカ+KAITOの代表的な作品と言える一作……。
2013年から続いたマジカルミライは前年2016年に幕張での初開催となり、本2017年も引き続きの形となりました。ここからマジカルミライがほぼ現在に至るまでの形と近付いてきます。
■2018年:基盤崩壊、でも元気
2018年になりました。
ちなみにこの年、KAITO V3が発売してちょうど5周年となります。
前年2017年12月を最後に、project DIVA Arcadeが実質的な更新停止となり、KAITO界隈を大きく盛り上げてくれたDIVAの縮小。
またMMDの一大イベントであったMMD杯が最終回となり、初期の頃から今まで続いてきた基盤が一度崩壊していく頃合いでもあります。
関連動画がガクッと減っていきますね。
2015年からの女性向けジャンル拡充の流れ、ニコニコ動画自体の停滞化、そもそも初期を支えた人はライフステージが変わる頃合いで結婚や子育てからの離脱……とじわじわ人が減ってた気がするのですが(今にして思えば世代交代の移行期でしたね)、それでもKAITOファンは全然元気だったように記憶しています。
V3 5周年に向けての作品・コラボが散見されたり、この年も同人コンピレーションも出てますしね。K STATIONまだ買えるらしいよ。
投稿ラインナップでは、VanaN'Ice楽曲のLiveバージョンの連続投稿がかなり目立ちます!VanaN'Ice青春すぎる。
完全新曲ではこちらが代表的な作品の1つになるかと思います。大好きな曲です。かわいい。
■2019年:新規参入の兆し
2019年。この年から、今までKAITOを使用していなかったPさんがKAITOを初めて使ってくれた!とか、珍しくあのPさんのKAITOの新曲が出た!という事が増えてくるような気がします。
例えば、マジカルミライ2023演奏曲でもある『敗走』でお馴染みの傘村トータさんとか。
あとは香椎モイミさんも2018年12月のデビューだったり。この方は最初からKAITOを使用されていたPさんですね。
(これは2019年の動画)
この年、マジカルミライ2019楽曲コンテストで『空想ホリデイ』が準グランプリ入賞となりますが、その作者のごーぶすさんとか。
同コンテストのKAITO曲入賞は初で、現在まで『唱明者(2023年)』との2曲のみです。
マジカルミライでは、この年初めて6人分の衣装設定が作られ、設定画が公開されるようになります。
商業的にはピアプロキャラクターズの6人セットになる・平等性の重視がじわじわ増えて来て、オフライン展開(ポップアップショップ・コラボカフェなど)はむしろこの前後の年代から結構増えてくる印象があるような。
そしてKAITOは女性ファンが多くグッズを買うオタクが多い一方、在庫が用意されてないのですぐに売り切れがちである。
同人の動きとしてはKAITO PARADISE (カイパラ)がこの年最終回となりました。またEbotさん主催の単発開催イベント・K-connection(Kコネ)もこの年の開催となります。
以降私の知る限りオフライン開催でのKAITOオンリー同人イベントは開催されておらず、世相も相まってオンラインイベント開催か趣向単位のプチオンリーイベントかになっている認識です。
■2020年:「今日のKAITO」の原型
2020年。某ウイルスの大流行で世界的にも混乱した時期ですが、KAITOにとっても2023年現在のKAITOの基盤が固められた重要な転換期でもあると思います。
主な所では、スマートフォンゲーム・プロジェクトセカイのリリースが2020年でした。
またボカコレ(THE VOCALOID COLLCTION)の初回開催があったのがこの年の冬となります。
どちらも2020年終盤の出来事であり、この年のうちにどうこうというよりは今の時点では「来年以降のボカロ界に影響してくるぞ!」ぐらいの書き方になります。
ボカコレやその影響を受けて活性化した投稿祭イベントを機にKAITOを起用するPさんも居れば、プロセカを機にKAITOのファンになっていく人も多くおりましたね。
その影響なのか分かりませんが、投稿ラインナップ的にも、この辺りの年代を境にそれまでのカバー動画優位がオリジナル曲優位に移ってくるような印象があります。
引き続きデビュー年代的な話をすると、この方のデビュー年が2020年ですね!
それこそ、すこやか大聖堂さんはプロセカの公募にも採用されておりますし、各回のボカコレでも活躍されておりますしで、まさにこの流れで紹介するのにビンゴなPさんでもございますね。
ちなみに、MK15th projectで等身大立像プロジェクトが始動するのがこの年になります!
今ちょうど来年2月のオンラインコンサートに向けて色々動き出しているようですが、起点になったのはこの年ですね。スパンが長い……!
■2021年:KAITO 15周年
2021年2月。
ついにKAITOは15周年を迎えます。突然めっちゃ書く事が多くて困っちゃうぞ!超厳選して貼る曲を選ぶぜ!
まず15周年といえば絶対に外せないのがこちらの楽曲でしょう……!
15周年記念ソングのレイニースノードロップです。
この年はKAITO15周年と銘打って、マジカルミライや初音ミクシンフォニーでは大きくピックアップされましたね。
特にシンフォニーはなんかもう凄い待遇だったような……こちらでもシグナルPさんの書き下ろし曲『怪人』がリリースされました!
15周年を記念して様々なグッズが出たり、何かとお財布も忙しかったような記憶もあったりなかったりしました。橋本漆芸さんの袖とか、キャラパブ♪キャラパブ♪のあれとか、眼鏡だとかアクセサリーだとかそれはもう各社いろいろ……。
アニバーサリーイヤーである事もそうですが、前年のプロセカ・ボカコレ等の影響を受けたボカロ界隈の活性化、ここ数年の新規参入の流れなどがついに加速してくる1年です。
プロセカからはこちらの1曲がやはり印象的でしょう……!
同じくこの年のKAITO参入Pで言うと、wotakuさんはかなり印象的です。
シャンティは大ヒット!
ファンの中で愛されるのみならず、一般層まで届いた!という感じがする大変大人気な2曲でした。色んな所でKAITOの声が聴けて嬉しかったですね。
■2022年:世代交代
2022年。
ここまでくるとつい去年の事になるので振り返る事もあまり多くはない気はしますが、強いて言えば、主要なKAITOの周りの存在が現在のメンツに固まりはじめる、という印象を受けました。
ニコニコ動画的には、それまでYouTubeのみで投稿されていたプロセカ関連動画がニコニコ動画にアップロードされた事もあり、投稿ラインナップの上位をこれらが埋め尽くすような結果にはなっています。
プロセカでは公式から出た描き下ろし楽曲として、『88☆彡』『"ÅMARA(大未来電脳)"』『徳川カップヌードル禁止令』『星空のメロディー』などの曲も発表されました。なかなかの豪華ラインナップ。
公募採用作品としてはこの年、第1回プロセカULTIMATEで『人生』が採用。
前年12月に採用発表があった第7回プロセカNEXT『ジウダス』もこの年2月に実装されます。今の所KAITOでの採用作品はこの2つのみです。
この年のデビュー情報的には沫尾さん、2021年12月にKAITOを導入してこの年頭角を現し始める惑井さんの存在が印象的な気がします。
いるかアイスさんのKAITO参入、前年末からにかけてのまぼえむさんの進出などなど、2019年からここまでにかけて2023年も大活躍のメンバーがじわじわ集ってくる感じがアツいです。プリキュアオールスターズぐらいアツい。
ちなみにこの年はオフラインイベントとして、大人組の中の人3人が歌唱するKAITO16周年イベント「KAITO 生誕16周年記念祭 ~Principio Azul~」が開催されました!
書き下ろし楽曲『響鳴回路』の発表の他、これに合わせたグッズの発売など諸々ありましたよ。
■2023年:今年!!!
2023年。お待たせしました、今年です。
今年1年の振り返りとなります。KAITOは717周年になりました。
やはり2023年になって改めてラインナップを整理すると……
・ボカコレ参加作品
・プロセカ関連(公式の動画・楽曲公募応募作品・書き下ろし曲のバーチャルシンガーver・書き下ろし曲のカバー動画)
・その他投稿祭の参加作品(無色透名祭 等)
は投稿ラインナップとしてかなり目立つ印象がありますね。
無色透名祭ⅡはKAITO投稿も多く、盛り上がっていた印象があります。イベント自体盛況でしたが、投稿を数字順に並べてもかなりの数見かけます。
上記の動画、作者のIMOさんはマジカルミライの応援作品募集ピアプロコラボで『作りかけの永久』が採用されておりました。
同じくマジカルミライの話題として、2023楽曲コンテストではすこやか大聖堂さんの『唱明者』がKAITO曲史上2度目となる準グランプリ入賞。
ボカコレTOP100ランキングに残った『虚構の心臓』『ラストメティオ』やピアプロコラボといった所で、今年も何かと無双されておりました。
同じくボカコレTOP100でKAITO曲がランクインしたネギシャワーPさん、周年ソングの書き下ろしの夏山よつぎさん、磨瀬さん、EOさん、やみくろさんなどなど挙げきれないぐらい今年もまた色んなボカロPさんがKAITO曲を発表。
色んなPさんがKAITOに参入してくれて嬉しいね!
また今年はhalyosyさん大無双年でして、プロセカ書き下ろし曲『Flyway』『アイムマイン』の2曲が発表の他、『悠久休暇』などもありました。
そして『スノーマン』が小説化 & 初発表から10年越しの動画MV投稿となりました。これも結構びっくりニュースでしたね!
商業展開では昨年予約受付をしていたDD KAITOの発売・出荷。それまでも手作りのKAITOドールを作っていた方はいましたが、公式発売したことでドール業界との繋がりが急加速していきます。
またMK15th projectのオンラインコンサートの開催が発表。実施自体は来年となりますが、今年のうちに関連ピアプロコラボの開催や、グッズ化の発表など随時行われました。
来年は良いオンラインコンサート以外にも、来年もマジカルミライの実施が確定、福岡での初開催を控えています。
2月には誕生日の翌週、早速ボカコレ2024冬の開催があり、プロセカ関連作品も含め、今後も様々なKAITO動画の投稿が予想されますね、来年も賑やかな1年になりますように!
という訳でこの記事は以上です!
また来年!